第1回『ビデオゲーム・ポン』との出会い – スペースインベーダー誕生秘話
今回は、『ビデオゲーム・ポン』との出会い をご紹介します。
『ビデオゲーム・ポン』との出会い?
『ビデオゲーム』の『ポン』は、1972年にアメリカの『アタリ社』から発表されたゲームだよ。
『アタリ社』の『ポン』が登場するまでは、
ゲームセンターに『ブラウン管』表示で遊ぶゲームはなかったんだ。
それまでは、すべて機械で遊ぶゲーム(エレメカ)だったんだ。
そして『ポン』の登場で、一気に。『ブラウン管』で遊ぶゲームが普及してゆくんだ。
『ビデオゲーム』の誕生ってことだね。
『ポン』が登場してから、
6年後の1978年には『スペースインベーダー』
1979年に『ギャラクシン』
1980年『パックマン』
そして、1983年に『ゼビウス』が登場するんだ。
『ポン』と『スペースインベーダー』とのつながり
この『アタリ社』の『ポン』に日本で最初の頃に出会っているのが
『スペースインベーダー』の生みの親の『西角友宏』さんなんだ。
『西角』さんにとって『ポン』との出会いは、
『スペースインベーダー』誕生にとって重要な出来事だったんだ。
『西角』さんの『ポン』との出会いは
『スペースインベーダー』誕生がつながっているってことだね。
そうだね。
それでは、『西角』さんの証言から『ポン』の出会いを見てみよう。
『タイトー』に『ポン』がやってきた
『西角』さんと『ポン』の出会い
『スペースインベーダー』の生みの親『西角』さんが
『タイトー』の子会社である『パシフィック工業』に入社し
『資材部』に配属された1972年頃の出来事です。
私が、『資材部』に配属されたいた時に、丁度『ポン』が入ってきたんです。
どうも、それは『サンプルマ シン』みたいだったんですけど、
私の席の後ろに置いてあったんですよ。
たぶん『タイトー(本社)』から、
取りあえず技術 に見てくれということで置いてたんでしょうけど
ただ、置きっばなしになってました。
私は興味本位で遊んでみたんですけど。
部内のなかでもみんあ遊んでいて面白いんで
『これ面白いですよ』
っていう話をしていたんですよ。
『タイトー』の『ポン』の印象は?
そしたら、営業の人が来て
こんなゲーム駄目だよ
って言ってたんですよ。
こんなゲーム取りあえず入れてみたけど、こんなのは日本じゃ 売れないから
って言ってましたよ。
何で駄目なんですか?
すると営業の方が
ちょっと西角君これ見てみい
『テレビ』が 1 個あって『ボード』が1個があるだけだよ。
中身がスカスカだよ
そんなん、お客さん買うと思う?
って言うんですよ。
そして、営業の方は、隣りにあった『エレメカゲーム』の中を開けて
ほらこっちのゲームは、
メカでがちゃがちゃ動いてすごいお金かかっているように見えるのに
こっちはテレビ 1 個で、そんな基板1個で、画像に映 っているだけでしょう?
こんなのはなから商売にならないよ
って言うんですよ。
この頃は『エレメカ』全盛期の頃ですから、
『エレメカ』の中身は、機械と配線がぎっしり詰まっているんですよね。
一方の『ポン』はテレビ 1 個で、そんな基板1個だけですし
ゲームの中身は『ブラウン管』の中にありますからね。
『ビデオゲーム』の最初の『タイトー』の印象はこんな感じだったですよ。
私達は、しばらく暇つぶしで昼休みは遊んでいて「これ面 白いよね」って言いながら遊んでいたんですけどね。
まあ、私は、もう『開発部』じゃなかったので、余計な口出ししないで、ただ遊んでいるだけだったんですけど。
そしたら、技術の人も来るようになってきまして
昼休み、大勢で遊んで、交代交代で「面白い、面 白い」と言いながら、遊んでましたよ。
1970年代の『タイトー』は?
