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電子工作「デジタル回路の入力回路設計」のご紹介|「電子工作/修理/メンテナンス」

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電子工作「デジタル回路の入力回路設計」のご紹介

ご訪問ありがとうございます。

今回は、電子工作「デジタル回路の入力回路設計」についてご紹介します。

「デジタル入力回路」のご紹介

マイコンへのデジタル入力信号の扱い方についてご紹介します。このデジタル入力としては、下記に示すような多種のものがあります。

マイコンへのデジタル入力デバイス
種類 機能・特徴
操作入力
操作スイッチ オン/オフ状態で
押されたことを区別
プッシュボタンスイッチ
DIPスイッチ
各種切替スイッチ
接点回路 オン/オフで1、0を表す
デジタル回路を構成する
リレー、プランジャ
回転操作 回すとオン/オフが
連続して入力される
ロータリーエンコーダ
センサー
入力
オン/オフ
センサー
オンかオフの
2値による状態
バイメタルスイッチ(温度)
傾きセンサー
接触センサー
(マイクロスイッチ)
デジタル
センサー
測定量をデジタル情報
として出力する
加速度センサー
流量センサー
風向風速センサー
シリアルデータ/
バルス/パルス幅
などで入力される

「スイッチ、リレー接点の入力」について

スイッチには単なる押しボタンスイッチから、ロータリスイッチなど、数多くの種類がありますが、いずれも単に2つの金属片が接触するかしないかという機械的なもので、マイコンへの接続は下記((a)スイッチの基本的な接続方法)のようにします。

(a)スイッチの基本的な接続方法

(a)スイッチの基本的な接続方法

これで、スイッチがオフのとき下図(b)には、抵抗Rを経由して電源電圧VDDがマイコンに入力されますから、これで論理「1」として認識されます。

(b)スイッチがオフのとき

(b)スイッチがオフのとき

スイッチを押すと下図(c)のようにスイッチの金属片により、マイコンの入力端子を電気的に0Vに接続してしまいますから、マイコンへの入力は0Vということになり論理「0」と認識されます。これでスイッチがオフのときは「1」、オンのときは「0」として区別が付くことになります。

(c)スイッチがオンのとき

(c)スイッチがオンのとき

抵抗Rはプルアップ抵抗とも呼ばれ、「電源電圧をマイコンのピンに加える」ことと、「スイッチを押したときにスイッチの金属接点が過電流で傷まないように金属片間に流れる電流値を制限する」役割を持っています。

これで、スイッチには「電源電圧R」の抵抗値で決まる電流が流れます。またスイッチ接点は金属なので表面が酸化しますから、適当な電流を流すことでこの酸化膜を破壊して正常に電流が流れるようにする働きもあります。

プルアップ抵抗は「電源電圧をマイコンのピンに加える」ことと、「金属片間に流れる電流値を制限する」役割をしています。

「ノイズやチャタリングへの対策」について

この基本回路でもボード内のスイッチでしたら、問題なく接続できます。しかし、スイッチが外部にあって配線にノイズがのりやすい状況では、場合によるとノイズで「1」を「0」と認識してしまうことがあるかもしれません。

スイッチの問題「チャタリング/バウンス現象」

また、スイッチにはもうひとつ避けて通れない問題があります。それはチャタリングとかバウンスと呼ばれる現象です。

スイッチは機械的なばねでできていますので、下図((a)チャタリングの影響と対策)のように、スイッチを押したとき金属片間はすぐ安定に接触するわけでなく、非常に短時間ですが何回か弾んでから安定になります。

(a)チャタリングの影響と対策

(a)チャタリングの影響と対策

つまり、短時間のオン/オフを繰り返すことになります。マイコンから見るとこの時間間隔は結構長いため、スイッチのオンとオフの処理を短時間に何回も繰り返すことになってしまいます。

これでは不安定な動作となってしまいますから、スイッチを押したとき、できれば安定に0Vになるようにしたいものです。

チャタリング
リレーやスイッチの接点が閉じた直後に、ON/OFFを繰り返す現象。回路の誤動作を招いたり、接点の寿命を縮める原因にもなります。

パソコンの入力デバイスのスイッチにもこのマイクロスイッチが採用されています。プロeスポーツプレイヤーが選択しているオムロン製‎D2F-01Fが有名です。

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ノイズ/チャタリングを避ける実用的なスイッチ接続回路

このようなノイズやチャタリングを避ける実用的なスイッチ接続回路は、下図(b)のようになります。

(b)実用的なスイッチ接続回路

(b)実用的なスイッチ接続回路

ここでは抵抗R3とコンデンサC1でローパスフィルタを構成していて、スイッチを押したときはコンデンサがスイッチ経由で高速に放電しますので入力ピンの電圧はすぐ0Vになります。逆にスイッチがオフになったときは、R3経由でコンデンサに充電するためちょっと時間がかかります。

これにより、短時間のオフでは入力電圧が「1」と認識されるまで上昇せず「0」のままで留まることになります。これで、チャタリングを吸収して安定した0V付近の電圧として入力することができます。

