自作/カスタムナイフ「シースの製作方法」のご紹介｜｜ヤスリで作るアウトドアナイフ作り方
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今回は、自作/カスタムナイフ「シースの製作方法」をご紹介します。
| 作る(アウトドアナイフ|||) |
| ■ヤスリで作るアウトドアナイフ「作業工程一覧」のご紹介 |
| 【1】工具/素材 |
| 【2】デザインとタング構造|プロ作家のナイフ |
| 【3】外形切出/整形 |
| 【4】ヒルト受け加工/エッジラインのケガキ |
| 【5】ブレイドベベル研削(その1|その2) |
| 【6】タング加工/ヒルト製作 |
| 【7】ヒルト製作/熱処理後の研磨 |
| 【8】ヒルト製作/タング固定 |
| 【9】ハンドル材の加工|固定 |
| 【10】完成 |
| 【11】シースの製作 |
自作/カスタムナイフ「シースの製作方法」のご紹介
革で作られたナイフ用のシースには、アメリカンポーチ、袋型のスウィンガー、パンケーキなどのタイプがあります。アメリカンポーチやスウィンガーは、スポーツナイフの一般的なシースタイプですが、革の弾力だけを利用してシースに収めたナイフをロックするため、サイズの割り出しが非常に難しくなります。
最初は、革を重ねて周囲を縫合し、セフティストラップでナイフを押さえるパンケーキタイプのシースが作りやすいです。本体の革は、最も加工しやすく、手に入りやすいヌメ革を使用します。シースにとって一番大切な条件は、ナイフを安全に携帯できること、そしてナイフの抜き差しがスムーズに行えることです。
自作したナイフが、安全に使いやすいように、シースをデザインして製作してみて下さい。
| 自作/カスタムナイフ「シースの製作方法」のご紹介 |
| 【1】ヌメ革を用意する |
| 【2】ペーパーパターンを製作 |
| 【3】革からパーツを切り出す |
| 【4】スペーサーの製作 |
| 【5】銀面を薄くそぎ落とす |
| 【6】カバー厚のバランス取り |
| 【7】ステッチラインサイズの割り出し |
| 【8】糸穴あけ |
| 【9】菱錐について |
| 【10】縁を整える |
| 【11】縁をエッジコートで塗装 |
| 【12】縁磨き |
| 【13】糸穴をマーク |
| 【14】菱錐と木槌で穴をあける |
| 【15】各パーツ穴あけのポイント |
| 【16】ストラップ・セット位置の割り出し |
| 【17】ループ上下のポンチ抜き |
| 【18】パーツを一体化させる |
| 【19】皮革用ロウ引き糸を必要な長さにカット |
| 【20】糸縫い |
| 【21】シースの縁を整える |
| 【22】「毛羽立ちを押さえ」と「磨き込み」 |
| 【23】ストラップの位置決め |
| 【24】ストラップ部分の穴あけ |
| 【25】シースの型付け |
| 【26】保革油を塗り、完成 |
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【1】ヌメ革を用意する
シース本体に使用するヌメ革は厚さ3mm前後、スペーサーに使用する革は、靴底用などに利用されている厚さ5mm前後の硬い革を使用します。
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【2】ペーパーパターンを製作
完成したナイフを基にシース用のペーパーパターンを製作し、皮の裏に写し取ってカットします。シース全体の長さやベルトループ部分の長さをよく検討して、ペーパーパターンを製作しよう。
【3】革からパーツを切り出す
革から切り出したパーツ。何枚かのパーツを重ねて作ることから、パンケーキタイプの総称で呼ばれています。
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【4】スペーサーの製作
スペーサーは一体で製作するのが基本ですが、二分割して革を節約する方法もあります。
【5】銀面を薄くそぎ落とす
銀面(革の表面)には接着剤が効かないので、銀面を薄くそぎ落とします。スペーサーの連結部分は、斜めにカットして重ね合わせると丈夫さを確保することができます。
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【6】カバー厚のバランス取り
製作するシースは、ベース側(体に接する裏側)を二枚重ねにするので、カバー側(シースの表面)にスエードを張って厚さのバランスを取ろう。
【7】ステッチラインサイズの割り出し
皮革用接着剤や万能接着剤でカバー側の裏にスエードを接着。スペーサーを乗せて、縁からの距離を測り、収めたナイフと充分な距離を保てる距離を検討しながら、ステッチラインのサイズを割り出します。
【8】糸穴あけ
割り出したステッチラインをカバーの表面にマークし、縫い始めの位置を決めて糸穴をあけます。
【9】菱錐について
革に糸穴をあける道具として知られているのが菱錐。1本、2本、3本、4本タイプなどがあり、2本〜4本タイプを利用すると、均等な間隔で糸穴をあけることができます。
