電子工作

TN液晶の歴史 ― 実用液晶を最初に成立させた方式

TN液晶の歴史 ― 実用液晶を最初に成立させた方式 電子工作
スポンサーリンク

TN液晶の歴史 ― 実用液晶を最初に成立させた方式

液晶が「製品」になった最初の答えが、TN方式でした。

暮らしの中で最初に出会った液晶

電卓、デジタル時計、家電の表示窓。 昭和後期から平成初期にかけて、 私たちが最初に触れた液晶の多くは TN(Twisted Nematic)液晶でした。

 低消費電力・簡素な構造という特性は、 日本の家庭環境や電池駆動文化と 非常に相性が良かったのです。

1960年代:液晶研究から方式へ

1960年代後半、 液晶はすでに「物質」としては知られていましたが、 安定して表示に使う方法は確立していませんでした。

 この課題に対し、
・ 液晶分子を90度ねじる
・ 偏光板を直交配置する という発想が生まれます。
これが、 Twisted Nematic(ねじれ配向) という概念です。

1971年:TN方式の実証

1971年、 スイスの研究チームにより TN方式は実験的に成立します。

この方式の画期性は、
・ 常時発光が不要
・ 電圧ON/OFFのみで制御可能
・ 表示が安定 という点にありました。
これにより、 液晶は「研究対象」から 工業製品へと転換します。

1970〜80年代:家電と共に普及

1970年代後半から80年代にかけて、 TN液晶は急速に普及します。

 理由は明確です。
・ 構造が単純
・ 駆動回路が簡単
・ 消費電力が極めて低い
そのため、
・ 電卓
・ 腕時計
・ 家電操作パネル といった分野で 事実上の標準となりました。
特にセグメント液晶との組み合わせは、 大量生産と長寿命を実現します。

1990年代:弱点が顕在化

一方で、 カラー化・大型化が進む1990年代以降、 TN方式の限界も明らかになります。

 ・ 視野角が狭い
・ 階調表現が苦手
・ 色反転が起きやすい
これらは、 分子がねじれる構造そのものに 起因する問題でした。

現在:主役から基盤技術へ

現在、 テレビやスマートフォンでは IPS・VA方式が主流です。

しかしTN方式は、
・ 低コスト
・ 高速応答
・ 単純表示 という強みを活かし、
・ 計測機器
・ 産業用表示
・ 一部の家電 で今も現役です。
TN液晶は 液晶産業の土台を築いた方式 と言えます。

一覧で整理

年代 出来事 意味
1960年代 液晶制御研究 表示応用の模索
1971年 TN方式実証 実用化への突破口
1970〜80年代 家電・電卓に普及 量産技術確立
1990年代 弱点顕在化 次方式への移行
現在 補完的に使用 基盤技術として定着

まとめ

・ TN方式は最初に実用化された液晶方式
・ 構造が単純で低消費電力
・ 家電・電卓文化を支えた
・ 視野角に弱点がある
・ 現在も基盤技術として生きている
名言 「最初に広まった技術は、最後まで残る。」

液晶・電子工作/修理/メンテナンス」関連マップのご紹介

液晶・電子工作/修理/メンテナンス」関連サイトをご紹介します。

液晶・電子工作/修理/メンテナンス」関連サイトマップのご紹介
ゲームTOP > ランキング傑作・名作機種別ジャンル別
ハード>デバイス>ゲーミングマウス|キーボード|コントローラー|eスポーツ
電子工作Top> 液晶
家電の液晶 概要

