DIYのための「木材の基礎(タイプ/種類/特徴)」についてご紹介
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今回は、DIYのための「木材の基礎」についてご紹介します。
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木は製材所で三タイプ「板目」「柾目」「芯持ち」板材ができあがる
山で切り倒された木は製材所に運ばれ、電動式の大型の帯状鋸(帯ノコ)でカットされ、板がつくられていきます。この作業で「板目」「柾目」「芯持ち」という、三タイプの性格が異なる板材ができあがります。
【板材の名称】
| 【板材の名称】 |
| 板目(いため) |
最も利用される |
| 芯持ち(しんもち) |
|
| 柾目(まさめ) |
希少部材で高価 |
一番数多く取れる板材「板目（いため）」
一番数多く取れるのが板目です。そのため他より値段が安く、建築材としても天井や壁材、床のフローリングに用いられ、最もポピュラーな板材といえます。ホームセンターで販売されるのも、基本的には板目板である。幅の広い板が切り出せるのも大きな利点です。
仕上げ用に使われる「柾目（まさめ）」
柾目は木目が真っ直ぐ伸びて美しいので、建具材など、見せるための仕上げ用に使われます。欠点は一本の樹木から取れる量が限られるため、どうしても高価になること。
板が割れやすい「芯持ち」 樹木の芯を含む芯持ちは、構造上、板が割れやすく敬遠されがちな板材です。 ショップでは、板目に混ぜて売っていることがありますので注意して下さい。 板目の板において、樹芯に近いほうの面を「木裏」と呼び、それに対して樹皮に近いほうの板の面を「木表」といいます。
【板目板の木表と木裏】
「木裏」人目にふれにくい裏側に用いるが、部材次第
「木裏」は木目がめくれがちで、表面がささくれ立ちやすいため。人目にふれにくい裏側に向けて用いるのが約束事とされています。
たしかに木表側を見せるように造作されるケースは多いのですが、それは部材しだい、守るべきルールというわけではなく、部材を見て判断すれば大丈夫です。
板の元と末、「生えていたのと同じ方向で使え」
板目板には上下というものがあります。根に近いほうを「元」とし、枝葉に近いほうを「末」と称しています。大工さんの世界では、木材を縦方向に用いるときには、生えていたのと同じ方向で使えという不文律があります。
縁起担ぎ的な面もありますが、大工の世界では約束事として受け継がれています。
元と末の見分け方
元と末の見分け方は、タケノコ状の木目を見て判断します。木目幅の広いほうが元です。
【板の元と末】
| 【板の元と末】 |
| 木口(こぐち) |
| 木端(こば) |
| 末(すえ) |
| 元(もと) |
反りや曲がりは必ずある!!板による変形の傾向を知る
下の図は、板材の種類による木口の変形の仕方を示したものです。最も反りや曲がりが出やすいのが「板目」の板で「柾目」は均質に縮むものの変形はさほど大きくなく。「芯持ち」は芯の部分が膨らみ、捻じれも生じやすいという特徴があります。
【板材による変形パターン】
板目(いため)
柾目(まさめ)
芯持ち(しも)
ショップでは変形が出ないよう、十分に乾燥させてから販売しているのですが、木は生き物のため、完全に反りや曲がりのない材木はありません。
「反りや曲がりをいかに制するか」は大工職人の醍醐味の一つともいえます。
板目板における順目と逆目の関係
下の図は板目板における順目と逆目の関係を紹介しています。大工の世界では、順 目のことを「倣い目」と呼ぶことが多く、実際に触れてみれば、逆目方向は手に引っかかる感じなので、実際に触ると区別がつけられるようになります。
【板材の順目と逆目】
木材FAQ
【Q1】SPF材とは?
北米産の輸入材。Sはスプルース(トウヒ)、Pはパイン(マツ)、Fはファー(モミ)の頭文字で、マツ科3種の樹木で構成されています。軟らかくて加工しやすく、また安価なため、DIYの主役材になった材木。
コペン（サイト管理者）も非常にお世話になっている材木です。
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【Q2】ツーバイフォーとは?