菱錐は、2〜4本タイプのセットを用意しておいて下さい。
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【10】縁を整える
縫い始めの位置が決まったら、そこから上の縁を整えます。カッターで毛羽立ちを削り落とし、サンドペーパーで軽く磨きます。
【11】縁をエッジコートで塗装
縁にエッジコートを塗ります。縁に塗る染料は各種市販されていますが、耐久性、耐水性などの点でエッジコートがお勧めです。
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【12】縁磨き
エッジコートを塗り、その後、縁磨きで縁を充分に擦ります。
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縁が光沢になる原理
縁磨きを行うことで、摩擦熱が発生し、その熱から縁が平面になり、縁に光沢ができるようになります。
【13】糸穴をマーク
3本、4本の菱錐を利用して、均等な間隔の糸穴をマークします。
コペン（サイト管理者）の場合は、マスキングテープを貼り、そこに鉛筆などで糸穴をマークするようにしています。
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【14】菱錐と木槌で穴をあける
マークした糸穴に菱錐と木槌で穴をあけます。この時、菱錐を垂直に打ち込んで下さい。
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【15】各パーツ穴あけのポイント
シース本体のパーツを接着すると厚くなって糸穴をあけるのに苦労します。最初に外から見えるカバーだけに穴をあけ、スペーサーを仮止めして穴の位置を写し取って穴をあけます。
ベース側も同様の手順で穴をあけるという、分割方式にすれば比較的楽に糸穴をあけることができます。パーツごとに穴をあけていくので時間はかかりますが、労力は少なくて済みます。
【16】ストラップ・セット位置の割り出し
3つのパーツに糸穴をあけたら、ストラップをセットするループを加工します。ベースとカバーを重ねてストラップのセット位置を割り出し、鉛筆でマークします。
【17】ループ上下のポンチ抜き
ループの上下を皮革用ポンチで丸く抜き、間を切りつないで整えます。
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【18】パーツを一体化させる
二枚重ねにするベース側を接着。スペーサーカバーも接着して一体化します。パーツを接着する時は、それぞれにあけた糸穴がズレないよう、何か所かに縫合用の針を差し込んで位置決めをすると、穴のずれを防止できます。
パーツが正常な位置に重なり合ったら針を抜き、ステッチラインに沿って全体をプラスチックハンマーなどでたたいて圧着します。
【19】皮革用ロウ引き糸を必要な長さにカット
縫合に使用する太さ1.5mm程度の皮革用ロウ引き糸を、必要な長さにカットします。
厚めのレーザーを縫う場合のロウ引き糸の長さは、縫合する長さの2.5～3倍でカットして下さい。レーザーの厚さと縫合の長さから2.5～3倍くらいの長さが必要になります。
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【20】糸縫い
縫い始めの穴に糸を通し、カバー側(またはベース側)から次の穴に針を通して糸を抜きだし、同じ穴にベース側(又はカバー側)から針を差し込んで糸を通し、強く引き締めます。両側から糸を通すと、糸穴の中で交差して連続した「8の字」状になることから「8の字縫い」と呼ばれています。
【21】シースの縁を整える
縫合したら、シースの縁をカッターなどで削り、耐水サンドペーパーで整えます。
【22】「毛羽立ちを押さえ」と「磨き込み」
エッジコートを塗った後、硬い棒などで強めに擦って毛羽立ちを押さえ、硬めの布や木で光沢が出るまで磨き上げます。
【23】ストラップの位置決め
スナップのオス側をストラップの端にセットする。ストラップをしっかりと締め込んで重ね、オス側の位置を写し取る。
【24】ストラップ部分の穴あけ
ストラップに残ったオス側の位置にポンチで穴をあけ、メス側のスナップを固定します。
【25】シースの型付け
スナップをセットしたら、縫合しステッチラインを湿らせてプラスチックハンマーで軽く叩き、縫合部分を落ち着かせます。ハンドルをカバーする部分を軽く湿らせてセフティストラップを止めておきます。
ナイフを入れて型付けする場合は、ビニールなどでナイフを覆ってからシースに収めよう。
【26】保革油を塗り、完成
充分に乾燥したら、ニートフットオイル、ラナパーなどの保革油を多めに塗り込んで自然乾燥させます。これで革製シースの製作は終了です。
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| 【7】ヒルト製作/熱処理後の研磨 |
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