食文化・料理

世界の麺文化に見る「作る道具」‐道具は技術ではなく、暮らしの答え

世界の麺文化に見る「作る道具」‐道具は技術ではなく、暮らしの答え 食文化・料理
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世界の麺文化に見る「作る道具」‐道具は技術ではなく、暮らしの答え

麺の形は、レシピより先に道具が決めてきました。
何を使って作ったかを知ると、麺の違いがよく見えてきます。

麺作りの道具は「粉の性質」から生まれた

世界の麺作りを見渡すと、 道具は共通の理想から生まれたわけではありません。

 ・ 粘りが出る粉か
・ 出ない粉か
・ のばせるか
・ まとめるしかないか
粉の性質に合わせて、 必要な道具だけが残ってきたのです。

切るための道具

粘りのある生地では、 「切る」道具が中心になります。

・ 包丁
・ 麺切り包丁
・ 定規
これらは、
・ 生地を平らにのばせる
・ 重ねて切れる という前提があって成立します。
日本のうどんやそば、 多くの生パスタがこの系統です。
道具 主な麺 役割
包丁 うどん・そば 太さを揃える
麺切り包丁 日本麺 大量に切る

のばすための道具

こねて粘りが出る生地では、 「のばす」工程が重要になります。

・ 麺棒
・ ローラー
・ 手のひら
これらの道具は、
・ 生地を均一にする
・ 厚みを調整する 役割を持っています。
イタリアの生パスタや、 餃子皮文化もこの流れです。
道具 主な麺 特徴
麺棒 パスタ 厚み調整
ローラー 近代製麺 均一化

引き延ばすための道具

強い粘りを持つ生地では、 「引き延ばす」技法が生まれました。

・ 手
・ フック
・ 柱
道具は最小限で、 人の動きそのものが道具になります。 中国の拉麺は、 この極端な例です。
道具 主な麺 特徴
拉麺 連続的に延ばす
柱・棒 手延べ麺 重力を利用

押し出すための道具

粘りが出ない粉では、 「押し出す」道具が主役になります。

・ 押し出し器
・ 型
・ 筒
これにより、
・ 太さを揃える
・ 大量に作る ことが可能になります。
米粉麺文化に多く見られます。
道具 主な麺 特徴
押し出し器 米粉麺 均一成形
地域麺 形を決める

火を使う道具

麺作りでは、 成形前に火を使う文化もあります。

・ 蒸し器
・ 鉄板
・ 布
これは、
・ 粉を固める
・ 切れにくくする ための工程です。
米粉麺では、 この工程が不可欠です。
道具 主な麺 目的
蒸し器 フォー デンプン糊化
鉄板 平麺 薄く加熱

道具の違いは文化の違い

道具の違いは、 技術の優劣ではありません。

・ 粉の性質
・ 人数
・ 労力
・ 食卓の形 に合わせて、 最も無理のない道具が選ばれてきました。
麺の道具は、 暮らしの延長線にあります。

まとめ

・ 麺作りの道具は粉の性質から生まれた
・ 切る・のばす・引く・押すで道具が分かれる
・ 人の動き自体が道具になる文化もある
・ 火を使う工程が前提の麺もある
・ 道具の違いは生活文化の違い
名言「道具は技術ではなく、暮らしの答えである。」

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