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名作アニメ『太陽の牙ダグラム』植民惑星に上がる革命の狼煙 ~デロイア独立前史~のご紹介
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名作アニメ『太陽の牙ダグラム』植民惑星に上がる革命の狼煙 ~デロイア独立前史~のご紹介
名作アニメ『太陽の牙ダグラム』植民惑星に上がる革命の狼煙 ~デロイア独立前史~をご紹介します。
S.C.153年、ついに地球連邦からの分離独立を果たした惑星デロイア。発見と開拓、そして植民地としての長きに亘る隷属。本稿ではデロイアが独立に立ち上がるまでの歴史的経緯を追う。
地球連邦の誕生
人類社会の限界 ~資源の枯渇と自然破壊~
しかし20世紀の末、破壊と再生の限りなきローテーションにより文明の進化は限界に達していた。石油をはじめとする資源の枯渇という脅威が現実のものになりはじめ、また、自然環境の破壊による食糧生産量の減衰がそれまでの人類社会を根底から揺さぶりはじめたのだ。
そう遠くない未来、人類は溜まりに溜まったこれまでのツケの支払いのために破滅するであろうことは、誰の目にも明白だった。
恒星系に資源を求める人類、第三次世界大戦
暗澹たる未来が世界を覆っていたとき、某国において恒星間における超光速航行を可能とするワームホールトンネル理論と、それに基づいた新技術が完成し、他の恒星系に資源を求められる可能性が生じた。
この技術を巡って主要先進国と発展途上国の間で高強度紛争が続発、事実上の第三次世界大戦非核大戦にまで拡大した (ただ国際法的観点からは『戦争』ではなく、あくまで『紛争』である。) そして戦後、人類に残されたのは、戦争でさらに疲弊した地球だった。
地球連邦の結成
ここに至り人類は宇宙開発の必要性を再確認、他恒星系への進出という有史以来の大事業を成し遂げるための母体として、地球連邦を結成した。
その結果、世界はメドール、マルドー、コホード、ミンガス、ローディア、テシオ、マランの7州に再編された。それぞれ首相を指導者とし、また、最高意志決定機関である連邦評議会へ議員を送ることで連邦の政治に参与する権利を得たのである。
新世紀、スペースセンチュリーS.C.
こうして初めて統一政府を持った人類は宇宙開発に邁進、暦をワームホールポートの完成を以てスペースセンチュリーS.C.に移行させた。この後人類はワームホールを使って10数年にわたる恒星系探査を開始、スタフェラスと命名された二重太陽系の中に資源が豊富で短期間での移民も可能な惑星を発見する。
植民惑星デロイア誕生
S.C.177年、人類はまずデロイアと名付けられた惑星の付近にワームホールトンネルを設置、有人調査団を送りこんだ。この調査の過程でデロイア星の持つひどく特殊な性質、つまり惑星を囲む強いバン・アレン帯を有するがために、衛星どころか高々度の飛行が難しいということが明らかになった。
二重太陽系デロイア
また二重太陽系の影響で電離層の乱れが激しく、電波による通信の範囲はひどく限られてしまうことも分かった。地表も砂漠や険しい山岳地帯が多く決して緑豊かとは言い切れなかったが、それでも銅、鉄、鉛、金、ボーキサイトなど地下資源は豊富であろうとの調査結果が報告されるなど、植民星としての条件は十分過ぎるほどに満たされていたため、植民は速やかに開始された。
第一次開拓団によるデロイア開発
時にS.C.2年、スタフェラス二重太陽系を発見したのがメドール州の放った無人探査機だったことから同州に開発の優先権が認められ、メドール系企業と公募による移民団が第一次開拓団として入植を果たした。
開拓団、北極ポート建設、行政府の設置
開拓団はまず調査団が建造した北極基地(第6軍が駐留する北極基地とは別物。後に機能が整備され北極ポートと呼称変更された)を起点にメインランド南部の沿岸部に開拓都市を建造、ここに植民行政府を設置した。後のカーディナルである。開拓団はカーディナルからさらに各地へ分散し、デロイアの開発をはじめた。
苦難の続く食料生産
