長船鍛冶の基礎を確立し、多くの名刀を世に送り出した「備前 長船長光」についてご紹介|日本刀入門
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今回は、長船鍛冶の基礎を確立し、多くの名刀を世に送り出した「備前 長船長光」についてご紹介します。
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長船長光(おさふねながみつ)
長船長光(おさふねながみつ) | |
出生地 | 備前国長船 |
活動期 | 鎌倉時代中期 |
居住地 | 備前国長船 |
系統 | 備前長船派 |
国宝数7、重文数3、重要美術品4、名物6 | |
銘 | 長光、備州長船長光など |
「大般若長光」を所有していた室町幕府将軍・足利義輝。剣豪将軍としても著名。
太刀 銘 長光 東京国立博物館蔵
東京国立博物館が所蔵する「長光」銘の太刀で、国宝に指定されています。小板目が詰んだ地鉄に丁子刃、互の目の交じった華やかな作風は、父・光忠にも似ています。
日本刀の一大生産地「備前長船」
現在の岡山県東南部はかつて備前国と呼ばれ、同国の吉井川下流「長船(おさふね)」は日本刀の一大生産地でした。作刀は平安時代中期に始まり、数百年の長きにわたってたゆみなく継続。同地域で生産された「備前長船」は、日本刀の一大ブランドとなり、現在も日本各地に幾多の名刀が所蔵されています。
【備前】「古刀時代(平安末期~戦国1595年)の刀匠/刀工一覧」のご紹介 | |||
国 | 流派 | 時代 | 名工 |
備前
|
古備前 | 平安 | 友成、正恒、包平、信房、真恒、利恒、助包、 包 |
福岡—文字(初期) | 鎌倉 | 則宗、助宗、成宗、尚宗、宗吉、宗忠 | |
(中期) | 鎌倉 | 吉房、則房、助真、吉平 | |
(後期) | 鎌倉 | 長則 | |
吉岡一文字 | 鎌倉 | 助光、助吉、助義 | |
岩戸一文字 | 鎌倉 | 吉家 | |
長船 光忠 | 鎌倉 | 光忠一長光一景光一真長、長元·真光· 近景 | |
兼光 | 南北朝 | 兼光一倫光·基光·政光·義光、義景 | |
元重 | 鎌倉 | 元重 | |
長義 | 南北朝 | 長義、兼長、長守 | |
応永備前 | 室町 | 盛光·康光·尚光•家助・経家 | |
末備前 | 室町 | 則光、忠光、勝光、祐定、清光、祐光 | |
国宗 | 鎌倉 | 国真、国貞、国宗、国安 | |
畠田 | 鎌倉 | 守家一真守 | |
宇甘 | 鎌倉 | 雲生、雲次、雲重 | |
大宮 | 南北朝 | 盛景、盛重、盛継 | |
吉井 | 鎌倉 | 景則 |
「古刀時代(平安末期~戦国1595年)の刀匠/刀工一覧」のご紹介
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「備前長船」日本刀鍛造地となった理由(砂鉄、炭、水、流通)
同地が日本刀鍛造地となったのは、複数の好条件が重なったことによります。まず、背後に控える中国山地。良質な砂鉄を採取できたことに加え、刀身を鍛える際に燃料となる炭を生産することができたこと。
この砂鉄と炭の運搬に吉井川の水運が使われ、同川下流域では中国山地の伏流水が、焼き入れに必要な良質な水として湧出。眼前に開けた瀬戸内海の水運を使って製作した日本刀を各地に運び、生活物資などを手に入れることができたためです。
幾多の名工を生み出した長船派、その中で異彩を放つ「長光」
幾多の名工を生み出した長船派鍛冶の中で「長光」は異彩を放つ匠でした。長光は長船光忠の子。通常は流派名を冠して備前長船長光と呼びます。号は日光。左近将監を称していました。
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備前長船長光の1~4代説
この備前長船長光には、1代説、2代説、3代説があります。江戸時代に記された『校正古刀銘鑑』は1394年~1427年の応永年間の刀工を加えて4代説を提唱していますが、1334年~1336年の建武期以降、つまり3代目以降は作刀が激減するのも事実です。
このため備前長船長光といえば通常、鎌倉時代中期の初代と2代を指しています。
作刀期間の長い「備前長船長光の作品」
備前長船長光に複数代説が唱えられるようになったのは、作刀期間の長さによります。最古とされるのが「長船長光 文永十一年十月廿五日」と年紀名を切った作例であり、最終と思われる年紀が「元応二年」。文永11年は西暦1274年であり、元応2年は西暦1320年になります。年数にして46年。
代刀工として可能な期間としては長すぎるのも確か。このため室町時代中頃から、2代目の存在が考えられ始めたのです。
最初に唱えたのは室町将軍家に仕えた能阿弥です。「初代は直刃に小足が入る」「2代は地鉄の色がうきやかで焼刃が乱れている」と作風の違いに着目して、初代と2代の存在を提唱。同説はこのあとも継承され、江戸時代初期『古今銘尽』が刊行されるに及んで定説化することになります。
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初代備前長船長光の作は、身幅が広く、切先は猪首切先の太刀姿をした豪壮な物が多くを占める。これは父光忠の作風を継承したケースですが、まれに細身の太刀も現存しています。両方とも完成度は極めて高く、備前長船長光が「名工」と呼ばれる理由を余すところなく語っています。
刃文は大模様の華やかな丁子乱を焼く点は父親に同じ。ただ、備前長船長光の場合、同じ丁子乱でも焼幅に高低の差が少ないため互の目が際立ち、鋭さを増している点が父親とは異なります。
