PCエンジン、PCFXの登場～1990年代の次世代ゲーム機戦争、スーパーファミコンのライバルたち～

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今回のシリーズでは、1990年代に、家庭用ゲーム市場で数々の競争を繰り広げた、スーパーファミコンのライバルたちをご紹介させて頂きます。

このページに関する動画もYoutubeで公開してますので、ご興味のある方は是非ご視聴下さい。

1983年にファミコンで、家庭用ゲーム市場を開拓した任天堂は、1990年に、後継機としてスーパーファミコンを発売し

これに対し、この任天堂の牙城を崩すべく、ライバルメーカーたちは、次々と新しい機能を搭載したゲーム機を登場させ

この1990年代の家庭用ゲーム機の競争は、次世代ゲーム機戦争と言われ、ユーザーや、メディアから騒がれるようになった時代だね。

そんな、王者任天堂に挑んだ、数々のライバルゲーム機たちをご紹介させて頂きます。

1980年代に、任天堂のファミコンの独走状態だった、家庭用ゲーム市場の牙城を崩すべく、先陣を切ったのは

1987年に発売された、PCエンジンなんだ。

この商品は、国産パソコンの先駆者であるNECが、家庭用ゲーム機に精通した、ハドソンとタッグを組んで生み出した商品で

当時、大ヒットしていたファミコンよりも、高性能なゲーム機として話題を呼ぶようになり

ライバルの、ファミコンや、セガマークIIIなどと戦いをくりひろげながら

家庭用ゲーム市場で、ナンバー２のシェアを獲得することに成功するんだ。

そして、1980年代後半は、高騰し続ける、ROMカードリッジに変わる、大容量で低価格な、ゲーム媒体が求められていた時代でもあったんだ。

そう、この頃の家庭用ゲーム業界は、慢性的な半導体不足に悩まされた頃でもあり、ゲームの容量が増加するにつれ
ゲームソフトの価格が、どんどんはね上がっていってしまったんだ。

