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- 東亜プラン時代のゲーム開発秘話
- 「東亜プラン」シューティングゲーム関連ページのご紹介
- 「東亜プラン」名作/全タイトルのご紹介|まとめ
- 近代シューティングに大きな影響を及ぼした「東亜プラン」についてご紹介|まとめ
- 東亜プランの音楽・サウンドトラックのご紹介|まとめ
- シューティングゲーム・関連ページのご紹介
- 歴代名作シューティングゲームのご紹介|まとめ
- 歴代シューティングゲーム全ゲームタイトル一覧のご紹介|まとめ
- シューティングゲームの人気シリーズのご紹介
- シューティングゲーム関連ページのご紹介|まとめ
- シューティングゲーム解説ページのご紹介|まとめ
- シューティングゲーム・ハード関連(周辺機器)のご紹介|まとめ
- シューティングゲーム雑誌/書籍関連のご紹介|まとめ
- 【TPS名作・傑作・まとめ】TPS傑作・名作・全ゲームタイトルのご紹介│まとめ│~トゥームレイダー│バイオハザード│アンチャーテッドなど~
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東亜プラン元開発者インタビュー、プログラマー兼サウンド担当「上村建也」ご紹介
「東亜プラン」シューティングゲーム関連サイトマップのご紹介
数々の名作を生み出した「東亜プラン」シューティングゲーム関連サイトマップをご紹介します。
シューティングゲーム | ゲーム | 中古・新品通販の駿河屋
東亜プラン元開発者インタビュー、プログラマー兼サウンド担当「上村建也」ご紹介
「上村建也プロフィール(1960年6月23日)」のご紹介
プログラマー、ゲームミュージック作曲家で、現在は株式会社TATSUJINマーケティング責任者。兵庫県出身。
同志社大学卒業後「オルカ」に入社
学生時代はバンドでギターを担当。同志社大学卒業後、音楽スタジオに就職するがすぐに退社、その後株式会社オルカに入社する。
「クラックス」を経て「東亜プラン」へ
程なくしてオルカは倒産するも、残されたメンバーで設立されたクラックス(CRUX)に参加、『リパルス』(セガ/九娯貿易)の制作に携わる。その後、新たに設立された東亜プランに移籍し、プログラムとサウンドを担当。楽曲は特徴的なベースラインで知られた。
東亜プラン倒産後「ケイブ」に合流
東亜プラン倒産後はガゼルに参加、『アクウギャレット』ではディレクターを務めるも会社が崩壊、同じく東亜プランを源流に持つケイブに合流し、取締役開発本部長に就任する。1999年には同業他社製品である『バトルバクレイド』(ライジング)のサウンドドライバーを手がけるなどしている。
2004年5月取締役を辞任する。その後は『鋳薔薇』攻略DVD付属のCDでのリアレンジなど、活動を続ける一方、有限会社マジックシード代表取締役として、携帯電話用コンテンツを運営していた。
バンド「U-Brand」を結成
2012年、イベントにて32年ぶりにステージでギターを弾いたことに端を発し、翌2013年6月に自身のバンド「U-Brand」を結成。イベントにて『究極タイガー』や『ドギューン!!』などの自作曲を演奏している。
トラックドライバーに転身
また、この頃から10年ほどトラックドライバーに転身し、ゲーム業界からは一旦離れていた。
「株式会社TATSUJIN」にてゲーム業界に復帰
2022年2月に、東亜プラン時代の同僚だった弓削雅稔が代表を務める「株式会社TATSUJIN」に入社、ゲーム業界に復帰する。
東亜プラン時代のゲーム開発秘話
東亜プランの歴代アーケード作品 (同社開発作品) | |||
発売年 | タイトル | ジャンル | 発売 |
1984 | 雀王 | 麻雀 | |
1985 | パフォーマン | アクション | データイースト |
1985 | タイガーヘリ | シューティング | タイトー |
1985 | 雀狂 | 麻雀 | ダイナ |
1986 | ゲットスター | アクション | タイトー |
1986 | スラップファイト | シューティング | タイトー |
1986 | 麻雀シスターズ | 麻雀 | |
1987 | 飛翔鮫 | シューティング | タイトー |
