『ナムコ』サウンドの系譜『大野木宣幸』『慶野由利子』『小沢純子』
~ゼビウス、ドルアーガの塔の誕生秘話、ナムコサウンドの系譜~


今回は、
第3回『ナムコ』サウンドの系譜『大野木宣幸』『慶野由利子』『小沢純子』
をご紹介します。

1980年代はじめのゲームサウンドと言えば、
『ナムコ』がゲーム業界をリードした時代。
その理由は、2つあると以前ご紹介したと思うんだけど
![]()

1つは、『ナムコ』独自の音源チップ
もう1つは、ゲーム業界初となる『音楽専門スタッフ』を採用したことだったね。


そう今回は、もう1つの
ゲーム業界初となる『音楽専門スタッフ』の登場
をご紹介します。

『ナムコ』初期ゲームタイトルの『ナムコ・サウンド』の大半を手がけることになるのは、
『大野木宣幸』さんと『慶野由利子』さんなんだ。
初の『サウンド専任スタッフ』誕生

はじめに、『ナムコ』初の専任サウンドスタッフになる
『大野木宣幸』からご紹介します。

『大野木宣幸』さんは、
1980年に『プログラマー』としてナムコに入社するんだ。
そして『ラリーX』1980年11月発表された
『ハイスコアBGM』を作ったことをきっかけに、
『ナムコ』の『サウンド専任スタッフ』になるんだよ。
これは日本初の『ゲーム・サウンド専任スタッフ』誕生なんだよ。


『ラリーX』以降『大野木宣幸』さんは、
『ナムコサウンド』の中心的存在として、
1981年~1985年頃のナムコ主要作品の音楽を手がけてゆくんだ。

ここで、『大野木宣幸』さんの
1980年から1985年までの作曲作品一覧 をご紹介します。
『大野木宣幸』作曲作品(1980年~1985年)
| 発表年 | ゲームタイトル | ゲーム機 |
| 1980年 | ラリーX(1曲のみ:ハイスコアBGM) | アーケードゲーム |
| 1981年 | ニューラリーX | |
| ワープ&ワープ | ||
| ギャラガ | ||
| ボスコニアン | ||
| 1982年 | ポールポジション | |
| 1983年 | マッピー | |
| リブルラブル | ||
| ポールポジション2 | ||
| 1985年 | メトロクロス | |
| ワープマン | ファミコン | |
| バトルシティー |

『ニューラリーX』や『マッピー』『バトルシティー』
懐かしいなー。

『ゼビウス』サウンドの登場、『慶野由利子』

そして『大野木宣幸』さんに続いて
『サウンド専任スタッフ』として採用されたのが
1981年に入社した『慶野由利子(旧姓:夏目由利子)』さんなんだ。
『ゼビウス』の生みの親である『遠藤雅伸』とは同期入社だよ。

『慶野由利子』は、
「ディグダグ」「ゼビウス」「ドラゴンバスター」など
数々の『ナムコ』のゲーム作品サウンドに携わることになるんだ。

ナムコ『音楽専門職』の初採用

『慶野由利子』は、『音楽専門職』としては初の採用だったんだよ。
『大野木宣幸』さんは、『プログラマー』から『音楽専門家』転身だからね。
しかも、『慶野由利子』は大学で音楽を専門に学んでいるんだ
『東京藝術大学音楽学部』卒業だからね。


おー、音楽大学最高峰の人材

この頃の『ナムコ』は

『ギャラクシアン』『パックマン』が当たったから
そろそろ音楽専門職の採用しようかな?

という意向だったみたいだね。

まさか、『ナムコ』サウンドが黄金時代を迎えるとは・・・
『慶野由利子』はなぜ『ナムコ』に入社したの?

ここで、『慶野由利子』さんの
『ナムコ』の入社動機について の証言を見てみよう。

なぜ、『ゲーム音楽』をやろうと思ったんですか?

この頃は『ゲーム音楽』というジャンルもなかったですし、
ですから『ゲーム音楽』を作るという『意識』も無かったんですよ。
でも、未知の面白さがあったんです。
『レコード会社』も決まりかけていましたが、
音楽家は『飽和状態』な感じだったんです。

でも『ナムコ』では、
面接時『音楽家』として扱ってくれて
いろいろ『音楽家』として期待されていた風だったので、
そこに掛けました。
![]()

音楽大学の最高峰の『東京藝術大学音楽学部』卒業生でも
就職は大変だったんだね。

この頃『ゲーム業界』はまだ黎明期。
『パックマン』の生みの親である『岩谷徹』は
『ナムコ』に就職した時に、
なぜ、そんな訳のわからない会社に入ったんだ。
と言われて親から勘当されかかったみたいだしね。