「電子工作/修理/メンテナンス」関連マップのご紹介

「電子工作/修理/メンテナンス」関連サイトをご紹介します。

「電子工作/修理/メンテナンス」関連サイトマップのご紹介
ゲームTOP > ランキング傑作・名作機種別ジャンル別
ハード>デバイス>ゲーミングマウス|キーボード|コントローラー|eスポーツ
電子工作Top
【電子回路の基礎/入門】
■基礎(回路図一覧|回路図英名|基本ルール|基本単位一覧|
接続と交叉|電源とグランドのノウハウ|電源の問題とパスコン|電子回路図に描いてないこと|)
電子回路を設計する:無安定マルチバイブレータ編
回路図を描く|電子部品に名前を付ける|動作原理を考える|
動作が見えるように改造する|電源方式を決める
|リード部品かチップ部品か?|LEDランプ|トランジスタ|
点滅周期の計算|カーボン抵抗器|コンデンサ|ブレッドボードテスト作業|
製作(|||||)
【電子工作道具】
はんだこて 歴史
■はんだ付け
基礎その1
(基礎/道具|プリント基板はんだ付け|線材のはんだ付け|フラットパッケージ|チップ部品取付)|
基礎その2
(基礎知識|ハンダ付けに必要なもの|
ハンダ付け/取付(基本|抵抗器|複数部品|ICソケット|
より線ハンダメッキ|より線ランド付け|ハンダ吸い取り)|鉛をなぜ嫌うのか?)
測定器の使い方(テスター|オシロスコープ)|測る(ノギス|マイクロメータ)
動作チェックノウハウ(基本|調整)
【電子部品の基礎】
使い方とポイント|
基板(規格|ユニバーサル基板|ブレッドボード|
ブレッドボードテスト作業|太い/細いリード線加工|基板の穴径を測る)
電線(基礎|熱可塑性樹脂|被覆をはぐ方法|規格|電線のサイズ表記)
【抵抗器】
(抵抗器とは/種類/特性|E系列の抵抗値一覧|カラーコード|
合成抵抗値の求め方|抵抗器の実装方法|チップ抵抗器)
カーボン抵抗器を曲げる(手動|ラジオペンチ)|抵抗器を取付ける|
コンデンサ(基本/回路図記号|種類|容量値と定格電圧|
並列接続と直列接続|コンデンサの寸法|実装方法|バリコン)
コネクタとソケット|
アナログIC
汎用オペアンプ|
電源系(3端子レギュレータ|DC/DCコンバータIC)|オーディオパワーアンプ用IC
スイッチ|スピーカー|電子ブザー/圧電ブザー|液晶表示器|
アナログメーター|電池ボックス|放熱器(放熱計算)|取り付け用小物類
RoHS||||||
トランジスタの取り付け方法|||||
モーター(トルクと出力|モーター制御|ステッピングモーター)
【部品の自作法】
【プリント基板の自作】
設計ツール|用意するもの|プリント基板の自作手順|
パターン図の作成|露光|現像|エッチング
|感光剤の除去|穴あけ|切断と仕上げ/パターン修正/組み立て
【ケースの自作/加工】
ケース加工のノウハウ(加工法/切断|穴あけ|取り付け|配線の仕方||)
【電子工作の基本設計】
■回路設計
|||トランジスタ回路|電界効果トランジスタ/FET|
オペアンプ(基礎設計|直流増幅回路|交流増幅回路|コンパレータ回路)
デジタル回路(基本構成|入力回路|出力回路|電源回路|)
【電子工作の製作】
AC電力コントローラ||||
充電器(太陽電池を使ったニッカドバッテリ充電器|リチウムイオンバッテリ充電器)|
ラジコン(車体|送信機)

「電子工作/修理/メンテナンス」関連マップのご紹介

「電子工作/修理/メンテナンス」関連サイトをご紹介します。

「学ぶ」学習用関連サイトマップのご紹介

「学ぶ」学習用関連サイトマップをご紹介します。

「東亜プラン」シューティングゲーム関連サイトマップのご紹介
「学ぶ」学習用関連サイトマップのご紹介
学び/学習TOP > IT|ゲーム作り|HP作成
ITエディタ/正規表現|プログラミング|
ゲーム作りSTG作り方|C言語の入門/基礎|リファレンス/サンプル文
HP作成WordPress|Cocoon|便利テクニック

■■│コペンギンTOP > ゲームホビー書籍・マンガ│■■
ゲームTOP > ランキング傑作・名作機種別ジャンル別
学び/学習TOP > IT|ゲーム作り|HP作成
ホビーTOP > プラモデルミリタリーエアガン
●映像>アニメ(ロボットアニメ)│映画│
書籍・マンガ > ゲーム雑誌マンガ

シューティングゲーム | ゲーム | 中古・新品通販の駿河屋

「学ぶ」学習用関連ページのご紹介

「学ぶ」学習用関連ページをご紹介

コペンギン・サイトマップ

コペンギンのサイトマップをご紹介します。

コペンギンTOP】サイトマップ
コペンギンTOP > ゲームホビー書籍・マンガ

■■│コペンギンTOP > ゲームホビー書籍・マンガ│■■
ゲームTOP > ランキング傑作・名作機種別ジャンル別
学び/学習TOP > IT|ゲーム作り|HP作成
ホビーTOP > プラモデルミリタリーエアガン
●映像>アニメ(ロボットアニメ)│映画│
書籍・マンガ > ゲーム雑誌マンガ

サイトマップ一覧

ゲーム・古本・DVD・CD・トレカ・フィギュア 通販ショップの駿河屋
懐かしの名作から最新作までの豊富な品揃え!通販ショップの駿河屋

コペンギンサイトマップ関連ページのご紹介

コペンギン関連ページをご紹介します。

【ゲームTOP】ゲーム関連ページのご紹介

【ゲームTOP】ゲーム関連ページのご紹介
【TOP】ゲーム関連ページのご紹介ご訪問ありがとうございます。今回は、ゲーム関連ページをご紹介します。PS5ソフトELDEN RING

【書籍・雑誌TOP】書籍・雑誌サイトマップ関連ページのご紹介

【書籍・雑誌TOP】書籍・雑誌サイトマップ関連ページのご紹介
書籍・雑誌サイトマップ関連ページのご紹介ご訪問ありがとうございます。今回は、書籍・雑誌サイトマップ関連ページをご紹介します。その他コミック初版)AKIRA(デラックス版) 全6巻セット / 大友克洋

【ホビーTOP】ホビーサイトマップ関連ページのご紹介

【ホビーTOP】ホビーサイトマップ関連ページのご紹介
【TOP】ホビーサイトマップ関連ページのご紹介ご訪問ありがとうございます。今回は、ホビーサイトマップ関連ページをご紹介します。プラモデル1/100 MG MS-09 ドム 「機動戦士ガンダム」

タイトルとURLをコピーしました