第2回『ビデオゲーム・ポン』解析・発想力はやっぱりアメリカ – スペースインベーダー誕生

今回は『ビデオゲーム・ポン』解析・発想力はやっぱりアメリカをご紹介します。

『スペースインベーダー』の生みの親になる『西角友宏』さんは
『ビデオゲーム・ポン』に出会い、
ゲーム業界は『エレメカ』の時代から『ビデオゲーム』の時代へ移り変わることを確信する。
そして、『ビデオゲーム・ポン』への好奇心から解析をはじめるのであった。
『西角』さん『ビデオゲーム・ポン』の解析をはじめる

『ポン』の解析をはじめて最初の1 ヶ月くらいは、
基板を眺めながら『回路図』を作っていく作業からはじめました。

本当は『アタリ』と『ライセンス契約』していると『仕様書』が手に入るのですが。
我社は『サンプル品』買っているだけだったので『仕様書』は入手できなかったんです。
ですので、はじめは大まかな仕組みを知るために『回路図』を作ることにしました。

『回路図』を作るために
壁に白紙を貼り『ポン』基盤の『IC』をひとつひとつ書き出してゆくことから始めました。

普通は『IC』に番号が付いているんですよ、例えば、7410とか
我社の製品の場合は、解析されないようい『 IC』の番号を消したりするんですが
『アタリ社のポン』場合は、そんなことはしていないで番号はそのまま書いてありました。
そして、その番号を見ながら壁の紙に『回路図』書いてゆくんです。

1番どこにつながっているのか、回路見ながらね
何番の『 IC』 が何番につながっているかをダーッと鉛筆で回路書いていきました。
初めは、クモの巣 みたいで、何かさっぱり分からないんですけど。
『回路図』を書き終えるのに1 ヶ月近くかかりましたね。
それで一応、回路らしい『回路図』はできたんですけど・・
1 ヶ月かけて『ポン』の『回路図』が完成

ただ、その書いている『回路図』の『図面』じゃないです
たた『IC』の位置を書いているだけなですよ。
実は機能的に、ここは何の部分って『回路図』に書かないといけないんですけど。
私の書いたのは、この『 IC』の位置を置いて、回路引っ張ってきただけなんです。
ですから、どの回路とどの回路つながっているのか、見てもさっぱり分からないです。

そこからは、その『回路図』がどのようにして動くのかというのを、3 ヶ月近くかけて調べましたよ。
そのころは、もうほとんど、徹夜まではいかないけど、夜遅くまで調べていた覚えがあり ます。
最新テクノロジー『ポン』

『西角』さんが『アタリ社』の『ポン』を解析しはじめたのは、1972年頃、『スペースインベーダー』が発表される6年前だね。
『タイトー』社内で『デジタルIC』に詳しいのは『西角』さんだけだった。
『西角』さんも『デジタルIC』について勉強しはじめてから半年くらい
『ポン』基盤の『回路図』を作成するので精一杯だったんだ。

この頃の『アタリ社』の『ポン』は、ゲーム業界の最新テクノロージだったんだね。
『西角』さんが『ポン』を解析した理由は?

当時、私が『ポン』の仕組みを理解しようと思ったのは、
2つの理由があったんです。

ひとつは『ポン』のような『デジタルIC』を使った『ビデオゲーム』をつくってみようと思ったことと、
もうひとつは、技術屋としての好奇心ですね。
どういう原理で動いているのか?
どうやってテレビに表示する仕組みを作っているのかなどを知りたかったんです。
4ヶ月ぐらいの回路図解析で『ポン』どのように動いているかというところまでは理解できたと思います。
『ポン』の解析が終わった後の感想は?

『ポン』の解析が終わった時にどう思いましたか?

驚きというか、やっぱりびっくりしました。
よくできているなと思いましたね。

よくできているとは?

日本じゃ、こういう『デバイス』や『デジタルIC』の品種が少なかったので、こんな『回路』はつくれなかっただろうと。
それに、日本人の発想じゃ多分できないなーと。
やっぱりアメリカ

日本でも、
半導体の大手メーカーの『トップエンジニアクラス』だったらできるかもしれませんけど
普通の『エンジニア』は、『制御装置』でも『IC デシタル』使うなんてあんまり考えていなかった時代ですからね。

しかも、それを『映像』に使うというのは・・
『テレビ』と組み合わせるっていうこと自体が、発想しないと思うんですね。

この頃は『テレビ』ももちろん高 かったですし、その当時は。
それを『表示装置』に使うというのは、考えもしなかった。
やっぱ りアメリカだなと思いましたね。
『テレビ』でゲームをするという新しい発想

今は、『テレビ』で『ゲーム』を遊ぶことは、あたりまえのようだけど
機械で遊ぶゲームが、流行っていた頃に、
『テレビ』に『ゲーム機器』を取り付けるという発想自体が新しかったんだね。

そうだね。
この『ビデオゲーム』に出会った日本のゲーム業界は、
10年後、『ビデオゲーム』を生んだ『アメリカ』を超えるゲームを作るようになるとは・・・
最新のゲームテクノロジーはアメリカから

この頃は、最新のゲームトレンドは、どうやって入手していたんですか?

そうですねー、やっぱり海外の、特に『アタリ社』があるアメリカの情報が『ミッドウェイ社』経由で結構入ってきましたね。
私の開発室に『アタリ』や『ラムテック』とか、大体主要な製品や
海外の売れ筋のゲームが
毎月1台ぐらいの頻度で、送られてくるんですよ。
『西角』さんがあまり『ゲームセンター』に行かなかった理由

もちろん、輸入した『ゲーム機』はしっかりと『ロケーションテスト』をして、最終的には『稼働』するんですけどね。
だから、アメリカで割と『ヒット』しているとか『話題性』のある『ゲーム機』は、
大体『ゲームセンタ ー』行かなくても、社内で遊ぶことができたんですよ。

だから『ゲームセンター』に行かなかったですね
まあ、 行かなくてもすんだってことなんですけどね。
今回はここまで、
次回は、『アタリのポン』の登場で『ビデオゲーム』が誕生する。
時代は、『エレメカ』から『ビデオゲーム』への時代へと・・
この頃のアーケード業界の3強は王者『セガ・エンタープライゼス』『太東貿易(タイトー)』『中村製作所(ナムコ)』の時代。
『タイトー』は、後に『スペースインベーダー』の生みの親となる『西角友宏』さんが『ビデオゲーム・ポン』の解析をはじめる。
この頃は、アーケードゲーム業界の3強の『セガ』『ナムコ』は
『ビデオゲーム』誕生にどのように対応したのだろう?

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