だが植民星としての条件は満たされているといっても、収穫を得るにはそれなりの努力は必要で、特に地球から持ち込んだ農作物を根付かせるには長い時間がかかったという。植民星開拓は言うほど簡単なものではなかったのである。
特にメインランドは砂漠地帯が多く、大陸北部には入植から120年以上の時を経てもなお、手つかずの荒涼とした土地が広がっている。
第二次開拓団の到着
第一次開拓団のプログラムがステージ2に移行するとほぼ時を同じくして、倍の規模を有する第二次開拓団がデロイアに降下した。この中にはコホード、ミンガス、ローディア系の企業も含まれており、彼らの多くは既得権が形成されつつあるメインランドを避けてパルミナ大陸に渡り、開拓都市の建設を進めていった。
デロイアで依存する食糧輸入
ここでも地球産の農作物を根付かせるまでに大きな苦労が伴ったが、それでも農業従事者たちの努力の甲斐もあって収穫高は年々増え続け、開拓開始から50年も経つとデロイアの食糧の輸出入の割合は逆転の様相を呈しはじめた。それまでデロイアの食糧の多くは地球からの輸入に頼っていたのだが、収穫高が増えた結果、地球への輸出率の方が上回るようになったのだ。
植民地デロイアの最も幸福な時代
カーディナルの植民地政庁は、これを以て開拓の初期目的は達成されたとの声明を発表した。農業ばかりでなく鉱物資源の採掘も軌道に乗り、ボナールなどは地球に勝るとも劣らない工業都市に成長しつつあった。
公共事業の成功に伴い生活も向上していった。開拓の苦労が実りつつあることに多くの移民が歓びを感じ、労働意欲は否が応にも高まっていった。この時代が、植民地デロイアの最も幸福な時代だったのかもしれない。
デロイアへ、地球からの圧力
だが、そうした幸せは長くは続かなかった。食糧輸出の利益率の上昇と財界からの要請を受けた連邦評議会は、開発の主導権を各州政府から民間企業に移管する法案の検討を開始した。
地球資本によるデロイア支配
デロイアの開拓に投入された資本は名目上は地球連邦から供出されたことになっていたが、実のところそれは財界からの借入金、しかも信用貸しに近いものであり、デロイアからの利益が生じるようになった時点で、彼らは投資を回収すべく評議会議員たちに働きかけはじめたのだ。
民間資本に依存するデロイア政府
この動きに対して連邦評議会の内部には、利益至上主義である民間への移管を疑問視あるいは危険視する声も少なくなかったが、各州政府自体がもはや企業の支持なくしては成り立たない現状においては、抗すべくもなかった。
デロイア植民法
植民が開始されて80年、デロイアが食べ頃になったと判断した資本家たちは、その牙を剥き出しはじめたのである。デロイアの開拓は政治主導で行われ、土地の所有権はその性格上、各州政府にあった。移民は州政府からの借入金で土地を購入するという形で開拓に従事、少しずつ返金を行い完済した際には名実共に自分の土地を持てるということを励みにしていた。
開拓史上最大の悪法と呼ばれた『デロイア植民法』
しかしS.C.107年、連邦評議会においてデロイア開拓史上最大の悪法と呼ばれた『デロイア植民法』の施行が決議された。
この法に基づき、それまで各州政府が持っていたデロイアの土地所有権を払い下げられた民間企業は、政府の外郭団体というカテゴリーから解き放たれ、改めて地球資本家が支配する民間企業とし再出発した(それでも当然のことながら役員には天下り役人が多く、監督省庁との太いパイプは維持された)。
民間資本による移民債務者への搾取
さらに彼らは一気にそれまでの植民地開拓に要した資本の回収を開始、支払いの終わっていない移民を債務者に仕立て上げ、彼らの持つ土地をハゲタカのように奪っていった。
パルミナ、地球資本による支配
この結果、特にパルミナの人口の8割を占める農業従事者のうち、実に9割が農地を企業に買い叩かれ、事実上の小作農に転落してしまった。独立戦争においてはパルミナの農民ゲリラが大きな役割を果たしたが、彼らが不当に搾取される原因となったのは、この希代の悪法にほかならなかった。
力によるデロイア人への抑え込み
