【スペースコロニーの生活】『ガンダム：宇宙世紀のスペースコロニー(U.C.0001~0123年)』スペースノイドの生活のご紹介

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今回は、『ガンダム：宇宙世紀のスペースコロニー(U.C.0001~0123年)』スペースノイドの生活をご紹介します。

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『ガンダム：宇宙世紀のスペースコロニー(U.C.0001~0123年)』スペースノイドの生活をご紹介します。

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宇宙移民は、人口の爆発的増加と、地球環境の悪化を解消する手段として、人類の歴史始まって以来の全世界的な規模で実行された未曾有の大プロジェクトである。計画発足当初は、地球に一万年の安息の時を与える必要があるとさえ言われた。

当時、地域間の抗争や世界規模の紛争が頻発していた。国際連合によって宇宙移民が決定されてからは、その状況に拍車がかかり、それまで幾世紀にも渡って蓄積された国家間、人種、宗教、経済上の様々な問題が一拳に噴出したといえるほどの混乱だった。

それらを通して、人間が総体として手に入れたコンセンサスは、安易でエゴイスティックなヒューマニズムに拘泥している間に地球そのものが疲弊してしまい、人類と心中させてしまいかねないという逼迫した危機感だった。

この宇宙で、生命を生みだすことのできる、たったひとつかもしれない星が、自分達のせいで死に絶えてしまう。このことが実感として目前に迫ったとき、人類は有史以来、初めて自然に対して謙虚さを持つことができたのかもしれない。

それゆえ、宇宙移民は、地球にこれ以上の負担をかけることは絶対悪であるという判断のもとに強行されたものだった。それは、地球を汚染し続けた人類が当然支払わなければならない代償だったのだ。しかし宇宙移民は、人類が抱える緒問題を内在させたまま実行されてしまった。

それらの問題そのものも、続く世代に連綿と受け継がれてしまうことになってしまったのだ。宇宙世紀は宇宙移民とともに始まった。

スペースコロニーとは宇宙植民地のことで、宇宙に浮かぶ人工の大地のことである。他天体の地表に生活空間を作ることは可能であり、実際、月面にはいくつかの恒久都市が作られたが、重力など、人体に与える影響や環境を考慮した場合、生活空間としては、旧世紀末期に考案されていた円筒状の人工天体のほうが適切であると判断された。

試験的なコロニーがいくつか作られた後、時期によって若干の違いはあるものの、おおよそ直径6km、長さ35kmにおよぶ型が標準的なタイプとして量産されることになった。

スペースコロニーは、構造的に巨大なシリンダーとなっており、回転することでほぼ地球上と同じ程度の重力を作りだしている。外壁の構造は剛性が高く、内部の地表からおおよそ300mの厚さを持っている。

それらは更に、いくつかの階層に分かれた構造になっており、送電や通信に必要な施設や構造が埋設され、外壁メインテナンスのためのエアロックや非常用シェルター、コロニー間交通のプラットホーム、外殻リニアなど、交通機関に必要な構造も含んでいる。

そのため、最大突起はそれらの建造物となり、コロニーの外見は起伏が激しいものである場合が多い。コロニー全体の質量が巨大であるため、内部の多少の増改築で支障が出ることはないが、スクイーズド効果などが起こらないよう規制が設けられていることもある。

外壁全体が巨大な建物であるともいえるが、与圧などが均一ではない場合もあり、また、巨大な遠心力が働いており、特別な装備を持たずに外壁を越えると、シリンダーから振り飛ばされる恐れがある。

そのため公共施設を除き、緊急時以外の一般市民の立ち入りは禁止されている。

コロニー間交通はこの遠心力を利用しているのだ。港や農業プラントなどは、シリンダー、ミラーと連動せずに、固定されている。言い方を換えれば、シリンダーとは逆に回転している。

シリンダーそのものは、主に慣性によって回転しているが、これらの施設は動力によって回転させられていることになる。そして、おおむね太陽系の公転平面に対して固定されている。