1987 | ワードナの森 | アクション | タイトー |
1987 | 究極TIGER | シューティング | タイトー |
1988 | ダッシュ野郎 | アクション | タイトー |
1988 | TATSUJIN | シューティング | タイトー |
1989 | ヘルファイアー | シューティング | |
1989 | 大旋風 | シューティング | タイトー |
1989 | ゼロウィング | シューティング | |
1989 | ホラーストーリー | アクション | タイトー |
1989 | 鮫!鮫!鮫 | シューティング | |
1990 | アウトゾーン | シューティング | テクモ |
1990 | スノーブラザーズ | アクション | |
1991 | ヴィマナ | シューティング | テクモ |
1991 | 洗脳ゲームTEKI PAKI(テキパキ) | パズル | テクモ |
1991 | ゴークス/GHOX | アクション | |
1992 | フーピー/WHOOPEE!! | アクション | |
1992 | ドギューン!! | シューティング | |
1992 | 達人王 | シューティング | |
1992 | フィグゼイト地獄の英雄伝説 | シューティング | |
1993 | ブイファイブ/V.V | シューティング | タイトー |
1993 | えんま大王 | エレメカ | タイトー |
1993 | ナックルパッシュ | ベルトスクロール 格闘アクション |
|
1993 | (未発売)ダイナミックトライアル7 | レース | |
1993 | BATSUGUN | シューティング | |
1994 | おてんきパラダイス スノーブラザーズ2 | アクション | |
1994 | (未発売)洗脳ゲームTEKI PAKI2(仮称) | パズル | ゲストピア |
1994 | (未発売)幻界超戦 DISTOPIA | アクション | アクション |
入った会社がいきなり倒産!爽快感を追求した東亜シューティング
上村さんがゲーム業界に入られた切っかけは?まず、オルカに入社されたんですね。
上村:はい。当時はゲーム業界というとゲーセンのゲームを作ってる会社しかなくて、ゲーセンは不良のたまり場で社会悪と思われたんですね。それで、ゲーム会社だとオープンにせずに(人材)募集してたんです。
レコーディングスタジオに入社
もともと私は音楽の仕事をしたくて、レコーディングのスタジオに入社したんですが、当時ようやくプロ用のスタジオにもコンピュータが入り出してきた時代で「今後は音楽もコンピュータかなぁ」と思っていたところで、コンピューターサウンドデザイナーというよくわかんない職種に募集があって行ってみたら、ゲーム会社だったという。
コンピュータにはお詳しかったとか?
上村:いや、全然知識はないです。プログラムは全く無縁でしたね。
入社したらすでに倒産していた「オルカ」
それから、すぐオルカは倒産を?
上村:正確には、すでに倒産してました。その頃には新宿のNSビルに入っていて、7階のほぼ半分占めてまして、すごくハイテクな感じがしてですね。
新人研修で社名が消える
これは良い会社に入ったなって思ったんですけど、新人研修で一週間ぐらいたった頃に、エレベーターホールから社名が消えまして。「あれ?」って思ってたんですけど、社員の方々は何にも言ってくれなくて。同期で今はケイブ会長の高野健一氏が「オルカって潰れたらしいよ」って(笑)。
いきなり波乱のスタートですよね(笑)。オルカ当時、関わられたゲームは?
上村:高野氏は「バスター」に加わってたんですが、ほかの同期はみんな研修用の「タイチ」ってゲームを作ってたんです。それをクラックスに移った後も継続してまして、最終的にロケテストも出したんですが、商品化はされなくて。私たちの横で「ジャイロダイン」が開発されてましたね。
「クラックス」から「東亜プラン」へ
で、「リパルス」開発中にクラックスがなくなってしまって。その時点で、クラックスの数人が東亜プランのソフト部門を立ち上げるということで、僕も勧誘を受けてまして。参加したのは、「リパルス」が完成した後のことですね。
「ジャイロダイン」と「タイガーヘリ」の関係は?