この悪法に対し多くの移民―いまやデロイア人となった労働者や農業従事者は怒りを燃やしたが、それらが暴動へと発展することはなかった。こうした事態を予期していた連邦評議会は制定発布以前にデロイアへ各州混成による特別編成軍を送りこみ、公布後、暴動が発生した場合には力でねじ伏せようと目論んでいたのだ。
圧倒的な武力を前に人々は口を閉ざし、小規模なデモがいくつか行われるだけで終わった。
第8軍の設置
その後混成軍の中心を務めていたメドール州は連邦評議会に対し、植民地の治安維持を目的とした第8軍の設置を提案、これを認めさせた。第8軍と言えばそのほとんどをデロイア人で構成されていたことで知られているが、編成当初はメドール州第6軍から移籍した地球人が士官以上のポストを占有し、デロイア人は下士官と兵卒のみという特殊なものだった。
軍内部におけるデロイア差別
これは当時デロイアには士官教育を行う機関が存在しなかったためであり、いわば状況における必然としての帰結だった。だがデロイア人士官が増えていった後も慣例として是正されず、長い間、地球人士官に比べてデロイア人士官兵卒はさまざまな点で差別を受けるという状況は続いた。
軍による行政支配
これは市長が公選制となり、連邦の影響が薄れることが懸念されたために創設されたポストだった(最初に公選市長が生まれたのは、デロイア屈指の工業都市ボナール)。
軍、行政の最高責任者、行政官
行政官は自治区内に駐留する軍の最高司令官であり、また、民政の最高責任者として市長に命令する権能を有していた。つまり市長が反地球的政策を選んでも、行政官権限によって覆すことが可能としたのだ。これは強権政治システムに他ならなかった。
中産階層の誕生
こうした経緯を辿りながらもデロイアに購買力を持った中産階層が生まれるようになり、徐々にではあるがデロイア市場が生まれるに至った。
むろん、そうはいっても主産業のほとんどは地球系資本に牛耳られており、市民の生活レベルもさほど高いとは言い難く、中産階層の誕生はデロイア人の中にさえ経済格差が生じたことを意味した。
富む者と持たざる者
チャンスに恵まれた者は富み、持たざる者はより貧窮していく。歴史上、すべての国が通ってきた道を、デロイアも歩きはじめたのだ。貧困は常に革命の苗床であり、権利意識という肥料を与えられたとき、はじめて芽吹く。
歴史学者、デビッド・サマリン
貧農の子でありながら苦学して大学へ進み、歴史学の博士号を取得したデビッド・サマリンは、まさにこの『肥料』を民衆に与えた最初のひとりだった。
彼は大学院を出た後に刊行したデロイア史観ともいうべき歴史書が、当局によって発禁処分を受けたことを契機に地下活動へ身を投じた。貧困層の多いカーディナル旧市街に身を潜めたサマリン博士は独自の政治論に基づき、まず都市部の低所得労働者層の間から独立運動を開始した。
革命家、サマリン
当初のそれは、運動と呼ぶにはあまりにもささやかな政治勉強会のようなものだったが、彼は革命や独立は民衆が自己の権利を自覚し覚醒しなければ成し遂げられないと考えており、この勉強会はそれを促すための種蒔きの場だったのである。実際、勉強会で歴史や政治を学んだ人間の多くが、後に独立闘争にさまざまな形で身を投じたと言われている。
デロイア系企業の支援
やがて活動が順調に進んでいると判断したサマリンは次の段階として、彼の指導を受けてい独立運動グループを介して、いまやデロイア財界と呼ばれるまでに成長したデロイア系企業の経営者たちにコンタクトを取りはじめた。
彼らの多くは関税率が地球側にあまりにも有利な現状に強い憤りを感じており、デロイア人であるというドメスティックな理由からだけでなく、事業を拡大していくという企業論理の面からもサマリンの独立運動に賛意を示した。
デロイア系中産階級の芽生え
また、ここで培った人脈が、後のダグラム建造計画を進めるにあたって大いに生かされたという。こうして啓蒙された労働者は自分たちが不当に搾取されていることを自覚し、中産階級や事業家たちは財力に見合った政治を得る権利を求めはじめた。
独立運動の大きなうねり
