名作ゲーム『ゼビウス』の誕生秘話‐遠藤雅伸さんの証言集
今回も、名作ゲーム『ゼビウス』の誕生秘話・遠藤雅伸さんの証言集 をご紹介します。
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80年から2000年代のシューティングゲームについてご紹介します。
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『ゼビウス』のはじまりは?
『ゼビウス』のはじまりは?
ゲームデザインに関しては、
最初から『縦強制スクロール』で『8方向スティック』に『2ボタン』、『空中と地上に弾を撃ち分ける』シューティングゲームと決まっていたので、1から自分でやったわけではありません。
ただし相当なアレンジを加えたので、もっともゲームデザインに関わっていた割合が大きいのはボクになるでしょう。
前回のページで紹介したように、
コナミの『スクランブル』を打倒するために、立ち上がった企画だから、
『シャイアン』の企画時点で、
『縦強制スクロール』で『8方向スティック』に『2ボタン』そして、
『空中』と『地上』に弾を撃ち分けるシューティングゲームというのは決まっていたんだね。
『ゼビウス』という名前について
『ゼビウス』という名前は、だれが決めたの?
『ゼビウス』という名前を決めたのは私ではないですよ。
当時ボクは『開発一課』という部署に所属していて、タイトルに関しては、『開発企画課』という部署の会議で決まったものです。
・濁点を含む3〜5文字の言葉
・強そうに感じる言葉
みたいな条件でたくさんの案出しの中から決められたようです。
これに関して、新卒の新入社員で、
尚且つ別部署のボクは会議に出席することすら叶わず、
『ゼビウス』という名前に決まったと聞いて泣きました。
だって、何の意味もないんだもの…。
しかたないので、全力で意味を後付けしました。
それが小説だったり、ゼビ語だったりするんですね。
タイトルに関して、ボクに許されたことは、
「じゃあ、せめて最初のゼの発音のスペルをXにしてください」
だけでした。
今はそれなりに気に入ってます。「遠藤雅伸(ゼビウス)」って書くだけで人物が特定できるから。
敵軍の名前がゲームタイトルの『ゼビウス』なの?
なぜ、敵軍の名前がゲームタイトルの『ゼビウス』なの?
『ゼビウス』のタイトルを決定する『企画会議』に呼ばれなかった私は、
それを不満に思っていたんです。
それで、
自分を同席させないで決められた『ゼビウス』という名に、
つまらない意味を与えてやろうと
思ったんですよ。
それで、『主人公キャラ』でもなく、『自機の名前』でもない、
敵側の星の名前にしたんです。
当時『開発企画課』の会議に参加していた、
パックマンの生みの親『岩谷徹氏』さんは、
後に『ゼビウス』というタイトルになったキッカケは,『メビウス』に近いし(なんかカッコいい❤)
という理由だったそうです。
遠藤さんは何と言う名前を推していたんですか?
2次試作では『PANZER』という名前で勝手にやってました。
正式名称は、推すも何もカヤの外ですから…、でも今はそれなりに気に入ってます。
こうしてファンの方も沢山いるようですし。
『ゼビウス』という名前は、『開発企画課』という部署の会議で決まったんだね。
・濁点を含む3〜5文字の言葉
・強そうに感じる言葉
って、なんか当時の『ロボットアニメ』の命名と時と同じような感じだね。
ちなみに、1980年から82年頃に、放映されたロボットアニメは、
1980年
宇宙大帝ゴッドシグマ
伝説巨神イデオン ← とても重要
宇宙戦士バルディオス
1981年
黄金戦士ゴールドライタン
機動戦士ガンダム(劇場版)
百獣王ゴライオン
戦国魔神ゴーショーグン
銀河旋風ブライガー
太陽の牙ダグラム
六神合体ゴッドマーズ
1982年
戦闘メカ ザブングル
戦国魔神ゴーショーグン
銀河烈風バクシンガー
超時空要塞マクロス
六神合体ゴッドマーズ
などです。
1980年に放映された、『富野由悠季監督』の『伝説巨神イデオン』は、
『ゼビウス』に大きな影響を及ぼします。
ゼビウスを作ったのは、だれ?
ゼビウスを作ったのは、だれなんですか?
