【第3回】PC88時代のAVG、第1話・惑星メフィウス
~大作・アドベンチャーゲーム『スターアーサー伝説・3部作』惑星メフィウス~


今回は引き続き『スターアーサー伝説物語』の第1話『惑星メフィウス』をご紹介します。
第1話『惑星メフィウス』
シーン1 牢獄

『スターアーサー・ミルバック』の操縦する『クラプトンII』は、『惑星メフィウス』のエアポートに着陸した。
『クラプトンII』から降りた『スターアーサー』は、『メフィウス』の入国税関へと向かった。
税関では、『レディーロボット』が、金属性のかん高い声で、

パスポート・ヲ・ミセナサイ。

と『スターアーサー』に問いかけた。
パスポートを持っていない『スターアーサー』は、名前、出身地、そして『メフィウス』に来た目的を告げ、なんとか身分を証明しようとするのだが、
二体の大型『レディーロボット』に留置所へと連行されてしまう。

この様子を税関の片隅で、じっと見つめている人物がいることに、
『スターアーサー』は気づかなかった。
『レディーロボット』に連れられた『スターアーサー』は、
所持していた『レーザーガン』も没収され、留置所へ放り込まれた。

そこは厚い鋼鉄のドアと、鉄格子のはまった小窓があるだけの薄汚い牢獄だった。
そこには二人の先住者がいた。
二人とも異様な顔だちの宇宙人で、ずいぶん長い間、ここに閉じ込められている様子てあった。

そのうちの一人は、『イノシシ』のような顔をした宇宙人で、
『アントニオ・イノシン』と名乗った。
もう一人は、『ナマズ』によく似た宇宙人で『ゴンダー』という名であった。
二人とも顔に似合わず、人懐っこかった。
『スターアーサー』は、『イノシン』に『レイソード』の在りかを聞いた。

剣の在り処なら知ってるぜ。ピラミッドの中にあるよ。

そして、『イノシン』は、こう続けた。

ピラミッドには近づかないほうがいい。
『ジャミル』がいるぜ。
『暗号コード』を知ってなきゃ、ピラミッドには入れないぜ。

と『ゴンダー』が教えてくれた。
『スターアーサー』は、二人に『暗号コード』を聞いてみたが、そこまでは知らないようだった。
『ジャミル』についても聞いてみたが、二人とも怯えたように、何も答えてはくれなかった。

早くピラミッドに行かなくては。
しかし中獄からの脱出が先決だ。
いったいどうやって脱出したらよいのだろう・・・

ふと、『スターアーサー』は、ドアの小窓にはめてある鉄格子の一本が、外れかかっているのに気づいた。
それを何度も叩く、取り外すことに成功した。
次に『スターアーサー』は、室内の壁を隈なく調べ、
一番脆そうな所を、手にした鉄格子で思いきり叩いてみた。
何度も叩いているうちに、次第にヒビが入ってゆき、
最後には壁が崩れ、ポッカリと大きな穴があいた。
穴から外へ出ると、そこは『メフィウス』のスラム街だった。
シーン2 スラム街

スラム街を歩く『スターアーサー』の前に、人相の悪い『アスパラス星人』が現れた。
彼は一つ目の宇宙人で、口には葉巻をくわえていた。
なんと彼は、闇商売人だった。
『スターアーサー』は彼を無視し、路地を右へ折れた。
しばらく歩くと、人のよさそうな老人が立っていた。
彼は名前を『ジャグダッカム』といい、『スターアーサー』の問いに、快く答えてくれた。

ピラミッドに入るには、『暗号コード』を答えないと殺されますよ。
よく覚えてないけど、たしか『6文字』だったかな。
そういえば昔、『暗号コード』を壁に落書きして殺された奴がいたような・・・

その後、『スターアーサー』は、税関で彼が連行されていくを見つめていた人物に出会った。
名前は、『クリニャン・クリダ・テオ』といい、彼女は『スターアーサー』に話しかけてきた。

関税で会いましたね。
あなたは『シークロン』から来た『ミスター・スターアーサー』でしょ。
あなたは指名手配されていますよ。
それに、『S18区』では『検問』が仕掛けられていますよ、注意して下さい。

実は、私も『シークロン』の諜報員なのです。
『市民カード』を持っていないと、シティーへは入れません。
これで『市民カード』を手に入れなさい。

そう言って彼女は、『スターアーサー』に『メフィウスドル』で『3万ドル』を渡してくれた。
自分が指名手配されていることを知った『スターアーサー』は、『市民カード』の入手を急いだ。

『市民カード』なら、スラム街の『闇商人』が偽造してくれるよ。

と『スタイン星人』が教えてくれた。
『スターアーサー』は、再びスラム街の『闇商人』の所へ行き、8000ドルで『偽造市民カード』を手に入れ、シティーへの入口に向かった。

シティーの入口に向かう途中、路地に座り込んで酒を飲んでいる『キール星人』に出会った。
彼は酔っぱらっていて、話にならなかったが、彼のもたれていた壁に張ってあった古いポスターを剥がすと、そこには『4文字』の数字が書かれてあった。

『5426』
これこそ、ピラミッドに入るための『暗号コード』、その上4桁であったのだ。

『市民カード』を入手した『スターアーサー』は、
シティーへ入る検問所まで来くると
そこには、スラム街のポリス、『チョビバックル』が立っていた。
そして、『スターアーサー』に『レーザーガン』の銃口を向けながら、

市民コードは?