それは、かつて地球世界が近世から近代という、より進歩した時代に変遷したときに見せた様子を彷彿させた。権利の請求や不当な待遇の改善要求が、やがて独立を求める民衆運動に発展していくのは火を見るより明らかだった。デロイア各地で地球からの独立を謳う政治結社が雨後の筍のように生まれ、大きなうねりを生み出しつつあったのである。
治安維持軍への新兵器CBアーマー配備
だがこうしたデロイア民衆の動きに、地球連邦評議会は力を背景にした威嚇的政策で対応してきた。軍はデロイアの治安維持を担う第8軍に、実用化されたばかりの新兵器CBアーマーを大量に配備したのである。当時のCBアーマーは対人戦闘を主任務としており、配備を進めた連邦の意図は明々白々だった。
独立派、『力』の芽生え
だがCBアーマーの第8軍への大量配備は、思惑とはまったく別の効果を生じさせた。サマリンたち独立派に『力』の必要性を強く認識させてしまったのである。
この頃になるとサマリン博士は怜悧な思考に理論的で理解しやすい言説、誰の意見にも耳を傾ける度量の深さなどから、独立運動に欠かせない人物になっていた。
独立の要、『北極ポート』
後に人民解放軍の最終戦略となる北極ポート制圧は、実はすでにこの時代から唱えられていた。サマリン博士は独立の要は地球からの干渉を断ち切れるか否かに掛かっており、その実現のためには北極ポートを抑えることが至上命題であると確信していたのである。
強固な防衛網、『北極ポート』
しかし第8軍の監視の中では武器を得ることは難しく、さらに北極ポートはメドール州第6軍隷下にあるデロイア派遣軍(司令はブレナー中佐)に防衛されており、それを打ち破ることなど不可能に近かった。
プラモデル1/144 24部隊専用 コンバットアーマー ソルティックH8・RFコーチマSpl. 「太陽の牙ダグラム」 CBアーマーコレクション No.4 復刻版 [23050]
たとえ武器を入手できても良くて自動小銃、せいぜい装甲車が限界である。最新兵器であるCBアーマーを擁する連邦軍に立ち向かうなど、ナンセンス極まりなかった。が、この膠着した状況を動かすニュースが入ってきた。
Xネブラ対応型コンバットアーマー
強い帯電磁性質を持ったガス星雲”Xネブラ”の存在が確認されたことに付け加え、数年後にはスタフェラス太陽系を覆うであろうとの観測結果が発表されたのだ。Xネブラがコンピュータ、特に通信機材などの電子機器の性能を著しく低下させることを知った彼らは、これに対応したCBアーマーを独自に開発し、武力闘争における切り札にしようと考えたのだ。
プラモデル1/72 コンバットアーマー ダグラム ミサイルポッド装着タイプ 「太陽の牙ダグラム」 シリーズNo.12 [440026-4]
独立派、コンバットアーマー開発依頼
むろんCBアーマーの開発生産能力など、独立派組織どころかデロイア自体になかった。そこでサマリン博士はコネクションを使って武器メーカー・アイアンフット社に接近し、極秘に技術協力を依頼した。
アイアンフット社によるCBアーマー開発
アイアンフット社は反メドール州で知られるミンガス州に本社を持っており、また、CBアーマー開発にメドール州のメーカーであるソルティック社に水を空けられていることから、新型CBアーマーが完成した際にはその実働データの一切を渡すという条件協力を承諾した。
独立までのタイムテーブル
こうしてネブラの観測データが地球に、新型CBアーマーの諸元や検討図面がデロイアに秘密裡に送りこまれ、検討が両星で繰り返されていった。並行してサマリン博士は独立までのタイムテーブルを作成、S.C.153年夏に決起することを定めた。
これはS.C.152年の秋頃からデロイアがXネブラに覆われるとの予測のもと、万全を期する意味もあってその翌年に決定されたのだ(夏期を選んだのはカルナック山脈越えを考慮に入れていたため)。
力には力を
力には力を対等な話し合いや関係は、互いの力が拮抗したときに初めて結ぶことができるとサマリン博士は考えていた。新型CBアーマーダグラム建造計画は実現に向かって順調に進んでいたが、CBアーマー1機では話にならない。ダグラムを量産し、且つまた装甲車輛や武器などを大量に調達することも必要だった。
