【MSV・MS開発史】ガンダムMSV時代のジオン軍・空間(宇宙)戦用モビルスーツ開発史のご紹介

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今回は、ガンダムMSVシリーズ（83~84年）で描かれたジオン軍・空間(宇宙)戦用モビルスーツ開発史をご紹介します。

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空間(宇宙)専用モビルスーツは、地球上で戦闘を行う陸戦用モビルスーツ（MS-06ザク,MS-07グフ,MS-09ドムなどの発展）とは違い、長らくMS-06ザクIIが主力機として配置されていました。

最もバリエーションとして、MS-06C、F、S、R-1、R-Aなどの各タイプへと発展してゆくことになります。

大戦も中期に入ると連邦軍の戦力も整備され、RXタイプのモビルスーツの情報が入ってきたこともあり、ジオン軍でも次期主力空間戦用モビルスーツの開発が決定されます。

この時、軍に提出されたブランは、

• ザクの最新モデルMS-06R-2タイプ、
• ドムの空間戦仕様機、MS-R09、
• それと新設計のMS-15と
• MS-11(後のMS-14)でした。

本命は、MS-14ゲルググであり、計画当初から他のプランは、最新機が完成するまでのつなぎの兵器として運用する方針でした。

事実、MS-14ゲルググの開発が終了した段階で、各地のモビルスーツの生産設備はMS-14に切り替えられています。

しかし、ゲルググの量産先行型が作られ始めたのは、宇宙世紀79年10月に入ってからであり、ビーム兵器に至っては、生産ラインが動き出したのは、同年11月下旬（終戦は、翌年宇宙世紀0080年1月1日）でした。

そして、最後に登場したモビルスーツMSN-02ジオングは、有線式サイコミュシステムを搭載した究極のモビルスーツと呼べるもので、それまでのジオン軍のモビルスーツ技術が、すべて投入され機体でした。

MSVシリーズ（83~84年）で発表された空間専用MSをご紹介します。

ドムYMS-09は、本来、地球侵攻作戦における陸戦用のモビルスーツ（MS-06JザクII、MS-07Bグフ）の後継機として開発された機体です。

最初にロールアウトされたプロトタイプドムYMS-09から、外部の形状に多少手直しをしたものの、ほぼプロトタイプ通りの形で量産が開始されました。

型式ナンバーはMS-09で、ドムと名付けられユーラシア大陸中部に初配備されています。

空間戦用モビルスーツ開発の遅れに対し、ジオン軍の取った手段がドムの空間戦仕様でした。これがMS-09リックドムとよばれる機種です。

MS-09ドムの開発に並行して研究された武器に、360ミリバズーカ砲があります。

これは、それまでれたモビルスーツの携帯火器の中でも最大級のものであり、北米キャリフォルニアベース北部の試射場で行われ、威力は、後に開発されたMS-14用ビームライフルに及ばないものの、一撃で巡洋艦クラスの宇宙艦を大破させる威力をみせています。

このバズーカ砲は、ジオン軍の基本モビルスーツ規格に従って作られているため、腕部が固定武装で占められているか、クローになっているものを除き、あらゆる機種が使用できました。

パイロットによっては、ザクに乗りながら、ザクマシンガンよりこちらのジャイアント＝バスを愛用していたという記録も残されています。

MS-09のコクピットは、MS-06ザクIIより後のほとんどのモビルスーツに採用されている、ダイレクトイン方式と呼ばれる搭乗方法が採用されています。これにより、前面装甲の泣きどころであった搭乗ハッチが飛躍的に強化されることになります。

第2期主力モビルスーツ開発計画の目的は、連邦軍のRXシリーズを上回る性能のモビルスーツを作り出すことでした。

開発プランとしては、

• MS-06-R-2、
• MS-R09、
• MS-11
• MS-15の四つプランがありました。

ジオン軍内部では、MS-11が本命視されていましたが、その開発は始まったばかりであったため、暫定的に、総合性能の高いMS-R09リックドムが採用されることになります。

MS-11はその後、MS-14ゲルググと変更され、量産先行型YMS-14が、25機製造されました。

このYMS-14は、試作機と呼ばれることもありますが、あくまでも量産先行型であり、真の試作機は、MS-06R-3ザクIIIであると言われています。

しかし、量産型MS-14ゲルググの実戦配備は大戦末期であったため、高性能ながら、操縦者の錬度の低さもあり、戦果は期待していたほど大きいものではありませんでした。

MS-14ゲルググの今までのジオンモビルスーツとの大きな特徴の違いは、2つあります。

• 1つ目が、ビーム兵器、
• 2つ目が、バックパック分離システムです。

• 1つ目の特徴としてMS-14ゲルググでは、ジオン軍のモビルスーツ中で初めてビーム兵器を標準装備しています。
• 2つ目の特徴は、従来のランドセルを発展させた各種バックパックを分離したシステムとし、必要に応じて換装できるようにしたことです。

終戦の約1ヶ月前に、実戦配備されたMS-14ゲルググには、背部に装着するランドセルが、3種類（A、B、Cタイプ）用意されていました。

これは、作戦に合わせてランドセルを換装することにより、汎用性を高めることを狙ったものでした。

Aタイプは、量産機MS-14ゲルググに搭載され、MS-14Aと呼ばれる機体です。

更に増速用ブースターパックを装備した高機動型は、Bタイプと呼ばれ、性能は大幅にアップしますが操縦が難しくなるため、主に熟練パイロットの機体として生産されました。

MS-14ゲルググの3番目のバージョンアップは、キャノンパックを搭載したCタイプです。

機体そのものはAタイプとさほど変わりはなく（頭部に補助カメラが装備されたくらい）、

このキャノンパックは、RA2タイプのビームキャノンと増速用ブースターから構成されており、キャノン砲を通常火薬式ではなくビーム式にしたことで、ザクキャノンのように重量バランスや反動処理に悩むことなく、360ミリバズーカ砲を両手にもって出撃した機もあったくらいです。

ゲルググキャノンMS-14Cも非常に高性能な機体ではあったのですが、なにぶん終戦間際の配備であったため、実戦に参加できたCタイプ機は、わずか15機に留まり、生産されたCタイプのパーツは、122機分もあったのですが、組み立てが完了しないままで終戦を迎えることになります。

MSVシリーズから発表された空間戦用モビルスーツ（高機動型ザク・サイコミュ以外）をご紹介します。

MSVシリーズ（83~84年）から発表された空間専用MSとして

• 1年戦争序盤のルウム戦役で活躍した、MS-06CザクII C型、
• 傑作モビルスーツ、MS-06F量産型ザク
• 陸上用MSの傑作、MS-09ドム、後にMS-R09リックドムへ、
• ゲルググ系MSでは、
  • YMS-14、先行量産型ゲルググ
  • MS-14B、高機動型ゲルググ
  • MS-14C、ゲルググキャノンの3機体が発表されていました。

そしてプラモデルとして発売されたのは、

• MS-06Fザク（マインレイヤー）1/144が、1モデル
• MS-14B高機動型ゲルググの1/144が、1モデル
• MS-14Cゲルググキャノンの1/144と1/60、2モデルが発売されていました。

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