「ジャイロダイン」もヘリゲームですが、「タイガーヘリ」と関係あるんですか?
上村:うーん、メンバー的な関係は特にないです。ただ、ヘリは戦闘機よりスピードが遅いですし、空中でも止まれるじゃないですか。それで「画面がスクロールするシューティングを作るのに適してるな」とは感じましたし、その流れが東亜プランに行ってると思います。
東亜プラン:リアル志向の原点
ヘリは空中で静止も後退もできる乗り物だから、画面が強制スクロールするゲームで違和感ない・・・というわけですか。そこが東亜プランのリアル志向の原点なんですかね。
上村:SFものでなくリアルな戦場を扱ったほうが、特に海外での受けが良いというのもありましたね。
海外と国内では異なるゲーム性
当時のビデオゲームは、海外市場をかなり意識していた?
上村:無視はできなかったですが、開発者的には国内が最優先でした。国内のユーザーさんと海外のユーザーさんとで遊び方が全然違うんで、求めるゲーム性も異なる。なので、当初は海外のほうは国内版ができてから、向こうの要望を聞いて作っていた感じです。
マーケティングに興味のなかった「東亜プラン」
国内ではSF的なシューティングが流行っていましたが、それと差別化という意味は?
上村:特に意識してはないですね。今と違っ市場調査とかユーザーの嗜好をくみ入れる姿勢はあまりなかった。良い時代でした(笑)。
東亜プランの始まりは?
東亜プランの始まりは、東亜企画という会社のゲーム部門から?
上村:そういう形になります。一番メインになってたのが高野さんと、タムソフトの太田(俊昭)さんと野沢さんという方の3人で、弓削(雅稔)さんは、他の会社に移られていたんですが、声をかけて呼び戻した感じですね。
東亜プランとタイトーの関係
東亜プランの初期はタイトーさん販売のゲームが多かったのですが、それは「ジャイロダイン」からの流れで? 東亜プランとタイトーさんの最初の仕事は「タイガーヘリ」ですよね。
上村:そうですね。東亜はよくタイトーさんの下請けだったと見られるんですが、ゲームは完全に東亜のオリジナルで、それを持っていって売ってくれないかと。東亜は開発会社だったので営業がいなくて、「ジャイロダイン」の頃からタイトーさんと仲が良かったこともあって。
先方からこういうゲームを作ってくれと言われて作ったわけではないですね。まぁ、海外の意見を聞くうえで、タイトーアメリカの話は参考にしました。後「大旋風」に限ってはタイトーさんから「うちの基板に載せてくれ」という形で作りましたね。
「パフォーマン」でサウンドデビューするもバイク事故で・・・
上村さんの東亜でのサウンドデビューは「パフォーマン」ですか?
上村:はい。まだ当時は「リパルス」を作っていて、「パフォーマン」は「音楽だけ作ってくれ」って言われて。でも、ほとんど完成間際にですね、私がバイクで事故って、曲は書いたんだけどデータに載せられなくなってしまって。そこは弓削さんにやってもらった覚えがあります。
ちなみに東亜プランさんって、バイク乗りの方が多かったんですかね?
上村:えーっ、特に多いわけではなかったと思いますよ。弓削さんは乗ってましたけど。
かなり体育会系の会社だった、初期の東亜プラン
当時はゲームが好きでゲームが作りたくて、プログラマーになったり会社を興したりされた方も多かったと聞きます。
上村:ゲームが作りたくて東亜に入ってくる、というのは東亜プランの名前が周知されてきた頃の、もっと後になってからですね。僕らの頃はそういった人はいなかったです。初期の東亜プランはほとんど毎日、誰かが包帯巻いてるみたいな会社でした(笑)。
やんちゃというか、かなり体育会系の会社だったのでしょうか。
上村:体育会系です。僕なんかは止めるほうで(笑)。たぶん血の気が多いのは「オルカ」からだと思うんです。
気持ちがいいから作った「ボンバー」
「タイガーヘリ」のボンバーというシステムも、血の気が多いシステムな気がします。
上村:仰るとおり(笑)。
ボンバーって、初心者救済措置とか、使わずタメてスコアを稼ぐ観点でゲームバランスを狙ったものではなかったんですか?