プラモデル1/72 CB・アーマー輸送ヘリコプター マベリック 「太陽の牙ダグラム」 シリーズNo.8 [440008-2]
サマリン、組織拡大と資金調達
そこでまず組織の拡大と資金の調達を推し進めることが最優先事項として浮上した。とりあえずサマリン博士は連携している各組織に自重を求め、Xネブラ対応型CBアーマーを量産するまで当局の監視の目から逃れるため地下に潜ることに決定する。
独立の機運は、事態は思わぬ方向へ
だが歴史の皮肉なのか、サマリン派の動きが非活性化していくのと反比例するように、他の独立ゲリラ組織の行動が激しさを増していった。なぜそうなったのか、もはや知る術はないが、事態は思わぬ方向へ進んでしまう。
独立運動の引き鉄
街頭でのアジテーション、ビラ撒き、過激なデモは、地球側にこれまでにない勢いでデロイアに独立の機運が高まっていると認識させ、ある策謀の引き鉄を引かせてしまったのである。
デロイア、植民地から州政府への格上げ
絶え間ない騒擾事件の多発に、これまでにない危険なものを感じ取ったドナン・カシム地球連邦評議会議長は、デロイアを植民地から州政府に格上げすることでデロイア民衆の不満のガス抜きを行おうと考えた。
ドナン議長、独立運動排除を決意
すでに評議会の一部には、地球に匹敵する経済力を持ちつつあるデロイアの独立は歴史の必然だと見る勢力が少なからず存在していたが、地球人類存続のためにはデロイアは絶対に必要だと考えるドナン議長は、同時に彼らの排除を決意する。
デロイアに依存する地球
『なぜドナン議長はデロイアの独立を認めないのか?』よく知られた理由のひとつに、資源問題が挙げられる。
地球の資源はすでに枯渇状態にあり、いまや食糧資源の40パーセント、鉱物資源の80パーセントをデロイアからの輸入に頼っていた。地球はデロイアなしでは立ちゆかなくなっていたのである。
ドナンの危惧する未来
『そのような状況下でもしデロイアの独立を認めたらどうなるか?』
『ひとりではできない喧嘩も二人ならできるようになる』と生前のドナンが語った様に、連邦を構成する一州となるならともかく、主権を持つ独立国家になることは、地球の生命線たるデロイアに連邦と対立する可能性を生じさせ、最悪の場合、国交断絶という事態に陥ることもあり得るのである。
地球人類、48億への責任
もしそんなことになったら地球は破滅してしまう。また、国交断絶まで行かずともデロイアの独立により地球に有利な貿易処置が撤廃されただけで、原料の高騰を招くことになり地球人の市民生活は大きな打撃を被ることになるだろう。
地球人類48億に責任を持つ立場にあるドナンには、到底容認できることではない。ゆえに彼はいかなる手段を以てしても、デロイアの独立を阻止しようとしたのだ。
相互依存のデロイアと地球
実はデロイア側にとっても地球との断交など百害はありこそすれ、なんの利益もなかった。なぜなら前述したようにデロイアの市場はまだまだ脆弱であり、地球のそれと肩を並べられるようになるまでには、まだまだ大量の資本と時間が必要なのである。
となれば、デロイアが経済成長するには地球という成熟した市場の存在が欠かせないということが理解できるだろう。そしてデロイア経済が地球と張り合えるほどに成長した頃には、経済の相互依存の深化は進み、お互いを欠かせないパートナーとして認めているに違いない。
経済的依存の先には
むろんこれは経済上のことであり、政治はそれだけでは動かない。だが経済なくして政治が動かないということも、また動かし難い事実なのだ。
また、経済的相互依存が深まれば、国交の断絶や戦争といった極限状況は生じ得なくなることは、歴史が示している。
デロイア独立の盲点
この点においてドナン議長の考えはナンセンスとまではいかないまでも、杞憂に等しいものだった。あえて独立を認め、その上で利益を追求すれば良いとするコホード、ミンガス、ローディア三州の考えこそ現実的なものといえる。
しかし、辣腕で鳴らしたドナン・カシムともあろう政治家が、この程度のことに気づかないなどありえるだろうか?
