モース硬度（Mohs hardness）‐鉱物の硬さを直感的に比較できるシンプルな基準
モース硬度（Mohs hardness）は、鉱物の「引っかき傷に対する硬さ」を表す尺度です。1822年にドイツの鉱物学者フリードリッヒ・モース（Friedrich Mohs）が提案しました。
✅ 基本の考え方
・定義 ある鉱物が他の鉱物を引っかいて傷をつけられるかどうかで硬さを相対的に決定。
・尺度 1（最も柔らかい）〜10（最も硬い）の整数で表す。
・相対値であり、厳密な数値ではない。
・尺度 1（最も柔らかい）〜10（最も硬い）の整数で表す。
・相対値であり、厳密な数値ではない。
✅ モース硬度表（代表例）
| モース硬度 | 鉱物 | 備考 |
|---|---|---|
| 1 | タルク | 爪で簡単に傷がつく |
| 2 | 石膏 | 爪で傷がつく |
| 3 | 方解石 | 銅貨で傷がつく |
| 4 | 蛍石 | ナイフで傷がつく |
| 5 | アパタイト | ナイフでやや傷がつく |
| 6 | 正長石（カリ長石） | ガラスに傷をつけられる |
| 7 | 石英 | 多くのガラスの基準 |
| 8 | トパーズ | 宝石にも利用 |
| 9 | コランダム（ルビー・サファイア） | 産業用研磨剤にも使用 |
| 10 | ダイヤモンド | 最硬物、工業用カッター・研磨剤 |
✅ 補足
・ガラスの硬度 およそ 5.5〜6.5（石英と同程度）
・酸化セリウム（CeO₂）の硬度 モース硬度 6前後
→ ガラスに近いため「削りすぎず、曇りを取り除く研磨」が可能
・酸化セリウム（CeO₂）の硬度 モース硬度 6前後
→ ガラスに近いため「削りすぎず、曇りを取り除く研磨」が可能
リンク
・アルミナ（Al₂O₃） モース硬度 9（強い研磨力）
リンク
・ダイヤモンド 10（超精密研磨や切削に使用）
✅ モース硬度の利用場面
・鉱物や宝石の判定（簡易試験として有効）
・工業用研磨剤の選定（対象物よりやや硬い研磨材を選ぶ）
・耐傷性評価（スマホ画面やガラス製品のスペック表示に利用）
・工業用研磨剤の選定（対象物よりやや硬い研磨材を選ぶ）
・耐傷性評価（スマホ画面やガラス製品のスペック表示に利用）
まとめ
モース硬度は「鉱物の硬さを直感的に比較できるシンプルな基準」です。ガラス研磨では、ガラス（硬度6前後）に近い酸化セリウム（硬度6）が最適な理由がここにあります。
名言 「硬さを知ることは、壊さずに磨くための第一歩である。」
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