【第4回】名作アドベンチャーゲーム、マンハッタンレクイエム・登場人物のご紹介

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【第3回】名作アドベンチャーゲーム、マンハッタンレクイエム・殺意の接吻の調査報告

第3回『マンハッタンレクイエム』『殺意の接吻』 本格ミステリー・アドベンチャーゲーム、刑事J.Bハロルドシリーズのご紹介 ご訪問ありがとうございます。 前回の続き 『J・B』は突然、『サラ』から『手紙』を受け取る そして、元相棒の『ジャド・...

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2020.05.17

今回も引き続き

『本格ミステリー・アドベンチャーゲーム』の『刑事J.Bハロルドシリーズ』の第2章　登場人物のプロローグ～ 愛と欲望のうずまく街『ニューヨーク』～をご紹介します。

『彼女』のすぐ右では『ストリート・ニュース』を売るホームレスの『女』。

さっきの『ビジネスマン』が、『女』から奪い取るように買っていく。

横ではしゃいでいるふたりの『子供』の嬌声が、寒気のせいか鋭く悲しく聞こえる。

『女』は、その子たちの母親に違いない。

頭からチェックの『ショール』を深々とかぶり、
あの『フッカー』と同じように、道行く人に声をかけている。

白い息をはきながら、うれしそうにはしゃぎ続ける子供達は、

自分がどんな境遇に置かれているのか、当然知る由もない。

ふたりにとって母親のそばではしゃぐことが、生きている事実として『存在』するだけなのだ。

『彼女』たちの顔に『悲壮感』や『絶望感』はない。

自分の将来を考えることない。

ここでは『過去』も『未来』もないのだ。

ここ『ニューヨーク』は、『混沌』と『混乱』。

そして、1回限りの偶然が多発する街。

主体なき『個』。

『運』『不運』の線上を走り抜ける。

その線上で『彼女』たちの出会い

時には『死』や殺人にまで至る不幸な出会い――がなされるのだ。

『フッカー』が、また違う男と話をしている。

話がまとまらないのか、『女』の身振りが徐々に大きくっている。

そのうちここにいても聞こえるほどの大声でどなり始めた。

やや褐色かった肌の色とのコントラストか、あるいはの猛然たる見幕からか、吐く息が一層白く見える。

やがで、男は大声で怒鳴ってその場を立ち去った。

『女』は肩でひとつ大きく息をつき、

ポケットからクシャクシャの紙幣を取り出した後、ホームレスの『女』から『ストリート・ニュース』を買った。

子供のひとりが大声で泣き始めた。

『女』は別に気にする風でもなかったが、やがて身につけていた『ショール』で子供を覆うと、

泣き声を制しようとするかのごとく店じまいをはじめた。

もうひとりの『子供』が、まだ泣き止まない

心配そうに『母親』を見上げるが、一向に気にする気配はない。

今日の稼ぎだろうか、何枚かの『紙幣』と『小銭』を勘定し、
売れ残った『ストリートニュース』を小わきに抱えると、

泣いている『子供』のほうの手だけを引いてゆっくりと歩き始めた。

留め金が壊れているのか、『フッカー』がしゃがみこんで『ブーツ』の具合を直している。

やがてホームレスの『女』に気づいたように立ち上がった。

すれ違いざまに『女』とわずかな言葉を交わす。

そこに何か見えない力が生じたのか、『フッカー』は軽く『女』とふたりの子供に手を振ると、

しばらくの間3人が去っていった方向を眺めていた。

闇に消え入ろうとする『ウイリアムズバーグズ・ブリッジ』。

ややうつむくと『女』は再び『煙草』に火をつけた。

1970年代に不況が、ニューヨークを直撃し

金融危機、治安の悪化、大停電によるダメージで『ニューヨーク』は

裕福な『白人層』は、郊外や他の都市に移住し始め、

更に『ダウンタウン』は治安悪化が加速する。

貧富の差を激しくなり、
生きるために『フッカー』（売春婦）や『ホームレス』も増加していた時代だったんの。

華やかな大都市、『ニューヨーク』のもうひとつの顔だね。

『少女』はそう言って、観客に背を向け、壁を前にして静かに歌い出した。

髪には黄色いリボンを結び、

まだ愛くるしい眼をした『女の子』が、ピアノ1台の伴奏もなく、

30人ばかりの。ホームパーティの場でフレーズを歌った。

その声は、甘く、高く、のびきって

10歳は思えない声がパーティホールに響いた。

やがてひとつの拍手が鳴った。

瞬く間に、会場いっぱいに拍手の音が響いた。

『少女』は驚いてさっと観客の方へ振り返ってみると、パーティのすべての大人も子供も力いっぱい拍手をおくっていた。

中には涙を流している『女』性もいる。中には感心顔の大人もいる。

この瞬間から

『ブルックリン』のあまり裕福ではない家庭に生まれた『少女』は、

川向こうの『マンハッタン』の、そう『ブロードウェイ』の舞台に立つことを夢見ながら、育っていった。

年月が過ぎ、夢見る『少女』は18歳になった。

ある日。『ブロードウェイ・ショー』の『オーディション』を知った。
『オーディション』は、感謝祭の翌朝だった。

大恐慌前の古き良き時代の物語ということで、
『少女』は『グリニッヂビレッジ』の安売りの店をめぐり、
週給8ドルの『カフェ』での稼ぎの中から、10ドルを出して、

1920年代の『ファーコート』を着て、
『少女』なり『にショウアップ』して『オーディション』に臨んだ。

午後の二次選考は、予定されている『ショー』の『シチュエイション』とはは同じに行われた。

『秘書役』の『女』が足で椅子を動かしながら、ステージ上を歌いながら歩き回るというものであった。

譜面は、その場で渡され、一回だけ主旋律がピアノで奏でられた。

エントリー番号の早い順番から『オーディション』に臨み、
そのほかの人間は外に出された。

だって、秘書が椅子を足で回しながら歌うなんて、
いくらミュージカルでも不自然だわ

時には昨夜よりも輝くものがあるかと思えば、
昨夜より光度を失っているものもある。

そんな『少女』たちの『夢』を光源にしているからこそ

『マンハッタン』生まれの『スター』は輝いているのだ。

『J・B』も捜査のため、『ブロードウェイ』に何度も訪れることになるよ。

『サラ』が『手紙』で送ってきた『カード』は、
『ブロードウェイ』にある高級クラブ『M&M』のものなんだ。

もしかしたら、『J・B』この『ブロードウエイ』を夢見る少女に会えるかもしれないよ。

今回はここまで次回は『マンハッタンレクイエム』

第3章　捜査のヒント　～犯人からのメッセージ～

犯人からのメッセージという形式でこのゲームの捜査に役立つヒントをご紹介します。

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2020.05.18

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