上村:当初は救済措置とは意図していませんでした。
ゲームバランスどうこうじゃなく、バーン!と爆発するのが気持ちよかったから?
ボンバー(ボム)に対する最初の価値観は「攻める人が使う」
上村:そういうノリです。ボンバー(ボム)に対する価値観は最初「攻める人が使う」と考えていたんですが、結局うまい人は使わないので、そこで価値が逆転してしまったようにも思います。
ボムを使わずステージクリアするとスコアが増えるのも、よくボンバーを使わずゴールできたね、というご褒美の気持ちだったんです。
思惑とは違った解釈が生まれた?
上村:そうとも取れますね。思わず緊急回避として使う人が多く、使わずにどこまで行けるかという風習が広まったと思います。
爽快感がまず第一
リアル志向でありつつ爽快感を追求されてたんですね。
上村:爽快感はまず第一です。当時はよく「がむしゃら」という言葉を使っていました
「東亜流」コスト重視でサウンドはおまけ
東亜に入ってからどんどんプログラムの腕も上げられたわけですね。
上村:それがメインの仕事だったので(笑)。企画と言っても、作りたいものを作っていただけで、プログラムが仕事のほとんどでした。
でも、プログラマーがサウンドまでやるのは東亜さんならではですよね。
上村:東亜プランってあまりサウンドを重視してなかったから、サウンドは片手間みたいな感じだったんです(笑)。ハード的にも他社さんに遅れをとってましたし、コスト重視でサウンドはおまけ。
上村と弓削による「東亜節」
それは衝撃ですよ(笑)。上村さんと弓削さんがコンビを組まれて「東亜節」と呼ばれる作風が生まれたんですよね。
上村:それは単純に人手の問題で(笑)。ゲームが完成してから作り出そうかという感じなんで、2人いるんだから手分けして作ろうかというレベルの話です。
ゲーム進行とサウンドがシンクロしていたのも、プログラマー兼作曲者だったから?
上村:うーん、弓削さんは曲のイメージを意識して画面を作られたところがあったんですけども、僕は戦場というシチュエーションだけを考えていましたね。
ノリが良くて、ちょっと鼓舞されるような曲調ということで。そういう曲を何度も聴いてると、洗脳されてすごく合ってるように思える(笑)。ミスしたときは、戻り(復活)システムなので、ずっと同じところばかり聴かれますし。
思い出に残ってる曲は、いつもミスしていた場所という(笑)。
上村:ええ。ループの時間も短いですから、頭にこびりついてるんだと思います。まぁ僕自身が、耳につくメロディを作ろうと意識してましたんで。それで余計に洗脳効果が高かったんでしょうね(笑)。
「弓削雅稔」サウンド担当年表
「弓削雅稔」サウンド担当年表 | |
東亜プラン以前 | |
1982 | マリンボーイ |
1983
|
ゾディアック |
ホッパーロボ | |
バスター | |
1984 | ジャイロダイン |
東亜プラン時代 | |
1985
|
パフォーマン(データ化のみ)
|
タイガーヘリ | |
1986
|
ゲットスター |
スラップファイト
|
|
1987
|
飛翔鮫 |
究極TIGER | |
1988 | TATSUJIN |
1989
|
ゼロウィング(1曲)
|
鮫!鮫!鮫! | |
1992 | 達人王 |
1993
|
V・V |
うそ発見機えんま大王
|
|
ナックルパッシュ(1曲)
|
|
東亜プラン以降 | |
1999 |
ギガウイング(1曲)
|
「上村建也」サウンド担当年表
「上村建也」サウンド担当年表 | |
東亜プラン以前 | |
1983 |
タイチ(未発売。ロケテストのみ)
|
1985 | リパルス |
東亜プラン時代 | |
1985
|
パフォーマン(作曲のみ)
|
タイガーヘリ | |
1987
|
飛翔鮫 |
究極TIGER | |
1989
|
ヘルファイアー |
ゼロウィング | |
ゼロウィング(PCエンジン版:アレンジ担当)
|
|
1990 | アウトゾーン |
1992 | ドギューン!! |
東亜プラン以降 | |
1996 |
東亜プランシューティングバトル(「究極TIGER」アレンジ)
|
メガドライブ重視路線、衝撃の真相!復活パターンへのこだわり
「タイガーヘリ」から「飛翔鮫」、「究極TIGER」と縦シューが続きましたよね。
ユーザーの声を反映されたことは?