ゲームは1人で作っているわけではないので、
ハードウェアを設計する人から説明書を書く人まで、沢山の人が「ゼビウスを作った」ことになります。
メカのデザインをクリーンアップしてくれたのは同期の『遠山』君
ハードの設計をしてくれた『佐藤茂』さん
ロゴをデザインしてくれたのはヒゲの『山下』さん
要望通りに画期的な音楽をつけてくれたのは『慶野』さん
などなど本当に色んな人が関わっているのですが、
「遠藤が作ったゲーム」(遠藤だけがではないです)とボク自身が言って文句をつける人はいないと思います。
漏れて「をいをい」って言う人いるかも…、てわけで
グラフィックを手伝ってくれた『小野』さん
一緒にゼビ語も考えた『誠』さん
データを入れてくれた『岡本』さん
そして何より、
前身である「シャイアン」の企画書を書いただけで退社してアフリカの砂漠に行ってしまった『池上』さん
ボクにプログラムを教えてくれた先生で、
ゼビウスのシステムプログラムを書いてくれた故『深谷正一』氏。
新しいタイプのゲームを作りたいという情熱と行動力しか無かった、
若き日のボクに共感してくれて手伝ってくれた人は他にもたくさんいます。
そんなみんなを代表してボクはマスコミ対応してきています。
私一人で、『ゼビウス』をつくった
とは思ったことすら一度のないです。
『ゼビウス』のプログラムとドット打ち担当は?
少なくとも、アーケード版のゲームプログラムは全部ボクが書いていました。
それとマップ以外のドットは全部ボクが打ちました。
現在は、プログラムはツールを作ったりするくらいになってしまいましたが、
ドットを打つ方はバリバリ現役でやってます。
遠藤はプログラマやゲームデザイナーとしてより、
ドッターとしての実力が高いかも知れないです。
『ゼビウス』のマップについて
エリアの左右を切り貼りすると一つのマップになるんですか?
そうではなくて、1つの大きなマップを切り分けてエリアマップに使ってあるんです。
うろ覚えだけど横方向に画面4つ半くらいの大きさのマップです。
『ゼビウス』マップはこんな感じです。
『ゼビウス』筐体について
初期の『ゼビウス』筐体は、4ボタン
元祖アーケードの純正筐体は、左右両方にボタンがあったような?
その通りです。コンパネ中央に8方向レバーがあって、
◎ ● ◎
◎ ◎
こんな風にボタンが並んでました。
これは、ユーザーのために『右利き用』『左利き用』でもゲームプレイできるように
『ゼビウス』の初期筐体は、作られていたんだ。
『ゼビウス』筐体のCPUについて
6809×3のトリプルCPU構成のボードの必然性は?
『6809』ではなく『Z80A』ですが、
単に処理スピードの問題です。
今のPCのデュアルCPUなどと同じですよ。
『ゼビウス』のゲーム基板には、CPUにザイログ社製の『Z80』が
3つも搭載されていたんだ。
『6809』って?
『6809』はモトローラ社製CPUで、
1982年発表された『スーパーパックマン』の頃から、
モトローラの『6809』が採用されはじめるんだ。
遠藤さんが、入社した1981年頃は『ナムコ』のアーケードの基板は
『Z80』を採用していたんだ。
『ナムコ』初期代表作の『ギャラクシアン』『パックマン』『ギャラガ』『ディグダグ』なども
すべて『Z80』を採用していたんだ。
だから、遠藤さんが入社した頃は
『Z80』を中心にプログラムを勉強していたんだろうね。
ところが、1982年『スーパーパックマン』制作の頃から
『6809』が採用しはじめるんだ。
『ゼビウス』と同年の、1983年3月に『マッピー』発表されて
いるんだけど
『マッピー』は、CPUに『6809』を採用しているんだ。
遠藤さんが、『ゼビウス』を発表後に、
CPU『6809』を勉強しようと
『マッピー』の基板で作られたのが『ドルアーガの塔』なんだ。
『ナムコ』アーケード基板のCPU搭載一覧
1980年代はじめの『ナムコ』アーケード基板のCPU搭載一覧です。
年 | ゲームタイトル | 搭載CPU |
1979年 | ギャラクシアン | Z80 |
1980年 | パックマン | |
1981年 | ギャラガ | |
1982年 | ディグダグ | |
スーパーパックマン | MC6809 | |
1983年 | ゼビウス | Z80 |
マッピー | MC6809 | |
1984年 | ドルアーガの塔 | |
パックランド |
『ゼビウス』が発表された頃のCPUは
『Z80』から『MC6809』への切り替え時期だったんだね。
今回はここまで、
次回も引き続き、ファミコン版『ゼビウス』の誕生 をお送りします。
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