RCラジコンレースカーやドリ車で注目されている「キングピンアングル」についてご紹介｜RCラジコン入門

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今回は、RCラジコンレースカーやドリ車で注目されている「キングピンアングル」についてご紹介します。

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上の写真は1/12スケールオンロードカのフロントナックルにダミーのキングビンを挿したものです。通常は90°になっているはずのフロントアクスルとキングピンの角度がちょっと変わっています。この角度こそが「キングピンアングル」です。

RCカーではあまりなじみのないキングピンアングルですが、実車においてはその歴史は古く、30年以上前から導入されている機構のひとつです。

実車ではハンドルを軽くするために用いられたり、コーナリング特性を変えたりする効果があるといわれています。R/Cにおけるキングピンアングルの効果も実車ような効果があるとされています。

RCカーでは、ドライバーが直接ハンドルを握るわけではないので、重い軽いはそれほど関係ないように思えますが、実際にはサーボの動きにも影響し、R/Cカーでもスクラブ半径を小さくするとステアリング応答性が向上する傾向にあります。

スクラブ半径だけではなく、キングピンアングルによってステアリングを切った際のキャンバー角変化も違ってきます。

下の図は左がキングピンアングル0°で右が5°Cの状態です。つまり、マシンを前から見た時にタイヤの接地面から垂直方向に延びた線とキングピンの傾き具合が「キングピンアングル」ということになります。

キングピンアングルが異なると「スクラブ半径」が変わり、スクラブ半径が小さいと操舵が軽くなるなどの利点があります。その他のキングピンアングルの効果は後ほどご紹介します。

下の写真はノーマル(キングピンアングル0)とキングピンアングル(2°)付きナックルをそれぞれ同じ1/12マシンに装着し、ステアリングを左に切った際のタイヤ角度を比較したものです。

しかし、右のキングピンアングル付きはこの傾きをかなり打ち消しています。

当然ながらこのことが即サーキットでのタイムアップにつながるわけではないのですが、ステアリング操作の際のタイヤの上下動などが変化するため、この技術がセッティングの範囲をこれまでより広げてくれるということで注目されています。

GPカーにおいてキングピンアングルは一般的な機構で、ほとんどのマシンに採用されています。加えて重要なセッティング項目のひとつでもあるため、多くのマシンにはキングピンアングルの異なるナックルが用意され、なかには調整機構が盛り込まれたナックルも存在しています。

ドリフトカーでもキングピンアングルに注目が集まっています。キングピンアングルがドリ車のハンドリングに与える影響も大きいのですが、もうひとつの要素としてルックス面でのメリットがあからです。

では、EPレーシングカーでの効果はどうなのでしょう?実は、これまでEPレース用モデルでは一部を除きキングピンアングルを設定したフロントナックルが存在していませんでした。

しかし近年の1/12レースカーのスピードアップはすさまじく、さらにマシンとしても完成の域に達しつつあるだけに、これまで手を付けていなかったキングピンアングルに注目し、新たな可能性を探ろうとしています。

写真はゼノンレーシングが販売するアメリカ製モデルや京商プラズマRaなどに装着できるキングピンアングル付きナックルでし。このナックルは1/12カーでポピュラーな直径1/8インチのキングピンに対応可能なタイプで、ノーマルとキングピンアングル付きの2タイプがあります。

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