上村:こう言うと極論ですけど、あんまり重視はしなかったですね。手紙で頂くこともありましたが、それは本当にコアなユーザーさんなんで、本当に多くの人がそう思ってるかどうかがわからない。惑わされないように注意しよう、という気持ちはありました。
どんどん派手に爽快に、武器がインフレ化
そうは言いながら「究極TIGER」は、ボムの無敵時間が長くなったり、サービス意識も感じますよね。
上村:どんどん派手に爽快に、武器がインフレ化していきましたね。それがユーザーフレンドリーな形になったと思うんですが、バランスを取るために敵が硬くなったこともあり。
ハズレの「黄」を混ぜた意図は?
パワーアップが派手になる一方で、ハズレの「黄」を混ぜたのは意図的なんでしょうか?
上村:いや、後ろを撃てるのは使い道があるだろうと。結果的にハズレだって言われましたね。よく色が変わって、(一番使える)青の次に黄色を持ってきたのはわざとかと(笑)。そんなことはないんですが、結果的にゲーム性になりましたね。
他社のゲームも意識していた?
上村:それはないです。「アイテムも(プレイヤーから)逃げてるでしょ?」ってよく言われるんですけど、それは意識してません(笑)。
アーケードでないと目指すシューティングの面白さを出せない
「究極TIGER」は多くのハードに移植されました。家庭用に重きは置かれた?
上村:家庭用移植は東亜プランの会社方針としては全く重視してなかったですね。第一に、アーケードでないと目指すシューティングの面白さを出せない。もうひとつは、アーケード向けの開発に専念していたので、いろんなハードに対応しきれなかった(笑)。
アーケードと同じCPU(68000)だからメガドライブへ
それでメガドライブの移植が目立った。
上村:そうですね。「TATSUJIN」でも、横画面に縦画面を収められなかったので、強引に画面の上下を切ってましたけどね。それは単に技術力がなかったんです。今だから言える(苦笑)。でも、家庭用の「立ててる」画面で縦シューをやるのは、東亜の面白みを出せないという思いはずっとありましたね。
なるほど、昔のゲーセンはテーブル筐体で画面が「寝て」ましたよね。
テーブル筐体だから面白い「東亜プランSTG」
上村:だからゲーセンでも、筐体がアップライト(ななめ)になった時点で、かなり東亜シューティングの面白みがなくなったと思ったんですよね。
テーブル筐体で、敵と自機が一直線で見える状態でゲームをやるのと、上下を眺めるのでは、全然縦シューの遊び方が違う。東亜プランの皆がそう思ってたわけじゃなくて、僕がそう思ってたんですけど。
僕が東亜プランに入門できたのはメガドライブの「TATSUJIN」だったんですよ。アーケード版はどうしてもハードルが高くて。
シューティングってややこしいルールがない、誰でもできるゲーム
上村:結果的にハードルが高くなってしまったんですけども「これ、クリアできるか!」ってゲームにするつもりはないんですよね。シューティングってややこしいルールがない、誰でもできるゲームっていうのが根底にあって。