答えは否、である。彼がデロイア独立を認めない真の理由は、それだけではなかった。より重要な問題が隠されていたのである。
連邦の重要機密、3つの有望未開拓星
連邦の重要機密として一部の高官にしか知らされていなかったが、スタフェラス二重太陽系には第7惑星デロイアの他に、3つの有望な未開拓星があり、特にその内のひとつ、デミロスG2(後にミラネードと命名)は、5年後には開拓を開始することが可能だとされていた(ドナン議長の死後に機密解除され、続いて地球・デロイア和平交渉の俎上にのぼったことから知られるようになった)。
偽りの決起
デロイアの州昇格や独立を主張する評議員の排除を画策するドナン議長は、第8軍司令部付参謀のフォン・シュタイン大佐を共犯者として選ぶと、補佐官ヘルムート・J・ラコックを使って密かに陰謀を推し進めていった。
フォン・シュタイン大佐が選ばれた理由は、デロイアではなメドール州軍士官学校を卒業するなど、地球での生活が長く軍ばかりでなく政財界にも友人や知己を多数持っているなど、州代表に就任させた場合、なにかと便利だと思われたからだと推測される。
S.C.152年10月1日、決起
秘密裡にラコック補佐官の接触を受けたフォン・シュタイン大佐は計画への参加承諾。
S.C.152年10月1日、第8軍司令ダンロック中将に決起を迫り、拒否されるとこれを射殺した。温厚で学者肌の中将は、日頃、独立派将兵たちから『おっとり爺さん』と揶揄されており、フォン・シュタイン大佐を首魁とする決起派が中将射殺の報による混乱を最低限に抑え込むことは容易だった。
フォン・シュタイン大佐、独立を宣言
第8軍司令部決起のニュースは瞬く間にデロイア全土に広まり、特にカーディナル周辺の部隊からは続々と賛意を示す将兵が合流を開始した。決起の翌々日、フォン・シュタイン大佐はテレビ放送を通じて自らを独立正規軍と名乗り、デロイア独立を宣言した。
デロイア、自治権を持つ州に昇格
だがこれは罠だった。軍内部に巣喰う独立派はなく、地球第8番目の自治州として評議会に議席を持つことだと語る大佐に対し、ドナン議長はその権限で州立化を約束。事変終結の10月6日にデロイアは正式に自治権を持つ州に昇格した。
多数の反地球運動グループ壊滅
ドナン議長の策謀は図に当たり、多くの反地球運動グループが壊滅して独立運動は大幅に後退した。サマリン派グループはちょうどカーディナル郊外のダムを利用した秘密工場で、念願のXネブラ対応型CBアーマー・ダグラムの1号機が完成、秘かに砂漠地帯で試験運用を行いその実働データを収集しようとしていた矢先だったため、予期せぬ事態の推移に少なからず動揺が生じた。
サマリン博士の逮捕
彼らはスケジュールを前倒しし、設計図を含めた量産に必要とされる資料をすべて、量産工場のあるボナール市に移動させようと準備を進めていった。だが工場を憲兵隊が襲撃、速やかに工場を制圧しダグラムを接収した。居合わせたサマリン博士も逮捕され、偽の転向声明を出された挙句にバルツディーグ海に面するバラフ軍刑務所に収監された。
独立運動の灯火
『デロイア独立もここに潰えたり』と思われた。
が、あるゲリラグループがカーディナル基地かダグラムを奪回、連邦軍の追撃を振り切ってボナール市、スパ市と転戦し、細々とながらも独立運動の灯火を守っていった。
彼らの闘争は地球支配とその代行者たるフォン・シュタイン大佐に不満を持つ市民の賞賛を得ることに成功するものの、S.C.153年2月17日、独立運動を非合法とするデロイア自治州法が発布され、連邦に対する従属度はますます高まっていった。
忍従の日々が続く、独立派ゲリラ
以後バラフ軍刑務所から救出されたサマリン博士指導の下、アンディ盆地で人民解放軍が結成されるまで、独立派ゲリラ組織にとっての忍従の日々が続くのだった。
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