より鋭利な切削を求めて二千年の歳月から鍛え上げられた「鑿(のみ)の歴史」のご紹介
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今回は、より鋭利な切削を求めて二千年の歳月から鍛え上げられた「鑿(のみ)の歴史」をご紹介します。
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弥生時代に中国から鉄製の鑿が伝わり、大型建物が建てられるようになる
紀元前3000年以降のエジプトの遺跡から、銅製の鑿(のみ)が出土しています。人類と金属製の鑿とのつき合いは相当に古いことがうかがえます。日本には、弥生時代に中国から鉄製の鑿が伝わってきています。
5世紀の古墳から出土した鑿(復元)。右が袋式で左が茎式
この時代に継手仕口をともなう大型建物が建てられるようになった背景には、ホゾ加工のできる、鉄鑿が使われ出したことが大きく関係しています。
弥生期の鍛造技術の大幅な向上から「袋式鑿」「茎式鑿」が登場
古墳時代の首長層の墓には、副葬品として大工手道具がしばしば埋納され、発掘調査によって鑿も見つかりますが、弥生期にはなかった、刃幅が広くて肩をもつ鑿が多数出土するようになります。
鉄の鍛造技術の大幅な向上が、この形状変化を可能にしたと推測され、また古墳には刃を袋状につくって柄を挿げる「袋式」と、柄に込み部を差して使う「茎式」が納められ、両タイプが併存していたことがわかっています。
ちなみに、この2タイプが「叩き鑿」と「突き鑿」の原形と見ることも可能ですが、古墳時代にどんな使われ方をしたのかは不明で、あくまでも推測の域を出ない状況です。
法隆寺の古材に残る刃痕より推定復元された古代の鑿
鑿の技術変革、叩き鑿に被せられた「冠」の存在
鑿の技術変革として、叩き鑿に被せられた「冠」の存在があります。これは柄の割れを防ぐ仕組みなのですが、その登場は奈良時代から平安時代とされるが、詳しいことはわかっていません。
丸太を割る作業(打割製材)にも使用されていた「鑿」
鋸の歴史でもご紹介しましたが、日本では板をつくる方法として、縄文時代から丸太を割る「打割製材」が用いられてきました。そして、打割をする際にはクサビだけでな鑿も使われてきたといいます。
つまりホゾ穴を刻むだけが鑿の仕事ではなく、丸太を割る際にも部材の縦方向に打ち込んで用いられてきたのです。
その割裂作業において、現在の表刃にだけ切刃をつけた片刃ではなく、穂の両側に刃を設けた両刃式が使われていたようです。それが片刃方式に統一されていくのは、室町時代まで待たねばなりません。
背後には、製材方法の変化があったと考えられています。
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13世紀の両刃型の鑿(復元)
鋸によるひき挽わり割製材が普及から、鑿の仕事は「ホゾ穴掘り」が中心に
15世紀頃、中国から伝来した二人で挽く「大鋸」が普及するようになります。これにより製材技術が効率化した。鋸による「ひき挽わり割製材」が普及するようになり、もはや丸太に鑿を打ち込んで、板をつくる必要はなくなってゆきます。そのため鑿の仕事は「ホゾ穴掘り」が中心の道具へと移り変わってゆきます。
室町時代に現在の鑿ができあがる
この役割変更の影響から、鑿は継手仕口の加工に適した「片刃式」になり、さらに柄の挿げ方も、細かい造作ができる「茎式」に移っていくことになります。
この技術変革の流れから現在のスタンダードな鑿は、室町時代にほぼできあがったといえます。室町時代以降、数寄屋造といった繊細な造作が求められるようになり、鑿もそれに歩調を合わせ、精緻な切削を実現する方向に進化してゆくことになります。
「裏スキ」の登場は江戸時代後半から
鑿にとって残る技術革新は「裏スキ」への進化ですが、これは江戸時代の後半になってから普及することになります。
日本の鑿を特徴づける裏スキですが、意外にも登場は遅かったのです。
大工手道具の機能が分化され多種多彩な道具が生まれた江戸時代
江戸期は大工手道具の機能が分化し、多種多彩な道具が生まれていった時代であります。鑿も例外ではなく、開けた溝の底をさらうための「鏝鑿」ほか、一芸に秀でる様々な鑿が生み出されるようになります。
ホゾ穴の掘りを専門とする穴大工(穴職人とも)が、大工職から分離して独立したのも江戸時代でした。
『今様職人尽百人一首』(江戸中期、近藤清春作・画)に描かれた鑿を打つ大工
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昭和40年代、電動角鑿の普及により二千年の歴史を有する手打ち鑿は姿を消すことに
彼らは盛時、一日に4個ものホゾ穴を開けていたといいます。そんな穴大工が姿を消したのは、昭和40年代のこと、理由は電動角鑿の普及によります。この機械の登場により二千年の歴史を有する手打ち鑿は、表舞台から消えてゆくことになります。
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