サラリーマンでもすぐに遊べるジャンルだと思っていて。それがどんどんどんどん難しいマニア向けになって(笑)。結局、自分らで首を絞めてしまったんでしょうね。
それで家庭用に移植された時、ちょっと難易度が下がってたんでしょうか。
上村:下がってました?アーケードとはスタンスが違ったので「製品を買ってもらったお客さんには十分遊んでもらおう」という気はあったと思いますけどね。
「グラディウス」のようなものを作れ、横シュー「ヘルファイアー」誕生
僕は横シューが嫌いなんだけど(笑)。「ゼロウィング」は新人研修用として「ヘルファイアー」のシステムを流用したんですが、それで終わってしまいましたね。
横シューはどうやれば面白くできるのかがわからなかった結果だと思うんですけど。後に「ゼロウィング」が好きだって仰ってくれるユーザーさんがかなりいましたが、どこが好評だったかよくわからないのが正直なところです。
「ヘルファイアー」はショット方向の切り替えで、パズル要素が強いですよね。
縦シューは、爽快さよりパズル的要素のほうが重要
上村:僕的には縦シューの爽快さとは別のパズル的要素のほうが重要なのかなって。そこに攻略性を見いだしてもらうために強引な作りになってましたね(笑)。
やり込んで攻略パターンを見つけた人がうまくなってほしかった
攻略性を高くするこだわりがあった?。
上村:まぁ、復活パターンですね。「覚えゲー」って言い方が悪い意味で使われることは多いとは思うんですけど、私としては重視していて、やり込んで攻略パターンを見つけた人がうまくなってほしかったんです。
武器がインフレ化して、復活の時にいきなり最弱になってしまうので、それでも復活できるように。「飛翔鮫」「究極TIGER」でもよく考えましたね。
高難度STG「TATSUJIN」もパターン化すればクリアできる
「TATSUJIN」も初めは凄く難しかったんですが、パターン化すれば反射神経に恵まれてない人でも一周できるんですよね。
上村:ええ。反射神経が必須というところはないと思います。まぁ後に、彩京さんが反射神経を試す形を出してこられましたが、これは縦シューじゃないって(笑)。
彩京弾には参りましたよね(笑)。修行を積めば、誰でもクリアできるラインを目指しておられたんですね。
上村:ええ。それは一番重要なところですね。
先ほど「ヘルファイアー」の話題が出ましたが、PCエンジン版のオープニングって、裸でシーツにくるまってベッドで寝てる女の子が目覚めて出撃するシーンが出てきますけど、アーケードでやりたかった内容を実現したのでしょうか。
上村:いえいえ、あれはノータッチです!なのでNECアベニューさんの趣味じゃないでしょうか(笑)。商品として完成してから初めて見ましたからね。最初見た時かなりビックリしましたが「やめろ」とも言えず(笑)。
事前に知らされてなかったんですか?
