フォーカスエイド(ニコン機の「緑●ランプ」)の仕組み

フォーカスエイド(ニコン機の「緑●ランプ」)の仕組みは、“MFレンズでもカメラ内部のAFセンサーを使って合焦を判定する” という、とても理に適った構造です。
伝統的な仕組みなので、一度理解するとオールドニッコールがさらに楽しく使えるようになります。
◆ フォーカスエイドの仕組み(要点)
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| 何を使ってる? | 位相差AFセンサー(本来はAFレンズ用の部品) |
| どう判定する? | レンズのピントを“光学的に計測”して、ズレ量を検出 |
| MFレンズでも使える理由 | ピントを動かすのは人間、合焦判定だけカメラが担当 |
| 結果表示 | ▶(手前)/◀(奥)/●(合焦)の3種で表示 |
つまり、 “ピント合わせの判断はカメラ、回すのは自分” という分業体制です。
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◆ 仕組みをもう少し詳しく(内部動作)
カメラ内部の 位相差AFモジュール は、次の3つを常に計測しています。
1. 被写体からの光の位相差(ズレ)
2. 前ピンか後ピンかの方向
3. ピントズレ量が限りなくゼロになった瞬間
2. 前ピンか後ピンかの方向
3. ピントズレ量が限りなくゼロになった瞬間
AFレンズの場合はこの情報を「モーターにフィードバック」しますが、 MFレンズの場合は 合焦を通知するだけ の動きをします。
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◆ ファインダー表示の意味(ニコンの伝統3段階)
| 表示 | 意味 |
|---|---|
| ▶(右矢印) | → もっと手前に合わせて(前ピン) |
| ◀(左矢印) | → もっと奥に合わせて(後ピン) |
| ●(緑ランプ) | → ピント合ったよ(合焦) |
これが フォーカスエイドの全貌 です。 カメラは常に「どれだけズレているか」を読み取っています。
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◆ なぜオールドレンズで精度が高いのか?
ニコンの位相差センサーは実はとても優秀で、
・中央1点の測距精度が高い
・MF操作の微妙な動きも正確に判断
・ズレ量が小さい時の“合焦許容範囲”が狭い
・中央1点の測距精度が高い
・MF操作の微妙な動きも正確に判断
・ズレ量が小さい時の“合焦許容範囲”が狭い
このため、
105mm f/2.5 や 85mm f/1.8 Ai-S のようなMFレンズでも、驚くほど正確に合わせられます。
特に D750は測距精度に定評 があり、オールドレンズとの相性は抜群です。
105mm f/2.5 や 85mm f/1.8 Ai-S のようなMFレンズでも、驚くほど正確に合わせられます。
特に D750は測距精度に定評 があり、オールドレンズとの相性は抜群です。
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◆ フォーカスエイドの得意・不得意
| 状況 | 評価 | 理由 |
|---|---|---|
| 中央1点で人物の目に合わせる | ◎ | 中央センサーの精度が最高 |
| 暗所(室内・夕方) | ○ | やや遅いが十分使える |
| 開放F1.2〜1.4など極薄ピント | △ | “微調整の揺らし”が必要 |
| 動きのある被写体 | × | MFなので追従は不可 |
静止した人物・ポートレートでは非常に強力です。
◆ 実践 フォーカスエイドを最大限活かすコツ
| コツ | 理由 |
|---|---|
| 中央一点でAFエイドを利用する | 精度が最も高い |
| ピントが合った瞬間に少しだけ前後に揺らす | 開放の微ズレを避ける |
| 睫毛・ハイライト・眉毛に合わせる | ピントピークが分かりやすい |
| 構図はピント後に軽くずらす | 合焦→構図の順 |
これだけで、ピント成功率は劇的に上がります。
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◆ まとめ
フォーカスエイドは “位相差AFセンサーによる合焦判定だけを使ったMF支援システム” です。 オールドレンズに現代の正確さが加わるため、失敗が少なく、より安心してポートレート撮影ができます。
名言 「精密なピントは、写真に静かな説得力を与えてくれる。」
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