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建築撮影に向いているオールドレンズ‐条件は“歪みの少なさ”と“周辺解像”

建築撮影に向いているオールドレンズ‐条件は“歪みの少なさ”と“周辺解像” 写真・カメラ
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建築撮影に向いているオールドレンズ‐条件は“歪みの少なさ”と“周辺解像”

「建築撮影に向いているオールドレンズ」 を、伝統的な光学設計・収差傾向・操作性の観点からご紹介します。

建築は
・歪曲収差の少なさ
・周辺の解像
・コントラスト
・パースの正確さ
が命なので、オールドレンズの中でも“癖が少なく素直に写る玉”が強いです。

 ◆ 建築撮影で強いオールドレンズの条件

建築は“広い・高い・直線が多い”。
だからこそ、オールドの中では以下が重要です。

・直線が歪まない(低ディストーション)
・周辺減光が少なめ
・絞ればシャープになるタイプ
・色乗りが中庸で自然
・フレアに強い設計
この基準で“建築向きのオールドレンズ”を選びます。

 ◆ 建築撮影に向いているオールドレンズ(ニコン中心)

 ◆ ① 広角(建築の基本)

建築ならまずこの3本は“鉄板”。 歪みが少なく、直線が正確です。
レンズ 特徴 相場
Nikon Ai/Ai-S 24mm f/2.8(CRC搭載) 周辺までシャープ・歪曲少ない・建築定番 8,000〜15,000円
Ai/Ai-S 28mm f/2.8(CRC搭載) オールド広角の完成形。建築向き。 15,000〜25,000円
Ai 35mm f/2.8 歪曲が少なく、直線が真っ直ぐ。建築の万能35mm 4,000〜10,000円
◎ CRC(近距離補正)搭載の24mm/28mm は特に優秀。 建築では “オールド広角の正解” と言われます。

◆ ② 超広角が欲しいなら

オールドでは歪曲が大きい傾向ですが、 この2本は建築でも使えます。
レンズ 特徴 相場
Nikon Ai-S 20mm f/3.5 歪曲が非常に少ない。現代でも通用。 20,000〜35,000円
Ai/Ai-S 20mm f/4 小型軽量、ゆがみ少ない。建築スナップ向き 15,000〜30,000円
※ 20mm f/2.8 は歪曲がやや多めなので、建築には f/3.5 または f/4 が向きます。

◆ ③ 標準域(空間の一部を切り取る)

建築では“広角以外はどれを選ぶべき?”という質問も多いですが、 この2本は安定。

レンズ 特徴 相場
Nikon 50mm f/2 Ai 歪みがほぼゼロで直線忠実。建築の標準として優秀 4,000〜9,000円
Nikon 50mm f/1.8 Ai-S(パンケーキ) スナップの建物撮りに軽くて優秀 7,000〜12,000円

◆ ④ 中望遠(建築ディテール・装飾撮影)

建築の装飾・柱頭・彫刻・外壁の質感には、 中望遠が圧倒的に向いています。

レンズ 特徴 相場
Nikon Ai-S 105mm f/2.5 周辺まで崩れず高解像。建築ディテール撮影の名玉 12,000〜20,000円
Nikon Ai-S 135mm f/2.8 歪みが少なく、直線がきっちり。建築装飾に最適 8,000〜12,000円

◆ ⑤ 建築写真で避けたいオールドレンズ

レンズタイプ 理由
極端に古い広角(1960〜70年代前半) 歪曲が大きい・周辺流れやすい
50mm f/1.4系の初期型 開放で滲む。建築には不向き
28mm f/3.5(初期型) 切れ味が弱く建築向けではない
建築は“線”が大事なので 癖が強いレンズは避けるのが無難です。

◆ 建築用途別で最適な一本を決めるなら?

 ● 建物を“広く”写したい ➡ Ai-S 24mm f/2.8(CRC)
● 歪みを最小限にしたい ➡ Ai-S 28mm f/2.8(CRC)
● スナップ的に建築も撮りたい ➡ Ai 35mm f/2.8
● 建造物の細部・装飾を美しく撮りたい ➡ Ai-S 105mm f/2.5
● コスパ最強で建築広角 ➡ Ai 28mm f/3.5(安いのに綺麗に写る)

◆ まとめ

・建築向きオールドレンズの条件は“歪みの少なさ”と“周辺解像”
・ニコンなら 24mm/28mm/35mm が特に優秀
・20mmは f/3.5/f/4 が建築向け ・ディテール撮影なら 105mm と 135mm ・オールドでも建築撮影は十分可能で、むしろ味が出る
名言 「建築写真は、光と直線の調和をレンズに託す仕事である。」

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