食文化・料理

焙煎の化学反応 ― 生豆が香りに変わる瞬間

焙煎 ― 生豆を「コーヒー」に変える火入れの技術 食文化・料理
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焙煎の化学反応 ― 生豆が香りに変わる瞬間

豆に火を入れると、色が変わり、音がして、香りが立ちます。 ただ焼いているように見えて、 その中では複数の化学反応が、順序立てて起きています。

焙煎は「化学反応の連続工程」

焙煎とは、 熱によって生豆内部の成分を段階的に反応させる工程です。

・ 水分の蒸発
・ 糖とアミノ酸の反応
・ 細胞構造の破壊
この積み重ねで、 香りと味が立ち上がります。

① 乾燥反応(100〜160℃)

焙煎初期は、化学反応というより物理変化です。

・ 生豆中の水分が蒸発
・ 豆は淡い緑から黄へ
・ 香りはまだ出ない
この工程が不十分だと、 後半の反応が濁ります。

② メイラード反応(140〜180℃)

焙煎の核となる反応です。
・ 還元糖 × アミノ酸
・ 褐色化
・ 香ばしさ
・甘味の発生
パンの焼き色と同じ反応で、 コーヒーの骨格がここで決まります。

③ カラメル化(170℃以上)

糖が熱分解される反応です。

・ 甘い香り
・ 苦味の芽
・ コクの形成
進みすぎると、 焦げ=雑味になります。

④ 1ハゼ(細胞破壊)

「パチッ」という音とともに起こります。

・ 水蒸気圧で細胞が破裂
・ 体積が一気に増加
・ 香気成分が外へ出始める
ここで初めて、 飲み物としての準備が整います。

⑤ 2ハゼ(熱分解の進行)

さらに進むと起きる反応です。

・ 細胞壁が崩壊
・ 油分が表面へ
・ 苦味・煙感が増す
ここからは、 化学反応というより破壊に近づきます。

焙煎中の反応まとめ

段階 主な反応 味への影響
乾燥 水分蒸発 雑味の除去
メイラード 糖×アミノ酸 甘味・香ばしさ
カラメル化 糖の熱分解 コク・苦味
1ハゼ 細胞破壊 香りの解放
2ハゼ 過分解 苦味・焦げ

なぜ焙煎は「止め時」が重要か

化学反応は、 一度始まると止まらない性質を持ちます。

・ 少し遅れる → 苦味過多
・ 少し早い → 未完成
焙煎とは、 反応を完成させるのではなく、切り上げる技術です。

焙煎と甘味の関係

コーヒーの甘味は、 砂糖を足したものではありません。

・ メイラード反応 ・ カラメル化 この二つの熱反応の副産物です。
焙煎が整えば、 甘味は自然に立ち上がります。

まとめ

焙煎は、 火で豆を変える作業ではありません。 豆の中にある成分を、 化学反応として「順に起こす」工程です。 だから焙煎は、速さよりも理解が問われます。
「焙煎とは、化学反応に敬意を払うことだ。」 ― ロースターの現場より

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