上村聞いてないです(笑)。
▼PCエンジン版ヘルファイアーについて
PCエンジンCD ROM2用にNEC アベニューから発売された「ヘルファイアーS」。 タイトルにSが付き、 パイロットも超機械化帝国の侵略に人々が絶望しかけた頃に立ち上がったひとりの男「ランサー」から、 美少女2人組に変更され、アニメ「ガルフォース」のアートミックによる (当時としては) ハイクオリティなアニメーションでOVA的ストーリー が挿入される。
全く別の話に驚いてタイトル画面をよく見ると 「THE ANOTHER STORY」と正直に副題が追記され ているという異色作。 これはこれでファンも多い。
任意スクロールで、縦シューをもっと自由に「アウトゾーン」
東亜さんのゲームは「難しくし過ぎたから易しくしよう」って試行錯誤が感じられますね。「アウトゾーン」も遊びやすくて、東亜が好きになった人も多いと思いますし。
上村:「アウトゾーン」は、任意スクロールという形で、縦シューのユーザーが得意なやり方で進めないじゃないですか。だから、そういう易しめの設定ができたんだと思うんです。
縦シューでも、本当はもっと易しくしたかったんですよ。なのでロケテストで出した当初は、結構易しめにしていて。それが一日でワンコインの全面クリアとかすぐ出てくるんで、(難易度が急激にドーンと上がってしまったんです。
派手さは第一条件
そんな激戦区の中で、わかりやすい派手さを追求されてましたよね。
上村:はい、派手になるのは第一条件ですね。ユーザーさんがコインを入れてくれるのはデモ画面しかないですから。そこで、面白そうだと思ってもらおうと。
「ドギューン!!」でも、最終面で巨大ロボになったりしますよね。
「ドギューン!!」もともとあの巨大ロボが主人公のゲーム
上村:もともとあの巨大ロボが主人公のゲームの企画だったんですよ。巨大ロボで壊しまくる爽快感を出したかったんですが、作ってみたら全然ゲームにならなくて。で、もったいないから最後だけ出そうかなって(笑)。
オープニングにロボが出てくるのはその名残なんですね。
上村:ええ。最終面まで見た人はそんなにいなかったので「あのオープニングのロボは何?」って当時からよく言われていて(笑)。
東亜さんのゲームは難しかったので、後半ステージがあまり知られてないのが惜しい。
上村:まぁ、前半のほうで終わった方々が、その中でそれなりに楽しんでもらえれば、ゲームとしては良かったんじゃないかと思いますけどね。ただ、やられた時ワケがわからなくて「こんなのやらねーよ」って席を立ってしまわれるのが一番嫌だったので、それはないように気をつけてはいました。
東亜プランが挑戦した格ゲー「ナックルバッシュ」
シューティング市場が縮小した背景には格闘ゲームの隆盛がありました。
上村:格闘ゲームを作らなきゃと、会社としては「ナックルバッシュ」を作ってましたね。僕はかかわらなかったですが、ノウハウも全然ないですし・・・もうやめようって(笑)。
後期の東亜プランの縦シューについて
後期の東亜プランの縦シューは、初期のものとテイストがかなり違いますよね。東亜プランが好きで入社された若い方が中心になってたんですかね。
上村:そうですね「シューティングがうまくて自分でも作りたくて」というのは(今はケイブの)池田(恒基)君あたりかな。
その頃は、若手の方も「シューティングとはこうだ」とポリシーを持っていた?
上村:うーん、明らかに「BATSUGUN」の頃のゲームは僕らが作ってた東亜シューティングとは別モノですよね。弾の数で言うと「究極TIGER」ってそんなに多くないんですよね。
弾幕シューの美しさと暗黙のルール
いわゆる弾幕シューと呼ばれるゲームは、(自機を狙うのと)関係ない弾もいっぱいあって、全体で美しさを出してるんですね。「究極TIGER」の頃から「地上の砲台に近づくと弾を撃たないとか」暗黙のルールが感じられましたよね。
上村:あれはなぜやられたのかがわからない、というのをできるだけ避けるためですね。
そのフェアな感覚が良かったですよね。仕事帰りのサラリーマンや初心者の方にやっていただく気配りがあって。
上村:ありますあります。自分でやって、腹立たしいものは作りません。
東亜プランとは
最後に、上村さんから振り返って、東亜プランはどのような会社でした?
上村:まず開発者ありきの会社で、作りたいものを作らせてくれましたね。そういう意味で、凄く楽しかったですね。だから潰れちゃったのかな・・・。会社組織としても、嫌々で仕事をしてた人はいなかったと思うんですよね。
先輩後輩の仲も非常に良かったですし、飲み会や社員旅行に行きたくないという人もいなかった。みんな和気藹々としていて、非常に居心地が良かったですね。
本当なくなって残念です。普通の会社ではストレスがたまる(笑)。そんなわがままな人ばかりがいた気がします。
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