名門音楽大学を卒業した『慶野由利子』が
まだ、黎明期だった『ゲーム業界』に
『レコード会社』を蹴って、入社することは
相当の決断だったろうね。

でも『ナムコ』は『慶野由利子』を『プロの音楽家』として迎え『ナムコサウンド』の発展に貢献できる人材と期待していたんだね。

ここで、『慶野由利子』さんの
1980年から1985年までの作曲作品一覧 をご紹介します。
『慶野由利子』作曲作品(1980年~1985年)
| 発表年 | ゲームタイトル | ゲーム機 |
| 1982年 | ディグダグ | アーケードゲーム |
| スーパーパックマン | ||
| ポールポジション (1位ネームレジスト曲のみ) |
||
| 1983年 | ゼビウス | |
| パック&パル | ||
| フォゾン | ||
| 1984年 | グロブダー | |
| 1985年 | ドラゴンバスター | |
| ディグダグ2(小沢純子と共作) | ||
| ワープマン (大野木宣幸・小沢純子と共作) |
ファミコン | |
| バラデューク(開発途中で退職) | アーケードゲーム |

おー『ディグダグ』『ゼビウス』
『慶野由利子』の『ナムコ・ゲーム』についての証言

ここで、『慶野由利子』さんの
『ナムコ・ゲーム』について の証言を見てみよう。

『慶野由利子』の1番に印象に残ったゲームは?

一番に印象に残ったゲームタイトルはなんですか?

『 ディグダグ』ですね。
『音』でゲームを更に、面白く出来たと感じているからです。

『ゲームサウンド』開拓時代について

『ゲームサウンド開拓時代』にしか無かった良かったことは、
何ですか?

『ハード』も『ソフト』もワイワイいいながら作れたことですかね。
みんなが初めてだったこともありますけど。
お陰で何を言っても、まず面白いのかも検証してもらえたことですかね。

『ハード』の『バグ』だか、『ソフト』の『バグ』すらも
演出に取り込んだりしていました。
それは多分『ゼビウス』です。

その後の『大野木宣幸』さんと『慶野由利子』さん、そして『小沢純子』さん
その後の『大野木宣幸』さん

その後の『大野木宣幸』さんは、
1985年に『ナムコ』を退社するんだ。
そして、ゲームミュージックCDなどを手掛ける『サイトロン』などに参加し、ナムコ作品にも曲提供していましたが
次第に、ゲーム音楽関連の『プロデュース業』がメインになっていきます。

サイトロンを退社後(1990年代中頃)はゲーム業界から離れ、
実家のお味噌屋さんを継いでいたとのことです。
ゲーム音楽作曲家としては、
アーケードゲーム作品では
1986年4月の『ホッピング・マッピー』まで、
コンシューマー作品では、
1991年の『ファミリーサーキット’91』(ファミコン)、
1994年の『スーパーファミリーサーキット』(スーパーファミコン)あたりまで、
ナムコ作品のコンポーザーとして活躍されていました。


2019年2月 ゲーム音楽作家に復帰。
コロンバスサークル社からリリースされた『16ビットリズムランド』に曲提供をしています。
そして、2019年11月 インターネット上で訃報情報が伝わりました。

『大野木宣幸』さんのご冥福をお祈りします。
その後の『慶野由利子』さん

その後の『慶野由利子』さんは1985年にナムコを退社。
1987年~1989年 ナムコに契約社員として復帰、楽曲提供を行っています。

『小沢純子』さんの登場

1984年春からはナムコ音楽制作陣に『小沢純子』さんが加わります。
1985年には『大野木』さんと『慶野』さんは退社してしまいます、
『大野木』さんや『慶野』さんは、その後も『ナムコ』に楽曲提供しているんだけど
この頃は『ナムコサウンド』の世代交代の時代だね。