港を含むシリンダー外殻の中心部はほぼ無重力であるため、艦艇や他サイド、地球、月などからの流通、旅客用プラットホームとなっている。

スペースコロニーには、規模に応じた分類のほかに、大別してふたつの種類がある。ひとつは開放型と呼ばれるもので、もうひとつが密閉型コロニーである。

そして最も標準的なコロニーが、開放型コロニーである。開放型といっても、大気は密封されていて、太陽光を直接利用するため便宜的にこう呼ばれている。

シリンダーは、陸地と河と呼ばれる透明部分(一般にガラスであるとされる)の3対ずつで構成されている。三枚の巨大な集合ミラーにより太陽光線を反射し、河を透過させ、対角にある陸地にミラーの一枚一枚は可動式で昼夜の設定ができる。

また、ミラーや河には有害な紫外線や放射線、宇宙線を防御する機能が付加されている。

この型は、比較的安価、安全に地球上と同等の環境を作りだすことができ、エネルギーや生態系を含めたサイクルが、かなり安定的に設定できる。更に、河と雲によって視角が遮られるため、地平線が歪曲し、他の陸地が頭上に見えるのをある程度防げる構造となっている。

密閉型コロニーは、シリンダーのすべてを陸地としたコロニーである。居住可能面積が開放型の倍になるため、人口密度の高い、または高くする必要のある場合、あるいは、重力を必要とする大規模な産業プラントなどを建造する場合に採用される。

この型のコロニーは、シリンダーの周辺に太陽発電パネルを配置し、シリンダーの中心に設けられた人工太陽を稼働させ、生活に必要な環境を創出している。

不測の事態に備えるため、核融合炉を備え、電力供給などのエネルギー需要をまかなっている場合もある。無論、重工業プラントなどを操業する場合は、双方の施設を併用することも多い。

この型のもう一つの特徴は、外部からの攻撃に対して堅牢であるということである。更に、巨大なレーザー発振設備として転用された事例さえもある。

一年戦争時のサイド3、ジオン公国のコロニー群や、グリプス戦争時のグリーンオアシスなどが、これに分類される。

スペースコロニーは、主にラグランジェポイントと呼ばれる5つの空域に、数十基づつ設置されている。

おおむね40基前後でひとつのサイドが構成され、資源用の小惑星などと軌道調整し、スペースコロニー用の空域として7つのサイドが設定されている。

ラグランジェポイントでは、地球と月の重力がつり合っているため、施設の姿勢制御に費やすエネルギーが少なくて済む。

無論、太陽や他惑星による若干の重力干渉もあるため、コロニーそのものも、それぞれのラグランジェポイントを中心とした独自の軌道をもっており、ほぼ月と同じ速度で地球の周りを周回している。

スペースコロニーは、一つ独立した生態系である。太陽光線以外に外部から取り入れるものがなくても、その施設の中で生物の生存が可能なのだ。農業プラントも標準的に設置され、牧畜を含め、高能率な作物育成が可能である。

コロニー内部では、計画当初に検討されていた過剰な便利さの追及はされていないため、日常生活に適度な不自由さを織り込むことが奨励されている。

例えば、食料保存技術の向上により必要ではなくなったはずの牛乳配達が存続していたり、新聞配達などが依然として続けられていたりする。これらは、生活上の習慣という側面よりも、人間の健やかさを維持するためのものとして捉えられている。

極力、人の手を使うことが、職業の創出ということ以上に、生活にとって必要であるという認識が一般的になっているためだ。そういった意味で、執事やハウスキーパーを雇うことや、それら職業の協会やユニオンに加入しているということが、人々にとって、一種のステイタスであるとして認識されている。

コロニーの生活においては、交通機関が計画的に整備されているため、ことさらにパーソナルユースの車両などは必要ではない。しかし、単なるステイタスとしてだけではなく、個人的な移動手段として所有することはさして難しいことでもない。

