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ニコン 1977年の AI 化(Automatic Indexing)‐AI → AI-S → AF へと続く進化の起点

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ニコン 1977年の AI 化(Automatic Indexing)‐AI → AI-S → AF へと続く進化の起点

1977年の AI 化(Automatic Indexing) は、ニコンFマウントの歴史で「最大級の転換点」です。

この変更によって オールドニッコールの操作性が大きく進化し、現代のMFレンズの基礎が完成 しました。

◆ 1977年の “AI 化” とは?

レンズの絞り値をカメラ側に正確・自動で“伝える仕組み”に統一した改革 のことです。

AI = Automatic(自動) + Indexing(絞り値通知)

◆ なぜ1977年にAI化したのか?

旧レンズ(Non-Ai)は
・カメラ側に絞り値を伝える方法が“手動式”
・絞りのセットに手間がかかる
・カメラ側の露出計精度が出しづらい といった問題がありました。
そこで1977年、ニコンは 絞り情報の伝達方式を完全自動化 します。

 ◆ AI化で何が変わったか(核心)

項目 Non-Ai(旧) AI(新)
絞り情報 “ウサギ耳”で手動 自動でカメラへ伝達
装着時の操作 装着後に絞りリングのセットが必要 装着するだけで露出計連動
露出精度 不安定 安定・高速測光
絞りリング 回転トルク重め クリックが一定で軽快
対応ボディ F・F2中心 F2A/F2AS〜が標準
操作性 昭和の機械式 現代MFレンズの基礎が完成
→ AI化はまさに“革命”でした。

◆ AI化による技術的な4つの変更点

 ① カメラとの「自動連動爪(AI爪)」

 絞りリングの位置をカメラが自動で読み取る爪が追加されました。
これにより、レンズ装着だけで露出計が使用可能 になります。

② 絞りリングの“リード角”が最適化

 絞りリングの角度変化が、 F値の変化と論理的に一致するように設計 されました。
→ より正確な露出制御が可能に。

③ 外観デザインの統一(操作性重視)

・距離指標が見やすい
・絞りリングが軽快に
・ヘリコイドの操作感が洗練
機械式レンズとしての完成度が大幅に向上 しました。

④ “レンズ情報手動設定”の基礎となる仕様

D750など現代ボディが、AI/Ai-Sレンズを認識できるのは、
AI化で絞り構造が統一されたおかげ です。

◆ AI化がもたらした実質的メリット

カテゴリ メリット
露出 完全連動で精度向上
操作性 装着→そのまま撮影が可能
整備性 共通規格で扱いやすい
互換性 1977〜現代のデジタルまで繋がる規格に
AI化は、ニコンが 機械式レンズの統一規格を完成させた瞬間 と言えます。

◆ AI化後の流れ(時代の軸)

出来事
1977年 AI規格スタート(“AIレンズ”誕生)
1981年 AI-S(さらに操作と制御が進化)
1986年 ニコン初のAFレンズ登場(AI-S構造を継承)
2000年代 AF-S、Gレンズなど現代レンズへ
つまりAI化がなければ、 AFレンズもGレンズも存在できませんでした。

◆ AI化が評価される理由

  ・機械式MFレンズとしての操作性が完成
・露出精度が安定
・レンズ資産の互換性が一気に広がった
・現代ボディでも通用する“普遍的規格”になった
オールドニッコールの世界で、
“AI以降で選ぶ”という人が多いのはこのためです。

◆ まとめ

1977年のAI化は、
ニコンMFレンズの歴史を決定づけた大改革 であり、
操作性・露出精度・互換性すべてが一段上の水準に達しました。
AI → AI-S → AF へと続く進化の起点として、 写真家から今も高く評価されています。
名言 「規格の完成は、道具が時代を超えて生き続けるための約束である。」

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1986年〜 AF時代
歴史 80mm F2.8S AF-D AF-S 比較)
 AF-D
仕組み 歴史 一覧 名玉 互換性 活用 金属パーツ(概要 )
単焦点中望遠 180mm f/2.8 系譜 AI D EDレンズ(歴史 比較 金属製鏡筒)
300㎜ H 300mm F2.8
AF-S(仕組み 歴史)
用途別
ポートレート
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50㎜ Auto F1.4 レンジファインダー AI F1.8S Ai-s F2
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135mm f/2.8 概要 Auto Ai F2 F2S
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ニコン(歴史) 比較(60mm・105mm)
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