そうだね、さらに、1990年にリリースされた、ファイナルファンタジーIIIは、8400円と、更に価格があがってしまい

あの光栄のシュミレーションゲームの、信長の野望に至っては、なんと9800円もしたからね。

ということで、この高騰するROMカードリッジに変わる媒体として、当時注目されていたのが、CD-ROMなんだ。

当然、家庭用ゲーム市場でも、CD-ROMを媒体にした、商品が求められるようになり、

それを実現させたのが、1988年に発売された、PCエンジンの周辺機器である、CD-ROM2なんだ。

この、新しい媒体を採用したマシンは、PCエンジンのコア思想に基づいた、周辺機器として開発されたものであり

そのため、PCエンジンからは、ファミコンでは実現できない、魅力的なゲームソフトが登場することになるんだ。

その代表作といえば、パソコンで大人気だった、RPGのイースや、エメラルドドラゴン、風の伝説ザナドゥ、そして、天外魔境シリーズ、

後にメタルギアソリッドシリーズで有名になる、小島秀夫さんの名作アドベンチャーゲームの、スナッチャーなど、数々の名作が発売されることになるんだ。

そして、憧れのアーケードゲームの移植作としては、R-TYPEや、スーパーダライアス、グラディウス、源平討魔伝、そして、大魔界村などが発売されたんだ。

しかし、このCD-ROM2は、夢のマシンでわあったんだけど、ひとつ大きな障害があったんだ。

そう、ユーザーがPCエンジンで、CD-ROMゲームを楽しむには、かなりの出費が必要だったんだ。

確かに、なかなか手の届かない値段だったような

そう、このCD-ROMハードの価格が、異常に高かったんだよ、なにせ周辺機器のCD-ROM2だけで、5万円を超えるというお値段

しかも、PCエンジン本体と、ゲームソフトの費用を合わせると、予算は10万円ちかくになってしまうんだ。

確かに、パソコンでゲームを楽しむよりは、お買い得ではあるんだけど、

ファミコンの14800円に比べると、子供たちにとっては、CD-ROM2のゲームは、高嶺の花のゲーム機であり、

なかなか手の届かない、夢のマシンでもあったんだ。

そうだね

そう、PCエンジンは、アーケードゲームなみのゲームが自宅で楽しめるという夢のマシンでわあったんだけど、すこし金食い虫のゲーム機だったよね。

高性能で、大容量のCD-ROMゲームが楽しめるなど、話題も多かったPCエンジンだけれども

流石に、1990年代にはいると、次々と新しいゲーム機が登場するようになり、性能面で見劣りするようになるんだ。

そこで、NECとハドソンは

そろそろ、後継機種の発売が必要になるな

ということで、1994年に、PCエンジンの後継機種となる、次世代ゲーム機を発売するんだ。

当時、NECやハドソンは、この新商品を
32ビットのフルアニメーションが楽しめる、CD-ROMを搭載した、新しいゲームマシンーの登場

という謳い文句で、この新商品の特徴である、2Dの動画再生に特化した性能を売りにして、市場に投入したんだ。

その名は、PC-FX

ちなみに、PC-FXの意味は、PCが、NECの大ベストセラーパソコンの、PC-9800シリーズのことで、

FXのFは、Future（未来）、そして、Xは、未知数から採ったものなんだ。

このマシンは、NECが開発したこともあり、パソコンのような、拡張性も充実していて、デザインも洗練されていたことから、

この年に、通商産業省のグッドデザイン賞も受賞しているよ。

この、PC-FXが発売された、1994年は
大ヒットしていた、16ビットのスーパーファミコンを超える、32ビットの高性能な次世代機が、次々とリリースされ

この年の3月には、松下電器産業から、3DOREALが

11月には、セガエンタープライゼスから、セガサターンが

そして、12月には、NECホームエレクトロニクスから、PC-FXと、ソニーから、プレイステーションが発売されることになるんだ。

当時ゲーム業界の流れは、2Dから、3Dが主流になりつつあった頃であり、

ライバルたちが次々と、3D映像を売りにしたゲーム機を発表する中

このPC-FXは、3D機能は搭載されておらず、あくまでもPCエンジンが売りにしていた、2Dの動画再生を継承したマシンで、勝負に挑んだんだ。

そうだね、結果は・・・・

大惨敗ーーー

NECと、ハドソンは、完全に家庭用ゲーム市場の潮流を、読み誤ってしまったんだ。

そう、ゲームユーザーが、求めたのは、3Dゲームのほうだったんだ。

しかも、本体の価格が、非常に高価であったことや、発売されたゲームタイトル数も少なく、目玉となるキラーソフトも不足していたことなどから

発売当初から、出荷台数が伸び悩み、最終出荷台数は、なんとわずか、40万台しか販売されずに

ユーザーから全く支持されることもなく、次世代ゲーム戦争から脱落することになるんだ。

PCエンジンで、家庭用ゲーム市場のシュア2位をキープしていた、NECとハドソンは、

次世代ゲームきの競争では、大きくシュアを奪われてしまい

このPC-FXの惨敗が、尾を引くように、NECは1998年に、家庭用ゲーム業界から撤退することになるんだ。

パートナーのハドソンも、1990年代以降は、ヒットタイトルに恵まれなくなるなど、業績が悪化

2011年には、コナミの完全子会社になり
そして、2013年末をもって、ハドソンブランドは消滅してしまうんだ。

1980年代には、ファミコン初のサードパーティーとして大きく飛躍し、

さらに、全国キャラバン大会や、スターソルジャーの発売で、シューティングゲームブームの火付け役となり、

PCエンジンのソフトを次々と発売するなど、あれだけ輝いていた、ハドソンだったけど、名実共に、40年の歴史に幕を下ろすことになるんだ。

今回はここまで、
次回は、長年、任天堂のライバルとして、家庭用ゲーム市場で、戦い続けた

セガの、1990年代の家庭用ゲーム機への挑戦をご紹介させて頂きます。
ご視聴ありがとうございました。

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