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日本刀の国宝5 重文13 重要美術37 名物3を生み出した山城伝「来国俊(らいこくとし)」のご紹介|日本刀入門

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日本刀の国宝5 重文13 重要美術37 名物3を生み出した山城伝「来国俊(らいこくとし)」のご紹介|日本刀入門

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日本刀の国宝5 重文13 重要美術37 名物3を生み出した山城伝「来国俊(らいこくとし)」のご紹介

来国俊(らいこくとし)
生没年
仁治元(1240)年?
居住地 山城国
国宝数5 重文数13 重要美術品37 名物3
系統 大和・来派
国俊、来国俊、来孫太郎、来源国俊、源来国俊
江戸期に編纂された『埋忠銘鑑』(国立国会図書館蔵)に記載されている「来国俊」の作の押形。
江戸期に編纂された『埋忠銘鑑』(国立国会図書館蔵)に記載されている「来国俊」の作の押形。

国宝に指定されている来国俊の小太刀が伝来する二荒山神社(栃木県日光)

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同社は備前長船倫光の大太刀(国宝)も所蔵しています。

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小太刀 銘来国俊 二荒山神社蔵

小太刀 銘来国俊 二荒山神社蔵

日光の二荒山神社に伝わった二字国俊の作。細直刃の穏やかな刃文と、よく詰んだ小板目肌の地鉄が見どころ(刃長54.39cm、反り1.67cm/国宝)。

日本刀生産を「粟田口派」と2分した名門刀工「来派」に属した「国俊」

来国俊は、来派に属する刀工です。国俊が属した来派とは古くから日本刀鍛造が行われていた山城国(京都府南部)にあり、同国の日本刀生産を粟田口派と2分した名門刀工流派でした。

【山城】「古刀時代(平安末期~戦国1595年)の刀匠/刀工一覧」のご紹介
流派 時代 名工
山城
三条 平安 宗近、吉家、有成、近村
五条 平安 兼永、国永
粟田口 鎌倉 国友·久国·国安·国清·有国·国綱、
則国、 国吉、国光、吉光
綾小路 鎌倉 定利
鎌倉 国行一国俊一来国俊一来国光一来国次 了戒·来包、来国末
南北朝 来国長、来国倫、来国真
信国
鎌倉 了戒派
南北朝~ 信国
室町 源式部丞信国、左衛門丞信国
長谷部
鎌倉~ 国重
南北朝 国信、国平
平安城
鎌倉~南北朝 光長
室町 長吉、(後三条)吉則
優美な刀剣が数多く造られた「山城伝(平安後期~鎌倉末期」についてご紹介|まとめ
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「来派」の由来
特に鎌倉時代以降は、粟田口派をしのぐ勢いを示し、「らい」という一風変わった流派名に関して『長享銘尽』などの刀剣書によると「流祖がもともと朝鮮半島の国家・高麗の銅細工職人であり、日本に来て刀匠になったため」と記述されています。
来派の祖は「国吉」と言われていますが、同人の確かな作例が確認されていません。このため、通常は国吉の子「国行」を来派の事実上の祖としています。刀剣書各種は、この国吉か国行のいずれかが「高麗から来た太郎」という意味で高麗太郎と呼ばれ、「こうらい」の発音がいつしかなまり「らい」になったと言われています。
この流祖高麗渡来説は、あくまで推測の域ですが、来派の鍛えた作例は同じ京都で日本刀を鍛造した三条派や粟田口派とは、「原料鉄が異なっている」など相違点が多いことも確かです。

「国俊」の1人説と2人説

また来派に属する「国俊」は「1人なのか?、2人なのか?」も議論の対象になっているミステリアスな刀工でもあります。
「二字国俊」と「来国俊」
2人説を採ると、国俊には「二字国俊」と「来国俊」がいたことになります。前者(二字国俊)は来派にあって「国俊」と2字銘だけを切る刀工であり、後者は「来国俊」または「来源国俊」と銘を切る刀工です。

太刀 銘 国俊/弘安元年十二月日(茎) 東京国立博物館藏

太刀 銘 国俊/弘安元年十二月日(茎) 東京国立博物館藏

「二字国俊」と呼ばれる国俊の銘。二字国俊には沸づいた丁子刃の華やかな作があります。弘安元(1278)年12月の年紀銘が入っています。
両者を区別するため、同じ国俊であっても別の呼称をつけて呼ばれています。この「二字国俊」と「来国俊」を「別人とするか?同一人物とするか?」という問題は、室町時代末期から考察の対象でした。

作風の違いや「2字銘は太刀がほとんどで、短刀は1振だけであるのに対し、3字銘には短刀も多く観られる」点から別人説を推す声もあります。

実戦重視の機能美が要求された鎌倉時代中期の緊張感を語る「来国俊/孫太郎」

今日、国俊として世に知られているのは「来国俊」です。通称は孫太郎。来国吉の孫にして、来国行の子とされています。太刀・短刀とも数多現存しており、精緻な地鉄と格調の高い直刃の刃文が作例の見どころです。
特に区元から切先の先端まで寸分の狂いもなく直刃が走る様は、日本刀に実戦重視の機能美が要求された鎌倉時代中期の緊張感を余すところなく語っています。

このような刃文を焼いた刀工は来国俊以外になく、来派の発展と隆盛の原動力となってゆきます。

来国俊は、元応3年1321年)に80歳で鍛刀したのを最後に引退。現存する作例のほとんどが国宝、重要文化財、重要美術品などに指定されています。

太刀 銘 国俊 東京国立博物館藏

銘が「国俊」とのみ記されている「二字国俊」と呼ばれるもの。身幅(刀身の幅)が広く、豪壮な印象を与えます。刃文は丁子刃に小沸がついて華やか(刃長75.4cm、反り2.6cm/重要文化財)。

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古刀 大和伝(一手掻包永)|山城伝(三条宗近|来国俊|藤四郎吉光)|備前伝(長船長光|長船兼光|上杉謙信)|相州伝(正宗)|美濃伝(和泉守兼定|孫六兼元)|北陸/越中(郷義弘)
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たたら製鉄
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工程
【1】鉄穴流し(鉄穴流しとは|影響|砂鉄))
【2】炭焼き
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自家製/卸鉄(卸鉄)|
刀装具/拵
成り立ち|鑑賞ポイント|各部位の名称(刀装具||小柄||縁頭|目貫)|関連用語
研磨、拵・刀装具づくり
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