『小沢純子』さんは、『ナムコサウンド』第二世代ってことかな


『小沢純子』は、
あの名作『ドルアーガの塔』誕生のきっかけとなる曲を作曲することになるんだ。


今回はここまで、
次回も引き続き、
『ドルアーガの塔』の『イシターのテーマ』誕生 をお送りします。

関連ページのご紹介
ゼビウス、ドルアーガの塔の誕生まで、ナムコゲーム音楽のご紹介

迷ったらこのページをクリック、ゼビウス、ドルアーガの塔の誕生まで、ナムコゲーム音楽のご紹介のまとめページです。

ゼビウス、ドルアーガの塔の誕生まで、ナムコゲーム音楽のご紹介




STG関連ページのご紹介
シューティングゲームまとめページのご紹介

迷ったらこのページをクリック、シューティングゲームのまとめページです。

シューティングゲームのご紹介
アーケードゲームシューティングゲームの関するご紹介
80年代の名作アーケード・シューティングゲームのご紹介

ゲームセンターでシューティングゲームが主役だった80年代のシューティングゲームについてご紹介しています。

名作シューティングゲームの魅力をご紹介

シューティングゲームの魅力、連射や巨大戦艦、背景の美学、安全地帯、フォーメーション、そして深いストーリーなどをご紹介しています。

名作シューティングゲーム・ゼビウスのご紹介



シューティングゲームの歴史はここから始まった・スペースインベーダーのご紹介

パソコンの名作シューティングゲームのご紹介
X68000から生まれた、オリジナルシューティングゲームのご紹介

X68000から生まれた、オリジナルシューティングゲームのご紹介しています。


【PC88】名作シューティングゲーム・スタークルーザーのご紹介

PC88時代の名作シューティングゲーム、スタークルーザーについてご紹介しています。

【名作ゲーム】サイトマップのご紹介

名作ゲームサイトをご紹介します。
| 名作ゲーム・サイトマップ | |||||
| ゲームTOP > ランキング│傑作・名作│機種別│ジャンル別 | |||||
| 【売上本数ランキング】総合(ハード別│発売年別) 【据え置きゲーム機】 【任天堂】FC│FDS│SFC│N64│GC│Wii│WiiU│Switch 【SONY】PS│PS2│PS3│PS4【セガ】SS│DC│Xbox360 【携帯ゲーム機】任天堂(GB│GBA│NDS│3DS) Sony(PSP│PSVita)│ワンダースワン 【発売年別】90s(96│97│98│99) 2000s(2000│2001│2002│2003│2004│2005│2006│2007│2008│2009) 2010s(2010│2011│2012│2013│2014│2015│2016│2017│2018│2019) |
|||||
| まとめ 【任天堂】FC│FDS│SFC│N64│GC│Wii│WiiU│Switch 【SONY】PS│PS2│PS3│PS4【セガ】MD│SS│DC 【NEC】PCE│PCFX【SNK】NEOGEO│3DO |
|||||
| 任天堂(G&W│GB│GBA│NDS│3DS) Sony(PSP│PSVita) ネオジオポケット│ワンダースワン│ゲームギア |
|||||
| 【NEC】PC98│PC88【SHARP】X68k│X1│MZ 【富士通】FMTOWNS│77AV│FM7 【その他】MSX│AppleII |
|||||
| アーケード | 80年代│90年代│2000年代 | ||||
| ジャンル | ACT│RPG│AVG│格ゲー│STG│SLG│ TBL(麻雀│家庭用│AC) |
||||
■■│コペンギンTOP > ゲーム│ホビー│書籍・マンガ│■■ |
|||||
| サイトマップ一覧 | |||||
傑作・名作ゲーム関連ページのご紹介

傑作・名作ゲーム関連ページをご紹介します。
【名作ゲーム】全名作ソフト(500本以上)のご紹介│まとめ│ファミコン、ゲームボーイ、PC98 、RPGなど

PC・家庭用・アーケードゲーム・周辺機器のご紹介│まとめ│

名作ゲームのご紹介│まとめ│家庭用ゲーム・PC・アーケードなど

ジャンル別ゲームタイトルのご紹介│まとめ│

ゲームTOPサイトマップ

ゲームTOPのサイトマップをご紹介します。
| 【ゲームTOP】サイトマップ | ||||
| ゲームTOP > ランキング│傑作・名作│機種別│ジャンル別 | ||||
| ■ランキングTOP > ハード│ソフト(売上(世界│国内)│海外評価) ■傑作・名作ゲームTOP > ■ゲーム機種別TOP > 据置│携帯│AC│PC│周辺機器 ■ジャンル別TOP > アクション系(プラットフォーム│対戦アクション│FPS│TPS│STG│フライト)|AVG│RPG│SLG│レース│スポーツ│パズル│テーブル |
||||
■■│コペンギンTOP > ゲーム│ホビー│書籍・マンガ│■■ |
||||
| サイトマップ一覧 |
ゲーム関連ページのご紹介

ゲーム関連ページをご紹介します。
【ゲームランキング】世界・国内で最も売れたゲームランキングのご紹介

名作ゲームのご紹介│まとめ│家庭用ゲーム・PC・アーケードなど

【機種別ゲームTOP】PC・家庭用・アーケードゲーム・周辺機器のご紹介

ジャンル別ゲームタイトルのご紹介│まとめ│

コペンギン・サイトマップ

コペンギンのサイトマップをご紹介します。
| 【コペンギンTOP】サイトマップ | ||||
| コペンギンTOP > ゲーム│ホビー│書籍・マンガ│ | ||||
■■│コペンギンTOP > ゲーム│ホビー│書籍・マンガ│■■ |
||||
| サイトマップ一覧 |

懐かしの名作から最新作までの豊富な品揃え!通販ショップの駿河屋
コペンギンサイトマップ関連ページのご紹介

コペンギン関連ページをご紹介します。
【ゲームTOP】ゲーム関連ページのご紹介

【書籍・雑誌TOP】書籍・雑誌サイトマップ関連ページのご紹介

【ホビーTOP】ホビーサイトマップ関連ページのご紹介


