「大工の歴史」と「大工仕事」についてのご紹介｜古民家を訪ねる旅

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今回は、「大工の歴史」と「大工仕事」についてご紹介します。

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ただ、番上工の職人の内、その大半が木工（きだくみ）であったことから、後に木工の職人のことを「番上(番匠/ばんしょう)」と呼ぶようになってゆきました。

近世になると「棟梁」および「大工」は、江戸幕府の作事方の「長（おさ）」としての意味と、町方の「木工職人」としての意味との二通りがありました。現在、「大工」が木工事の職人を指し、「棟梁」がその大工職人の親方を指すのは、後者のものが受け継がれているわけです。

このため、家の普請や屋根替え等の仕事は、村の人々が農業の合間に相互に協力しあって行われていたのです。

天保14年(1843)7月に記された武州多摩郡喜多見村(現:世田谷区喜多見)の「村方取調書上」には、

とあり、江戸時代もこの頃になると、喜多見村に限らず、世田谷の各村々で「大工」や「屋根葺き師」「木挽」「杣（そま）」などの専門職人が現れ始めます。

そして、各村々の民家普請は、こうした村の職人を中心として行われるようになりますが、建主の親類や村人たちも相互に協力し合い、力仕事や雑用などを手伝っていたようです。

この基準を定めるために行われるのが「水盛遣形」なのです。 つまり、この作業によって、柱の芯や壁の中心、建物の高さの基準が標示されるというわけです。

ですから、棟梁がこれを受け持つことが多く、墨付けを任されることは一人前になったという証しでもありました。

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