- Ai AF DC Nikkor 135mm F2S — 前ボケ・後ボケの性質を自由に変えられる唯一のレンズ
- 🟦 1. AF時代の到来が「大口径中望遠」を苦しめた
- 🟦 2. 救世主となった「AF Nikkor 85mm F1.8」
- 🟦 3. DC(Defocus Control)という革命
- 🟦 4. 光学構成 — 美しさも兼ね備えた 6群7枚のガウスタイプ
- 🟦 5. DCリングの挙動を理解する(最重要ポイント)
- 🟦 6. 作例で「ボケの違い」を読む
- 🟦 7. デジタル時代で再評価された理由
- 🟦 8. その後の中望遠ラインナップへ
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Ai AF DC Nikkor 135mm F2S — 前ボケ・後ボケの性質を自由に変えられる唯一のレンズ

ニコンの中望遠レンズの歴史を語る上で、この一本を外すことはできません。 Ai AF DC Nikkor 135mm F2S。 「DC(Defocus Control=ボケ味コントロール)」を搭載し、前ボケ・後ボケの性質を自分で調整できるという、世界でも極めて珍しいレンズです。
🟦 1. AF時代の到来が「大口径中望遠」を苦しめた
1980年代後半、カメラは急速に オートフォーカス(AF)化 が進みます。 しかし、大口径中望遠レンズはこの流れについて行けませんでした。
■ なぜか?(問題点)
| 課題 | 内容 |
|---|---|
| レンズが重い | 大口径中望遠は“光学ブロック全体”を動かしてピントを合わせる方式 |
| モーターの力不足 | 当時のAFモーターでは、とても高速に動かしきれない |
| 精度問題 | 重い光学系は動きの微妙なズレが無視できない |
その結果…
🔶 ズームや小型標準レンズは順調にAF化されたが、135mm F2など重いレンズだけが取り残された
🟦 2. 救世主となった「AF Nikkor 85mm F1.8」
1988年、ニコンは突破口を開きます。
■ “新ガウスタイプ”の発明
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 後群のみを動かす | 大きな前玉を動かさず、最後尾の3枚だけでフォーカス |
| 小型・軽量化 | 動かすレンズが1/4の重量になる |
| 高速AFが可能に | 大口径でもAFに耐えるようになった |
これにより、中望遠レンズをAF化するための土台が完成。 そして次のステップとして生まれたのが DCレンズ です。
🟦 3. DC(Defocus Control)という革命
AF 85mm F1.8 の設計者が考えたアイデアはこうでした。
「それならいっそ、ユーザーがボケを選べたらいいのでは?」
■ 球面収差が生むボケの違い
| 球面収差 | ボケの特徴 |
|---|---|
| 補正不足(アンダー) | 後ボケが柔らかい(背景がとろける) |
| 補正過剰(オーバー) | 前ボケが柔らかい |
⚠ 前ボケと後ボケを同時に綺麗にすることは不可能 これが光学の限界でした。
だからこそ、
👉 ユーザーがリングで球面収差の量を変えて、前後どちらのボケを優先するか選べるようにした
これが “DC機構” です。
🟦 4. 光学構成 — 美しさも兼ね備えた 6群7枚のガウスタイプ
DC 135mm F2 は、6群7枚の変形ガウスタイプです。
■ 特徴まとめ
| 特徴 | 仕組み |
|---|---|
| 前玉が接合レンズ | 軸上色収差(パープルフリンジ)を大幅に抑制 |
| 前群に大きな空気間隔 | DC機構の調整幅を確保 |
| 後群3枚だけでフォーカス | 135mm F2でも高速AF |
| DCリングで前後ボケを調整 | 球面収差のみを変化させる設計 |
🟦 5. DCリングの挙動を理解する(最重要ポイント)
DCリングには F側(Front) と R側(Rear) の2方向があります。
■ DCリングの意味
| リング位置 | 効果 | ボケの性質 |
|---|---|---|
| R側 | 球面収差を補正不足に | 後ボケが柔らかくなる |
| F側 | 球面収差を補正過剰に | 前ボケが柔らかくなる |
| センター | 球面収差ゼロ | シャープでクセの少ない描写 |
DC設定値は 絞り値と同じ位置に合わせる のが基本です。(例 F2 → DCも2付近)
🟦 6. 作例で「ボケの違い」を読む
背景がとろけるように滑らか。
ポートレートで最も人気の設定。
最もシャープでクセのない描写。
木の枝、建物、金属の質感もクリアに表現。
前ボケがふんわり溶ける。
花・前景を活かした写真に有効。
🟦 7. デジタル時代で再評価された理由
・DC量の変化をその場で確認できる
・開放付近の繊細な球面収差の違いもモニターで判断可能
・RAW現像で色収差も容易に補正できる
🟦 8. その後の中望遠ラインナップへ
・105mm F2D DC(1993)
・AF Nikkor 85mm F1.4D(1995)
が加わり、AF中望遠のラインナップは完成します。
👉 DC 135mm F2で確立した“ボケを調整する”という新しい付加価値 です。
🌟 まとめ Ai AF DC Nikkor 135mm F2S は“ボケの美学”を形にしたレンズ
✔ シャープネスと柔らかさを自在に切り替え可能 ✔ 中望遠のAF化を成功させた歴史的モデル ✔ 設計者の遊び心と技術が詰まった一本
オールドレンズ好き、ポートレート好きなら一度は触れてほしい名玉です。
「表現とは、光と余韻をどう残すかという選択である。」
DCレンズは、その“余韻”までもコントロールできる稀有な存在です。
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