また、コロニーの環境に適応した航空機やバイク、自転車なども普及している。コロニー内部で使用される車両などは、そのほとんどが電気をエネルギー源とし、また、コロニー中心部の無重力地帯への出入りのため、リニアガイドを装備している型が多い。

内燃機関は大気を汚染するため、原則として使用禁止とされている。これらの運転に要する免許制度などは、ティーンエイジャーでも取得が可能なように整備されており、習熟期間が早期であるため、交通関連法などの理解、浸透が促進される効果も確認されている。

無論、車両の自動化や安全機構の確立が要因のひとつである。コロニー内部の交通は、公共交通を中心に構成されている。陸地同士は橋によって結ばれ、リニアトレインは、コロニーの縦横をつなぎ、コロニーごとにシリンダーの内側か外側を通る。

外側を通るものは地下鉄と呼ばれることもある。これらの他に、バスや車もあり、ほとんどの市民が、コロニー内で通勤、通学に使用している。コロニー間の交通は、コロニーの外壁から発着する遠心ランチや、港から発着する定期便もある。

宇宙空間は、工業に適した環境である側面も持つ。無重力での冶金や合金の技術は、旧世紀末葉から研究されていたほどで、宇宙世紀に移行してからも技術や設備の拡充は進んだ。

無重量環境下の大規模構造物の建造、太陽の無尽蔵ともいえるエネルギーの利用、核融合技術の発達は、宇宙空間における人類の発展を促すことになった。

それは、宇宙空間に人類が居住するようになってからも、不可欠な産業として定着していった。

しかし、一定の重力を必要とする技術も、依然として存在していたのだ。希少物質の析出や精練、蒸着、さらに計量などは、重力下でなければ不都合が出る場合が多い。

そのため、あるいはシリンダー内部全てを工業用プラントとして建設することもあり、そういった施設を通常のコロニーに隣接させる場合もある。後者の例として、資源用小惑星から直接、コロニーシリンダーを建設していったフロンティアIなどがある。

スペースコロニーを独立した生態系として成立させているのは、主に港の周辺に作られている農業プラントによるところが大きい。

農業プラントは、それぞれが独立した小型のコロニーといえるもので、おのおのが独自の環境を創出しており、それぞれの作物に最適な条件を設定している。

それらは、専用の交通機関で結ばれている。多くは水耕促進栽培だが、種子の種類によっては、別の栽培法を適用している場合もある。

これらの農業プラントは、シリンダー内部大気の成分調整にも活用されている。高効率の太陽発電などによる化学反応での変換も可能だが、光合成によるものの方が安価で適切であるという調査結果もある。

また、下水処理などによる塵埃や夾雑物の最終処分、転用も可能である。居住用スペースコロニーは、日常生活で生まれる老廃物を農業プラントによって処分、還元できるからこそ、成立しているということができる。

スペースコロニーは人造の空間である。それは、居住空間としての環境を提供しはしても、地球上のような変化に富んだ地形や気候をいっしょくたに内包することはできない。

しかし、目的をもって作られたコロニーであれば、それぞれ専門化した環境を創出することができる。観光用のコロニーなどは、こういった目的に応じたもので、地球上のあらゆる環境をそれぞれ別個に再現することが可能である。

例えば、テキサスコロニのように牧畜を目的にしたものや、フランチェスカコロニーのように、南洋リゾートを模した環境を創出、演出しているものもある。無論、ステップやツンドラ、サファリなどの名を冠したコロニーもあり、想定できる環境のほとんどが、建設途上のサイドを除き、全てのサイドにあるといっても過言ではない。

湿度や平均気温、日照時間の調整は比較的容易であるし、地球上に無い環境を創出することさえ可能だが、基本的に居住不能のコロニーは建設できないため、サイドの人口比率、密度などを検討し、あくまでも例外的に許可を受けている場合がほとんどである。

専門化されたという意味では、環境以外にも、もともと工業用巨大プラントとして作られたグリーンオアシスを改造したグリプス2のように、コロニーという巨大な建造物そのものを、コロニーレーザー砲として転用してしまったものもある。

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