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 ボビンの歴史と進化‐小さな部品の工夫が、大きな技術の進化を支える

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 ボビンの歴史と進化‐小さな部品の工夫が、大きな技術の進化を支える

 ボビンの歴史を、ミシンの発展とともにご紹介します。

1. 初期のシャトル方式(1830〜1850年代)

・ウィリアム・ハント(1832)の二本糸ミシンでは「舟形シャトル」を使用。
・下糸はボビンというより「細長い管」に巻かれており、木製・金属製が主流。
・アイザック・シンガー(1850年代)の改良型も同様にシャトル方式。
👉 この時代は「ボビンケース」という概念はなく、糸巻きをそのまま舟に装填。

 2. 円筒型ボビンの登場(1850〜1870年代)

・アレン・B・ウィルソン(1851)が「ロータリーシャトル」を発明。
・下糸を巻いた円筒型ボビンが登場。
・釜の中でボビンが回転しながら糸を供給する仕組みへ進化。
👉 現代の「金属ボビン」の原型。

3. 垂直釜・水平釜とボビンケース(1870〜1900年代)

 ・垂直釜(立釜) シンガー15型など。ボビンを縦に装填。
・水平釜(横釜) ジャノメが戦後に普及させた方式。ボビンを横に寝かせて装填。
・ボビンを保持する「ボビンケース」が開発され、テンション調整(下糸の張力調整)が可能に。
👉 アンティークシンガーやジャノメ職業用は立釜が多い。

4. 大量生産と規格化(1900〜1950年代)

 ・家庭用足踏みミシン(シンガー、ジャノメ、ブラザー) 直線専用ボビンが普及。
・工業用ミシン(アドラー、デュルコップ、JUKI) 大型ボビンや金属ケース採用。
・ボビン規格が多様化(例 クラス15ボビン、DB規格など)。

5. プラスチック化と透明ボビン(1960〜1980年代)

 ・家庭用電動ミシンの普及に伴い、プラスチック製ボビンが登場。
・透明ボビンにより残り糸の確認が容易に。
・ジャノメ・ブラザー・シンガー各社で「専用サイズ」が乱立。

6. 現代(1990年代〜現在)

 ・家庭用 水平釜・透明ボビンが標準化。
・工業用 金属ボビンが主流で、用途別に大型化・厚物用も存在。
・特殊用途 刺繍ミシンは専用ボビン(均一な巻き糸が必須)。

🧵 ボビン規格一覧表

規格名称 別名 サイズ(直径×厚み) 主な採用機種 特徴
クラス15 (Class 15) SA156, 家庭用垂直釜ボビン 約20.3mm × 11.7mm シンガー15系、ブラザー、ジャノメ垂直釜など 最も普及した標準ボビン
水平釜用(Janome Horizontal Full Rotary) プラスチック透明ボビン 約20.3mm × 11.5mm ジャノメ現行家庭用、ブラザー水平釜 プラスチック製が主流、厚みが僅かに薄い
職業用ボビン(DB系) 工業用ボビン 約21.2mm × 9.2mm ジューキ職業用(TLシリーズ)、ジャノメ職業用 金属製、糸巻き量が多い
シンガー66クラス 旧式ボビン 約20.3mm × 9.0mm Singer 66, 99 など Class15より薄く、混用不可
シンガー20U/工業用大ボビン L型ボビン 約22mm × 11.5mm Singer 20U, JUKI DDLなど工業用 糸容量が大きく、職業用直線にも採用
アンティークシャトルボビン ロングボビン 長さ約25〜28mm, 直径約5〜6mm Singer 27/28, ドイツ製旧式 ロングシャトル用、現行非互換
┌──────────┬───────────────────┬──────────┐
│ ボビン規格   │ 主な互換性                      │ 非互換の注意点       │
├──────────┼───────────────────┼──────────┤
│ クラス15     │ クラス15金属製 ↔ クラス15透明   │ 厚みが違う水平釜には非互換 │
│ 水平釜用     │ 同じ水平釜用透明ボビン           │ クラス15金属ボビンは使用不可 │
│ 職業用DB系   │ ジューキ職業用 ↔ ジャノメ職業用 │ 家庭用ボビンと混用不可 │
│ シンガー66   │ シンガー66専用のみ               │ Class15と形状近いが厚み違い │
│ 工業用L型    │ Singer20U ↔ JUKI DDL            │ 職業用DB系より大径、混用不可 │
│ シャトル式   │ 同一シャトル専用ボビン           │ 全ての回転釜式と非互換 │
└──────────┴───────────────────┴──────────┘

✅ まとめ

・初期は「舟形シャトル」に糸を巻いて使った。
・19世紀半ばに円筒型ボビンが登場し、釜とセットで進化。
・20世紀に「ボビンケース」と「規格化」が進み、家庭用と工業用で分岐。
・現代は透明ボビンや大型ボビンなど、用途別に多様化している。
名言 「小さな部品の工夫が、大きな技術の進化を支える。」

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歴史 ~1900年(概要 発明相関図 家庭用/工業用/特殊縫い アメリカ/ドイツ 特許戦争)
規格 歴史 針(歴史) ボビン(歴史)
メーカー 世界 国産 歴史 ブラザー/JUKI/ジャノメ
アンティークミシン
概要 シンガー/ブラザー/ジャノメ
日本
ジャノメ 歴史 社名変遷 創業(1921–1936) 概要 詳細 戦時下(鉄製品製造制限規則)
1945–1959(HA-1標準 HA-1 HL-2 ジグザグミシン 初期 比較 小杉二郎)
構造 概要
必要備品 概要 チェックリスト 消耗品/必須部品/交換推奨部品

歴史 系統図 世界標準(Singer 705型アンティークミシン 規格対応表 皮革用
DB×1vs130/705H ドイツ規格
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