この頃の『タイトー』は
『タイトー』本社は、営業活動が中心
商品の企画、開発、製造をしていたのが、子会社の『パシフィック工業』なんだ。
『パシフィック工業』は、
『西角』さんが入社する6年前の
1963年に『タイトー』製品の企画・開発・製造を目的とした子会社として設立されるんだ。
そして『パシフィック工業』は1986年以降は、ゲーム開発部門として『中央研究所』へ改名されるんだ。
『エレメカ』全盛期の『ビデオゲーム』の印象
この頃の『タイトー(営業)』は、『エレメカ』全盛期の時代だったから
中身が、機械と配線がぎっしり詰まっているん『エレメカ』のほうが
販売先の『オーナー』のうけがよかったことですねー。
そうだね。
いつの時代も、時代の転換期によるある出来事だね。
『タイトー』の海外ゲーム輸入事情
やっぱり『タイトー』が『貿易会社』だというところから、
『アメリカではやっているものは、取りあえず試してみよう』
ということで輸入されたていたんですか?
そうです。当時、大体、アメリカではやっているのは、すぐ手に入りましたから。
『メカゲーム』だと、みんな見て『ワァー』と興味を持つんですけど。
あの『テレビゲーム』だけは、中開けても何も分からないんで。
ただ、遊んで面白いゲームぐらいで、みんなが流していたと思うんです。研究することもなくね。
『西角』さんの『ポン』の印象は?
私はずっと大学の頃から電子工学を学んでましたから
『ポン』の『IC』を見て、すごく興味湧きましたね。
『エレメカ』だと『リレー』でがちゃがちゃやっているのを、
このな小っちゃな 『IC』で実現できているんですよ。
当時、まだ『デジタルIC』の勉強中だったんです。
これでこんなのも出来るんだな
これからは、こういうのになるかな
っていう予感はしていたと思います。
だから、すごく興味があ って、基板よく見ていましたね。
その当時は、どうなっているか。
ただ、基板も見てもよく分かりませんから、ただ『回路』を見ていただけですけど。
『回路図』があれば見れるんですけど。
『図面』もな くて『機械』だけなんで、ただ『基板』を眺めているだけでしたね。
アメリカの『メカゲーム』は面白くない・・
当時の『アタリ社』の『ビデオゲーム』以外にも
輸入していた『エレメカ』ゲームがあったと思うんですけど。
アメリカの『エレメカ(メカゲーム)』はどうだったんですか?
当時、アメリカのメカゲームも、『タイトー』で輸入してましたけど
あまり面白いゲーム『メカゲー ム』はなかったですね。
日本のほうが面白ゲームが、沢山あったような気がします、当時もね。
1970年代の『エレメカ』時代から、
やっぱり日本のゲームって面白かったんだね。
日本の『ビデオゲーム』の目覚め
『タイトー』の営業の印象の通り、最初は興味を示さなかった『タイトー本社』
ところが、ためしに販売した『ポン』の反響は予測外によかった。
これで、『ビデオゲーム』に対する印象がガラリと変わる。
タイトーの子会社『パシフィック工業』の『開発部』も『ポン』の研究に乗り出すはず・・・だったが
が、『デジタルIC』に知識を持つ人材がいなかった。
この頃『タイトー』で一番『デジタルIC』に詳しかったのは、
『開発部』の社員ではなく、『資材部』の『西角』さんだったんだ。
『西角』さんは、以前『開発部』に所属していてゲームをヒットさせていたんだけれど
なぜか、『資材部』へ人事異動になってしまっていた。
『ポン』を解析してみませんか
『タイトー』で試しに売り出した『ポン』がそこそこよかったんで
これは、『ビデオゲーム』と『IC』 の時代だと確信したんですよ。
それで、『開発部』の部長に
これからは部長、『ビデオゲーム』と『デジタルIC』の時代ですよ
って言ったら
部長が・・
そうだよな
それじゃー『西角』。
これからちょ っと『ポン』を解析してみないか?
って私が言ったんです。
私が、技術じゃないんで、「誰かいないか」 と言うと
うちにはいないんだよ、そんなやつは
って言うんです。
当時『開発部』には
『リレー』などの『機械専門』の技術者はいたんですけど、
『デジタルIC』の専門家はいなかったんですよ。
そしたら部長が・・
お前やってみたら
私が、やってもいいですけど、部署が違いますよ
それなら、工場長に俺、話つけてくるから
っていうことで、部長が『工場長』に話をつけてもらえて
じゃあ、おまえ一緒にやろうよということで、『開発部門』に戻って
『ポン』の解析をすることなったんです。
今回はここまで、
次回は、いよいよ『西角』さんが『ポン』の解析に乗り出す。
しかし、まだ『ビデオゲーム』黎明期の時代、はじめての『デジタルIC』解析に苦戦することになる・・
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