コンデンサC1の容量値が大きいほど充電時間がかかりますから、効果が大きくなることになります。

電流を制限してスイッチを守る「抵抗R1」

抵抗R1の役割は、スイッチをオンにしたときコンデンサから放電する電流があまり大きくならないように制限する働きをします。そうしないと接点で火花が出て接点が劣化してしまうことになります。

大容量コンデンサで過負荷を軽減する「抵抗R2」

抵抗R2はマイコン側が大容量コンデンサで過負荷になるのを軽減する働きをします。

回路を付加してもチャタリングが残る場合は
このような回路を付加してもチャタリングが残る場合は、プログラムで回避するようにします。方法は、チャタリング時間より長い一定間隔でスイッチの入力をチェックするようにするか、いったんオンを検知したらちょっと待ってからオンを確認して処理を行うようにします。
デジタルパルスをマイコンにそのまま接続する場合、信号の電圧レベルとパルスの周波数あるいはバルス幅に注意してください。

「デジタルパルス入力」について

センサには、加速度センサや流量計、積算電力計などデジタルパルス信号で出力するものがあります。

「デジタルパルス入力時の注意点」

このようなデジタルパルスの場合には、マイコンにそのまま接続できることが多いのですが、この場合に注意しなければならないことは、信号の電圧レベルとパルスの周波数あるいはパルス幅です。

センサの電圧レベルに注意

まず電圧レベルですが、マイコンは、データシートに必ず入力電圧レベルの規格が記述されています。下記(入力スレッショルド規格の例)がその例でスレッショルド電圧と呼ばれています。

入力スレッショルド規格の例

入力スレッショルド規格の例
区分 状態 電圧範囲 条件
入力ピン
1 (0.25Vop+0.8)~VDD
VDDは電源電圧(2.0V~5.5V)
Vssはグランドで0V
0 Vss~0.15VDD

この表によれば電源電圧が5Vのときは、2.05V以上を「1」とし、0.75V以下を「0」とします。この間の電圧の場合には不定となりますから不安定な状態となります。

スレッショルド電圧:論理「0」または「1」と認識するしきい値をスレッショルドと呼ぶ。

この表のように、マイコン側の電源電圧により可能な入力電圧範囲が制限されますから、センサ側から出力される電圧レベルが決まっている場合は注意が必要になります。

この電圧規格は前項のスイッチの場合にも適用されますが、スイッチの場合には電圧が0VとVDDとなりますから問題なくこの規格をクリアできます。

「オープンコレクタ回路はレベル変換に便利」

スレッショルド電圧の他に、センサ側の出力回路にも注意が必要で、オープンコレクタ出力と呼ばれる回路になっている場合には、マイコンの入力回路にプルアップ抵抗が必要になります。

例えば、ブラシレスモータの回転位置を示すホールセンサ回路の出力は、下図(オープンコレクタ出力の接続)のようなトランジスタのコレクタが直接出力されているオープンコレクタという構成になっているものが大部分です。

オープンコレクタ出力の接続

オープンコレクタ出力の接続

これをパルス入力としてマイコンに接続するときは、図のように抵抗R1を追加します。この抵抗の片端をマイコン側の電源(VDD)に接続することで、モータ側の電圧には無関係にマイコン側の入力電圧仕様に合わせることができるようになります。

抵抗値は、出力側のトランジスタQ1がオンになったときに流れる電流を制限するためのものですので、センサ側の仕様に合わせる必要があります。

オープンコレクタ:出力回路が、トランジスタのコレクタが直接出ていて他に何も接続されていない構成のものをオープンコレクタと呼びます。外部にプルアップ抵抗が必要になります。
オープンコレクタ回路をパルス入力としてマイコンに接続するときは、プルアップ抵抗を追加します。

「パルスの周期やパルス幅に注意」

ロータリエンコーダや積算電力計などのパルスで出力される信号を受けるパルス入力の場合には、電圧レベル以外にもうひとつ注意しなければならないことがあります。それは「パルスの周期またはパルス幅」です。

周期が数100kHz以上の高速だったり、パルス幅が数μsec以下のような場合には、回路も高速対応にする必要がありますし、当然マイコン側も高速で処理できるものが必要になります。割り込みなどを使って高速に応答ができるようなプログラムとする必要があります。
ロータリエンコーダ:インクリメンタル方式とアブソリュート方式があり、更に接触式と非接触式があります(接触式では磨耗による劣化が問題になる)。

ロータリエンコーダの外観

上はロータリエンコーダの外観ですが、内部は下図(a)のように2個のフォトカプラの位置をずらして並べていて、この2個の出力は下図(b)のように回転方向により2つのパルスの位相差が出るようになっています。

(a)ロータリエンコーダの構造

(a)ロータリエンコーダの構造

(b)ロータリエンコーダの出力パルス構成

(b)ロータリエンコーダの出力パルス構成

このパルス幅は回転操作の早さにより変化しますから、最小パルス幅を意識して最小のときでもパルス抜けがないように処理する必要があります。

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