- Futaba FHSS(Fast Hopping Spread Spectrum)方式の歴史
- 🔹1. 背景 2.4GHz帯への移行(2000年代初頭〜)
- 🔹2. Futabaの2.4GHz化とFHSS登場(2008年〜)
- 🔹3. Futaba FHSSとFASSTの違い
- 🔹4. FHSSの技術的な特徴
- 🔹5. 後継技術 T-FHSS / T-FHSS SR / FASSTest など
- 🔹6. 現在の立ち位置
- 🔹まとめ
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Futaba FHSS(Fast Hopping Spread Spectrum)方式の歴史

FutabaのFHSS(Fast Hopping Spread Spectrum)方式は、2000年代後半に登場した2.4GHz帯デジタルプロポ技術の一つであり、従来の27/40/72MHzアナログFM方式に代わる安全かつ高性能な通信方式として開発されました。以下に、その歴史・背景・技術特徴を時系列で詳しく解説します。
🔹1. 背景 2.4GHz帯への移行(2000年代初頭〜)
✅ 旧来方式の限界
・送信モジュールにクリスタル(水晶振動子)を使用しており、切り替えが煩雑。
・モデルごとに周波数管理が必要で、初心者にはハードルが高かった。
✅ 2.4GHz帯の台頭
・チャンネルホッピング技術(FHSS、DSSS)により混信・干渉を回避可能に。
・アンテナも短く、扱いやすくなった。
🔹2. Futabaの2.4GHz化とFHSS登場(2008年〜)
| 年 | 主な出来事 |
|---|---|
| 2006年頃 | 高級機向けにFASST(Futaba Advanced Spread Spectrum Technology)を導入 |
| 2008年 | エントリー向けに「FHSS方式」を開発・投入。 小型・低コストモデルに採用 |
| 2009年 | 2PL-2.4G(FHSS初期モデルの一つ)発売開始 |
| 2010年以降 | FHSS受信機の小型化・低価格化進行(R603GF、R2004GFなど) |
🔹3. Futaba FHSSとFASSTの違い
| 比較項目 | FHSS | FASST |
|---|---|---|
| 名称 | Fast Hopping Spread Spectrum | Futaba Advanced Spread Spectrum Technology |
| 通信方式 | 周波数ホッピング(FH) | 周波数ホッピング+分散(FHSS+DSSS) |
| 主な用途 | エントリーモデル(2PLなど) | ハイエンド(7C、10C、14SGなど) |
| チャンネル数 | 最大3〜4ch程度 | 最大14ch以上対応 |
| レイテンシ | やや高い | 低遅延・高応答性 |
| 対応受信機 | R603GF、R2004GF など | R617FS、R7008SB など |
| 互換性 | FASSTとは非互換 | FHSSとは非互換 |
🔹4. FHSSの技術的な特徴
✅ 特徴まとめ
・各送信機には固有のIDコードがあり、受信機とのペアリング(リンク)で専用化
・安価・コンパクトな構成で初心者に最適 ・送信⇨受信のみの一方向通信(テレメトリー機能なし)
🔹5. 後継技術 T-FHSS / T-FHSS SR / FASSTest など
Futabaはその後、用途や性能別に以下の通信方式を展開しました。
| 通信方式 | 特徴 |
|---|---|
| T-FHSS | FHSSベースでテレメトリーに対応。4PX等に採用 |
| T-FHSS SR(Super Response) | 応答速度向上、競技RC向け(7PX等) |
| FASSTest | ハイエンド航空機用。双方向通信+テレメトリー |
🔹6. 現在の立ち位置
・例 T2PL、3PL、4YF、4GRSなど
・上級用途ではT-FHSSやFASSTestへの移行が進行
🔹まとめ
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