と尋ねた。
『スターアーサー』は、手に入れた『偽造市民カード』のコードを答え、偽名を名乗った。
怠慢ポリス、『チョビバークル』は、『スターアーサー』のことを詳しく調べもせず、

よし、通っていいぞ。

と言って、意外にもあっさり、シティーへの通行を許可した。

実は、シティーへ侵入するもう一つの方法があるのだ。
まず『キール星人』のいる所へ行く。あの昼間から酔っぱらっている酔いどれ星人だ。
そして、彼の飲み干した酒瓶を取ってスラム街のポリス『チョビバックル』の所へ行く。
この時、まだ飲みかけの酒瓶を取ろうとすると『キール星人』が怒るので、注意が必要だ。

『チョビバックル』の所へ来たら、手に持った酒瓶で、彼の頭を思いっきり殴る。
彼が気絶している間に、ポケットの中を探し、鍵を取る。
そのすぐ隣にある、シティーへ入るための小さなドアをこの鍵で開け、シティーへ侵入するのだ。
シーン3 シティー

商業惑星ともよばれる『メフィウス』のシティーには、
さまざまなショップが軒を連ねていた。
その一角で『スターアーサー』は、砂漠へ行く準備を整えることにした。

まず『ドンベック・ジュニア』の経営する銃砲店に立ち寄った。
税関で『レーザーガン』を没収された『スターアーサー』は、最新型の『レーザーガン』を買い求める。
そして、カーショップには、オートバイや車が所狭しと並べられていた。地ならし用のローラー車までおいてあるのだ。
派手なツナギを着た店員、『ミスター・ホスキム』が、

バギーバイクは、いかがッスか。

と声をかけてきた。
『スターアーサー』は、『ホスキム』に勧められた少し旧型のバキーバイクを購入した。

なんと、『惑星メフィウス』にも、『T&ESOFT』の支店もあったのだ。
店内には、パソコン用のゲームソフトがびっしり。
そしてある人物が、コンピュータのキーボードを黙々と叩いていた。
彼は『スターアーサー』を見つけるとこう言った。

ようこそ、『T&ESOFT』へ。
私が開発のヨコヤマです。
あなたのことは何でも知っています。
ここでは『T&E製』のアナライザーを買っていただきます。

彼は『スターアーサー伝説』の創作者であり、今後のストーリー展開をすべて知っている。
そして砂漠で、アナライザーが必要となることも。
『スターアーサー』はアナライザーを買い、砂漠へと向かった。
シーン4 砂漠地帯

広人な砂漠地帯を『スターアーサー』は、ピラミッドを探し求めて何日彷徨ったことだろうか。
しかしシティーで買い求めたアナライザーが大いに役立った。
アナライザーの反応する地点を注意深く探すと、
砂の下からさまざまな『文子プレート』や『ダイヤモンド』を発見することが出来たのだ。

発見した『文字プレート』を継き合わせていくと『MEPHIUS』という綴りになった。

砂漠を彷徨い始めて何日目だろうか、一つの白骨死体を見つけた。
この死体は何かを指さすように横たわっていた。
『スターアーサー』が、この指のあたりを探すと、またしても『文字プレート』が出てきた。

このプレートには『6桁』の数字が書かれていたが、風化して上『4桁』は読みとれなかった。
下二桁の『45』はなんとか識別出来た。
この『45』こそ、ピラミッドに入るための『暗号コード』の下二だったのである。

『スターアーサー』は、スラム街で発見した
上4桁『5426』と、この『45』を継ぎ合わせると
『暗号コード』が『542645』であることを解読したのだ。
シーン5 宇宙ピラミッド

ついに宇宙ピラミッドにたどり着いた『スターアーサー』が、
この『暗号コード』を答えると、石の扉は重々しく開き、ピラミッド内に足を踏み入れることが出来たのであった。
ピラミッド内の一番目の王室には、意味不明の台があり、その上に5本の赤い棒が立ててあった。

そして、一番左の棒は、取られた後であった。
『スターアーサー』は、床に落ちていた壺を拾うと、次の王室へと入って行った。

ここにも先程と同じ台があり、一番左の棒が取られていて次の王室への扉は開いていた。
そこにはミイラの入った棺が置かれていたが、彼はこれを無視して、次の王室へと向かった。

またしても、扉の横に台があった。
左から二番目の棒を取ったばかりに、大きな剣に串刺にされたらしい不気味な死体がある。
そして次の王室への扉は閉じていた。
『スターアーサー』は、前の二つの王室で、5本の赤い棒のうちの一番左の棒が取られていたことを思い出した。

彼は試しに、一番左の棒を取ってみた。
すると扉は開き、次の王室へと進むことが出来たのだ。
いったい『レイソード』は、何処の部屋にあるのだろうか。
4番目の王室には小さな階段があり、その上に扉があった。

扉は閉じていた。
この王室には、先程までのような台はなく、扉を開ける手だてはないように思われたか、最初の王室で拾った壺を、壁の穴に置くと扉が開いた。

5番目の王室には、いくつかの太い柱があり、奥の一段高くなった所に扉があった。
扉はまた閉さされていて、その両側に小さな台があった。
『スターアーサー』はその台の上に、砂漠で拾った『ダイヤモンド』を置き、扉の上に『MEPHIUS』の『文字プレート』をはめ込んだ。

すると扉が開き、眩い光が差し込み、
光に満ちた最後の王室に入ると、部屋の中央には、ついに伝説の剣『レイソード』が燦然と傾いていたのだった。

今回はここまで次回は
【最終回】『スターアーサー伝説』の第2話『暗黒星雲』と第3話『テラ4001』をお送りします。

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