- NIKKOR 85mm の歴史‐1964年から60年続く“ポートレートの王道”レンズ
- ◆ NIKKOR 85mm の歴史(1964〜現代までの流れ)
- ◆ 1. 始まり Nikkor-H Auto 85mm f/1.8(1964)
- ◆ 2. MF黄金期 Ai / Ai-S 85mm f/1.8(1970〜1980年代)
- ◆ 3. AF時代の始まり AF 85mm f/1.8(無印)
- ◆ 4. ポートレートの定番誕生 AF 85mm f/1.8D(1994)
- ◆ 5. プロの象徴 AF 85mm f/1.4D(AAA)
- ◆ 6. デジタル時代の完成形 AF-S 85mm f/1.4G(2010)
- ◆ 7. コスパ最強 AF-S 85mm f/1.8G(2012)
- ◆ 8. Z時代 85mmは“新たな頂点”へ
- ◆ 世代別・描写の傾向まとめ(表)
- ◆ まとめ
NIKKOR 85mm の歴史‐1964年から60年続く“ポートレートの王道”レンズ

NIKKOR 85mm の歴史は、まさに“ニコンのポートレート哲学そのもの”です。 1960年代〜現代まで、85mm は常に「人物を美しく写す」ための中心的存在として進化してきました。
◆ NIKKOR 85mm の歴史(1964〜現代までの流れ)
| 時代 | レンズ名 | 特徴 | 位置づけ |
|---|---|---|---|
| 1964 | Nikkor-H Auto 85mm f/1.8 | Fマウント初の85mm大口径 | “ニコンのポートレート”の原点 |
| 1971 / 1981 | Ai → Ai-S 85mm f/1.8 | 金属鏡筒・階調重視 | フィルム時代の完成形 |
| 1987–88 | AF Nikkor 85mm f/1.8(無印) | 初のAF化 | AF時代の入口 |
| 1994 | AF Nikkor 85mm f/1.8D | D化・描写の安定 | 仕事用ポートレートの定番 |
| 1995 | AF Nikkor 85mm f/1.4D(AAA) | プロ評価最高峰 | “ポートレート最強”の称号 |
| 2010 | AF-S NIKKOR 85mm f/1.4G | 新光学系・デジタル最適化 | f/1.4の現代的な完成形 |
| 2012 | AF-S NIKKOR 85mm f/1.8G | 高コスパ・最新描写 | 85mmの“新基準”となる一本 |
| 2023 | NIKKOR Z 85mm f/1.2 S | Z時代の究極光学 | 極限解像+なめらかボケ |
| 2023 | NIKKOR Z 85mm f/1.8 S | S-Line標準 | 無収差寄りの現代基準 |
この“85mmの系譜”は、常に 人物描写の理想 を追求して進化してきました。
◆ 1. 始まり Nikkor-H Auto 85mm f/1.8(1964)
・ニコン初の85mm大口径
・6枚構成で美しい階調
・金属鏡筒と精密ヘリコイド
・海外のプロから高い評価
・6枚構成で美しい階調
・金属鏡筒と精密ヘリコイド
・海外のプロから高い評価
この一本が「ニコン=ポートレートに強い」という印象の基礎になります。
◆ 2. MF黄金期 Ai / Ai-S 85mm f/1.8(1970〜1980年代)
・ゴースト耐性が改善し、フィルムとの相性が非常に良い
・人物の肌が柔らかく、ナチュラルに写る
・操作性(ピントリング)が至高
・人物の肌が柔らかく、ナチュラルに写る
・操作性(ピントリング)が至高
“古き良きニッコールの味”を楽しめる時代です。
◆ 3. AF時代の始まり AF 85mm f/1.8(無印)
・初のAF化モデル
・レンズ構成はMFの流れを引き継ぐ
・少し古典的で優しい描写
・レンズ構成はMFの流れを引き継ぐ
・少し古典的で優しい描写
中古価格が手頃で、今でも人気があります。
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◆ 4. ポートレートの定番誕生 AF 85mm f/1.8D(1994)
・ボケ量・柔らかさ・キレのバランスが優秀
・肌の階調が美しく、D750などの一眼レフでも十分通用
・長年、現場で“外れがない85mm”として支持
・肌の階調が美しく、D750などの一眼レフでも十分通用
・長年、現場で“外れがない85mm”として支持
「迷ったら85mm f/1.8D」という時代がありました。
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◆ 5. プロの象徴 AF 85mm f/1.4D(AAA)
・“トリプルA”の愛称でプロの間で絶大な人気
・柔らかいボケと立体感が圧倒的
・特に人物撮影では唯一無二の雰囲気
・柔らかいボケと立体感が圧倒的
・特に人物撮影では唯一無二の雰囲気
ニコンポートレートレンズの伝説といえば、まずこれ。
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◆ 6. デジタル時代の完成形 AF-S 85mm f/1.4G(2010)
・新光学系によりシャープさとボケの質が向上
・球面収差を生かした柔らかさ
・ナノクリ使いで逆光耐性も強化
・球面収差を生かした柔らかさ
・ナノクリ使いで逆光耐性も強化
“プロの現行85mm”として高い評価を獲得。
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◆ 7. コスパ最強 AF-S 85mm f/1.8G(2012)
・最新設計で軽く・安く・綺麗
・周辺まで安定、ボケも美しい
・仕事でも趣味でも“万能85mm
・周辺まで安定、ボケも美しい
・仕事でも趣味でも“万能85mm
” 多くの写真家が「G版1.8で十分」と言うほど完成度が高い。
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◆ 8. Z時代 85mmは“新たな頂点”へ
Z 85mm f/1.2 S(2023)
・開放1.2でも崩れないボケ
・解像・立体感・AFがすべて最高峰
・“史上最強のニコン85mm”との呼び声あり
・開放1.2でも崩れないボケ
・解像・立体感・AFがすべて最高峰
・“史上最強のニコン85mm”との呼び声あり
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Z 85mm f/1.8 S
・シャープ、色収差極小
・ボケの質はとても自然
・S-Lineらしい安定感
・シャープ、色収差極小
・ボケの質はとても自然
・S-Lineらしい安定感
Fマウントからの進化が一段階上がった世代です。
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◆ 世代別・描写の傾向まとめ(表)
| 世代 | 描写の特徴 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| 1960–1980年代(MF) | 柔らかくクラシックな階調 | フィルム、雰囲気重視の人物 |
| AF無印 | 旧設計の柔らかさが残る | 初期AFの味を楽しむ |
| D版 | “ちょうど良い柔らかさ+キレ” | コスパで選ぶポートレート |
| G版1.8 | 軽くてシャープ、ボケが美しい | メインレンズとして万能 |
| G版1.4 | プロ用途・立体感重視 | 作品撮り |
| Z 1.8 | 無収差寄りで安定した描写 | 最新の標準 |
| Z 1.2 | 最高峰の光学 | プロ・芸術作品 |
◆ まとめ
・NIKKOR 85mm は1964年から60年続く“ポートレートの王道”レンズ。
・時代ごとに柔らかさ・キレ・AF性能が洗練され、最終的には Zマウントで極みに到達。
・どの世代も「人物を美しく写す」という思想は一貫して変わっていません。
・時代ごとに柔らかさ・キレ・AF性能が洗練され、最終的には Zマウントで極みに到達。
・どの世代も「人物を美しく写す」という思想は一貫して変わっていません。
名言 「光が人物を包むとき、レンズはその人生の物語をそっと写し取る。」
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