長銘を好んだ「備前長船長光」
父親は長銘を切るのが少なかったのに対し、備前長船長光は「備前国長船住長光」「備前国長船住左近将監長光造」など長銘を好んでおり、作例全体の約3割は長銘を切っています。
長船鍛冶の基礎を確立し、多くの名刀を世に送り出した「初代 備前長船長光」
数多い鎌倉期の刀工中、初代備前長船長光ほど多くの作例を残している刀工は他にいません。これらの現存刀中には、国宝指定の大般若長光も含まれています。
初代 備前長船長光は長船鍛冶の基礎を確立したばかりでなく、多くの名刀を世に送り出しています。その意味において、「日本刀剣史上に特記されるべき名工」と評されても過言でありません。
現在の瀬戸内市では、備前長船の伝統を継承して、日本刀鍛造が現在も行われています。
「主な国宝刀剣一覧」のご紹介 | |||
地域 | 名前 | 時代 | 所蔵先 |
上古刀
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金地螺鈿毛拔形太刀 | 平安 | 春日大社 |
丙子椒林剣 | 飛鳥 | 四天王寺 | |
銀銅蛭卷太刀拵 | 平安 | 東京国立博物館 (丹生都比売神社蔵) |
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大和国
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太刀 銘 包永 | 鎌倉 | 静嘉堂文庫美術館 |
菊造腰刀 刀身無銘伝当麻 | 鎌倉 | 毛利博物館 | |
山城国
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刀 金象嵌銘長谷部国重本阿花押 | 南北朝 | 福岡市博物館 |
短刀 銘 来国俊/正和五年十一月日 | 鎌倉 | 東京国立博物館 (熱田神宮蔵) |
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小太刀 銘 来国俊/黑漆蛭卷太刀拵 | 鎌倉 | 東京国立博物館 (二荒山神社蔵) |
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太刀 銘 久国 | 鎌倉 | 東京国立博物館(文化庁蔵) | |
太刀 銘 三条(名物三日月宗近) | 平安 | 東京国立博物館 | |
短刀 銘 吉光(名物後藤藤四郎) | 鎌倉 | 徳川美術館 | |
備前国
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太刀 無銘 一文字(山鳥毛) | 鎌倉 | 備前長船刀剣博物館 |
太刀 銘一 | 鎌倉 | 佐野美術館 (マキリ蔵) |
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太刀 銘 備前国長船住景光(小竜景光) 元亨二年五月日 |
鎌倉 | 東京国立博物館 | |
太刀 銘 備前国長船住左兵衛尉景光 三郎景政、嘉暦二二年己巳七月 |
鎌倉 | 埼玉県立歴史と民俗の博物館 | |
太刀 銘 備前国包平作(名物大包平) | 平安 | 東京国立博物館 | |
太刀 銘 国宗 | 鎌倉 | 日光東照宮 | |
太刀 銘 国宗 | 鎌倉 | 鹿児島県歴史資料センター黎明館 (照国神社蔵) |
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太刀 銘 友成作 | 平安 | 嚴島神社 | |
大太刀 銘 備州長船倫光/貞治五年二月日 | 南北朝 | 二荒山神社 | |
太刀 銘 長光(大般若長光) | 鎌倉 | 東京国立博物館 | |
太刀 銘 則房 | 鎌倉 | ふくやま美術館 | |
太刀 銘 正恒 | 平安 | 京都国立博物館 (文化庁蔵) |
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刀金象嵌銘 光忠 光徳花押/ 生駒讃岐守所持(生駒光忠) |
鎌倉 | 永青文庫 | |
相模国
|
刀 金象嵌銘城和泉守所持/ 正宗磨上本阿(花押) |
鎌倉 | 東京国立博物館 |
短刀 無銘 正宗(名物日向正宗) | 鎌倉 | 三井記念美術館 | |
越中国
|
短刀 銘 則重 | 鎌倉 | 永青文庫 |
刀金象嵌銘天正十三十二月日 江本阿彌磨上之(花押) /所持稲葉勘右衛門尉(名物稲葉江) |
南北朝 | 柏原美術館 | |
備中国 | 太刀 銘 為次(狐ヶ崎) | 鎌倉 | 吉川史料館 |
伯耆国 | 太刀 銘 安綱(名物童子切安綱) | 平安 | 東京国立博物館 |
九州
|
太刀 銘 光世作(名物大典太) | 平安 | 前田育徳会 |
太刀 銘 豊後国行平作 | 鎌倉 | 永青文庫 |
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太刀 銘 長光(号大般若長光) 東京国立博物館
足利義輝、織田信長、徳川家康と、名だたる将軍・武将が所持したことで知られる長光の代表作。刃文は、丁子の木の実のような丁子刃を基本として、互の目がところどころ入り乱れ、全体としてでこぼことした賑やかな印象を与えます。
猪首切先と、腰反りで身幅の広い太刀姿の刀身も力強い印象を与え、室町時代の刀剣格付けで、ほかに類を見ない600貫という高額がつけられたことから、大般若経典の「600巻」とかけて「大般若」と名付けられることになります(刃長73.6cm、反り2.9cm/国宝)。
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