【1987年キャラバン大会】規格外のストーリーと難易度に打ちのめされた戦略STG、第3回ハドソンキャラバン大会「ヘクター’87」のご紹介

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今回は、規格外のストーリーと難易度に打ちのめされた戦略STG、第3回ハドソンキャラバン大会「ヘクター’87」についてご紹介します。

ヘクター87 | 中古・新品通販の駿河屋

80年から2000年代のシューティングゲームについてご紹介します。

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今回は、規格外のストーリーと難易度に打ちのめされた戦略STG、第3回ハドソンキャラバン大会「ヘクター’87」についてご紹介します。

ファミコンソフトヘクター’87

第3回キャラバン公式認定ソフト「ヘクター’87」をご紹介します。

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太古の地球を舞台に、謎のバイオメカたちとの激闘が始まった。星歴1024年、地球に起こった第3次世界大戦は、人類の遺産や記憶を焼きつくしてしまった。その失われた過去を求めて、星歴4622年、時間旅行社(タイムリープ)の調査船団が、太古の地球へと旅立つ。

しかし、調査船のほとんどは、異様に発達したバイオメカの群れに遭遇し、追撃された・・・。ただ一隻生きのびたノア号は、バイオメカの謎をさぐるべく、古代地球での戦闘を開始した。

壮大なSF(サイエンスフィクション)を予感させるストーリーを引っさげ現れた「ヘクター’87」の舞台となるのは、インカ帝国、マヤ帝国、アトランティス大陸、エジプト、ムー大陸、邪馬台国といった誰もが聞き覚えのある古代文明。各面の呼び名が「ステージ」ではなく「ヒストリー」なあたりにも、時空を超え転戦するゲーム展開を強調しようとするこだわりが感じられる。

ファミコンソフトヘクター’87

こんな壮大な物語が、縦スクロール面と横スクロール面が交互に入るゲームシステムで表現されるなら・・・一体どんな規格外のゲームになるんだ?発売前、期待は大きく膨らむばかりだったものだ。

だが発売後に驚かされたのは、ストーリーでもゲームシステムでもなく、とにかく高い難易度であった。

プレイヤーに優しいはずのライフ+残機制も慰めにならないほど、次々に散っていく自機。どれだけ連射しても間に合わないほどに固い敵群が、1面から容赦なくプレイヤーの心を打ちのめした。手動の連射ではとても間に合わなくて、プレイには連射パッドが必須とされたほどだ。

ファミコンソフトヘクター’87

やられて、やられまくって敵の攻撃や有効な立ち回り方を覚え、クリアへ近づく充実感は確かにあった。難しいからこそその充実感が全キャラバン公式認定ソフトの中でも際立っていたもののビギナーからベテランシュータを唸らせるゲームバランスには仕上げられおらず、ユーザーからはあまり支持されない作品となった。

「ヘクター’87」のキャラバン大会では、予選用の2分間は「ヒストリー1」、決勝用の5分間は「ヒストリー1」と「ヒストリー3」が舞台として選ばれた。どちらも縦スクロール面で、横スクロール面の「ヒストリー2」は使われていない。

このため、その2つの面だけを抽出してつなげた大会特別仕様のバージョン(通称：キャラバンモード)が制作され、それは製品版ソフトにも「大会練習用のゲームモード」として別途収録されるようになる。

このおかげで、参加者は実際の大会により近い条件で練習を積むことが可能となったのである。

この大会用モードの収録はその後も継続され、後に「キャラバンモード」という通称で呼ばれるようになる。

また、この年から大会のルール改正が行われ、オート連射機能搭載のジョイパッドが使用可能になった。これにより自力連射による負担は減り、その分攻略パターンの開発力や実践技術がものをいう側面が強まっていった。

ホリコマンダー | ゲーム | 中古・新品通販の駿河屋

「ヘクター’87」と過去作(「スターフォース」「スターソルジャー」)と違い大きなボーナス要素が存在せず、その代わりにステージのあちこちから発射される1機2千点の「機雷」「スキ」を、いかに多く撃破できるかが勝負のカギとなる。

スターソルジャー | ゲーム | 中古・新品通販の駿河屋

この「スキ」がなかなかの曲者。1つの発射口から何機出現させるかによって、その後の別な発射口から放たれる「スキ」の動きが変化するのだ。

同じ発射口から放たれる「スキ」でも、事前のやり方次第で自機に向かってくるパターンにもなれば、逆に遠くへ飛び去ってしまう真逆のパターンにもなる。

例えば、1面スタート直後に存在する4つの発射口地帯。ここは、そのまま進むと発射される「機雷」があちこちに散らばって動くため、すべてを破壊することはまず不可能だ。

しかし、最初に現れる発射口からひとつめの「スキ」が発射された直後に発射口を破壊すると、残り3つの発射口から出てくる「スキ」はすべて画面中央に向かって飛ぶパターンに切り替わり、多くの「スキ」を効率よく破壊することが可能となる。これだけで数千点の差が生じるのだ。

ファミコンソフトヘクター’87

「ヘクター」は、こうした工夫の積み重ねが点数を左右するゲームだ。思い返せば、ソフト発売当時の広告には「戦略シューティング」というキャッチフレーズが躍っていた。

行動(=戦略)次第で難易度が変わるという趣旨だが、これを点数が変わると言い換えても違和感はない。むしろそのほうが、ゲームの特徴を的確に言い表しているように思える。

ファミコンソフトヘクター’87

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