アメリカの建築規格にもとづいた板材のサイズ。ホームセンターに並ぶSPF材はすべてこの規格に対応しています。ツーバイフォー(2×4)はその代表的なインチによるサイズ表示名で、厚さ38ミリ、幅89ミリとなっています。
「SPF材のサイズ(規格)一覧」のご紹介
| 「SPF材のサイズ(規格)一覧」のご紹介 |
| 規格名 |
厚さ |
幅 |
| 1×1 |
19ミリ |
19ミリ |
| 1×2 |
19ミリ |
38ミリ |
| 1×3 |
19ミリ |
63ミリ |
| 1×4 |
19ミリ |
89ミリ |
| 1×6 |
19ミリ |
140ミリ |
| 2×4 |
38ミリ |
89ミリ |
| 2×6 |
38ミリ |
140ミリ |
| 2×8 |
38ミリ |
184ミリ |
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【Q3】生き節と死に節とは?
節は大別すると「死に節」と「生き節」の2タイプがあります。「死に節」は完全に黒化しているものを指し、節が抜けやすく、板材は避けたい部分です。
対して「生き節」は、周囲と同化し抜け落ちる心配がなく、板のアクセントとしても活用されています。
【Q4】KD材って何?
人工的に強制乾燥させた木材のこと。半年以上、自然乾燥させたAD材や、伐採後間もない未乾燥のグリーン材に比べ狂いが比較的少なく、ある程度、耐久性もあります。ただし粘りに欠ける欠点も。ホームセンターで売られる木材のほとんどがKD材です。
【Q5】集成材、合板材とは?
自然のままの木材を「無垢(むく)材」と呼んでいます。そんな無垢材を縦方向、ないしは横方向に連結させ、広い板にしたものが集成材です。合板材は木目の方向を変えて何層にも無垢材を貼り合わせ、無垢材より反りや曲がりが生じにくいようにしています。
「代表的な建築材の種類/特徴」についてご紹介
「代表的な建築材の種類/特徴」についてご紹介します。
檜<ヒノキ>
美しい木肌と加工のしやすさから、古来より、日本の建築材の中心的役割を担ってきた材木。耐久性にも優れ、軟材のおかげで、大工手道具も独自の発達を遂げることになります。
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杉＜スギ>
日本人が最も親しんできた針葉樹。端正な木目も愛される理由となっている材木。軟木として加工しやすく、成長も早いことから、建築では柱や天井、建具まで多方面に活用されます。
赤松<アカマツ>
曲げに強く粘り強い性質から、古くから民家の梁などに利用されてきました。油分も豊富なため、滑りやすさが求められる敷居に利用されることも。日本人には馴染の深い針葉樹。
檜葉<ヒバ>
東北地方や北陸地方が主産地でアスナロとも呼ばれます。板はやや黄色味を帯びて、独特な芳香を放ち、その香りの高さや殺菌作用、耐水性のよさでは、檜の上をいく良材とされています。
栂<ツガ>
軟材の針葉樹のなかでは強度があり、建築では柱や土台に用いられます。木目が鮮やかで美しく人気は高いのですが、良材は思いのほか少ない材木。
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欅<ケヤキ>
明瞭な木目を持つ広葉樹。仕上げ面を磨くと光沢が出て木目を引き立てます。良材は銘木とされ、高い価格での取引されています。江戸時代には寺社建築などの主要な建材に用いられていました。
栗<クリ>
縄文時代から日本人の生活のそばにあった広葉樹。実が食用となり、生育面での管理のしやすさも大きな要因でした。耐水性に優れ、家屋の土台に活用されることも少なくない。
桜<サクラ>
木目の複雑さで珍重され、風雅な雰囲気を醸すため、敷居や鴨居に用いることもあります。また、光沢のある樹皮の表情も独特で、あえて皮つきのまま、床柱などに用いることも。
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