「電子工作：電子回路を設計する：カーボン抵抗器」についてご紹介｜「電子工作/修理/メンテナンス」

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今回は、「電子工作：電子回路を設計する：カーボン抵抗器」についてご紹介します。

この回路では2種類、各2本のカーボン抵抗器を使います。カーボン抵抗器は、小信号に適した低価格な抵抗器です。また、抵抗値の数列については、入手の容易さを考慮して、下図（E3、E6、E12およびE24標準数列）に掲載したE24系列から選ぶことにします。

前回（LED点滅周期の計算）、R1R2の計算値を求めました。40kΩをE24系列と見比べると、「3.9」が最も近いため、R1=R2=39kΩと決めます。また、R3とR4については、概算で判断できるので、100Ωとします。

抵抗器に電流が流れるときの消費電力を求めましょう。R1とR2に流れる電流はV-VBE(sat) = 2Vを39kΩで割った値ですから、

消費電力は(2V/39kΩ) × 39kΩ = 0.1mWです。

また、R3とR4に流れる電流は10mAですから、ここでの消費電力は(10mA)×100Ω=0.01Wとなります。

いずれも小さな消費電力ですが、抵抗器の大きさは選定する許容電力に応じて異なるため、作業性を考慮して4本の抵抗器を同じ大きさに統一することを考えます。

ここでは、広く普及している1/4W(0.25W)を、コーア(株)のCFシリーズから選ぶことにします。下記は、1/4W(0.25W)のデータシートです。

実際の電子工作では、指や工具を使ってリード線を、コの字形に折り曲げますので、加工後のリード線ピッチが2.54mmの整数倍になっていると便利です。

「CF1/4」の本体長さが6.1mmであれば、2.54mmピッチの4倍にフォーミングすることによって、抵抗器本体から曲がりの位置まで約2mmを確保することができます。

CF1/4のタイプを2.54mmピッチのブレッドボードなどに取り付けるときには、この部分に2mmずつの折り曲げ余裕(真っ直ぐな部分)ができます。

100Ωでの消費電力が0.04Wですので、作業性も考慮して、定格電力を1/4W(0.25W)と決めました。また、抵抗値については、E24系列で値がそろっていることがわかります。

抵抗値許容差が「G」と「J」の2つありますが、これまでの計算方法や余裕の取り方を振り返ってみると、高い精度を求める理由が見当たりません。ここでは、±5%のJを選びます。

【1】外形寸法と【2】定格の条件を下記（設計の途中その２）に照らし合わせると、発注する抵抗器の品名(型名)が決まります。「端子表面材質」は、あとにご紹介する「RoHS」を考慮して「C：SnCu」とします。鉛(Pb)の使用を避けました。

以上のことから、R1とR2の型名は「CF1/4C393J」、R3とR4は「CF1/4C101J」です。

コンデンサを除く電子部品について、型名が決まりました。少し整理してみましょう。下図（設計の途中その２）では、参照名を利用して、型名やメーカ名を下方に配置しました。

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