HTML5の歴史
HTML5 は、ウェブの標準言語であるHTML（HyperText Markup Language）の最新バージョンで、マルチメディア対応、セマンティックタグ、レスポンシブデザインなど、従来のHTMLに比べて多くの機能が追加されました。
🔹 1. HTML5の誕生の背景
HTML5が登場する前のHTML4やXHTMLには、以下のような課題がありました。
構造の不明瞭さ → すべてのレイアウトを<div>で作るため、意味が分かりにくい。
モバイル対応が難しい → スマホ向けの調整が大変だった。
こうした問題を解決するために、HTML5の開発が始まりました。
🔹 2. HTML5の歴史
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 1999年 | HTML4.01がW3Cの標準規格として採用される。 |
| 2004年 | WHATWG（Web Hypertext Application Technology Working Group）がHTML5の開発を開始。 |
| 2007年 | W3CがHTML5の仕様策定を開始。 |
| 2008年 | HTML5の最初の草案（ドラフト）が公開される。 |
| 2010年 | 各ブラウザがHTML5の機能を徐々に実装し始める。 |
| 2012年 | HTML5の仕様がほぼ固まり、「完成間近」と言われるようになる。 |
| 2014年10月 | W3Cが正式にHTML5を勧告（標準化）。 |
| 2016年11月 | HTML5.1がリリースされ、さらに改良が加えられる。 |
| 2017年12月 | HTML5.2が公開され、セキュリティや機能が向上。 |
| 現在 | HTMLは「Living Standard（生きた標準）」として、継続的に改良が続いている。 |
🔹 3. HTML5の重要なマイルストーン
(1) 1999年 ・HTML4.01 の登場
・W3CによってHTML4.01が標準化されたが、技術の進化とともに新しいウェブ技術のニーズが出てきた。
XHTML 2.0の開発を進めていたが、普及しなかったため、後にHTML5を採用。
・Apple、Mozilla、Opera が中心となり、WHATWG を設立し、HTML5の開発を始めた。
・W3C（World Wide Web Consortium）は当初、X
・HTML5の初期バージョンが公開され、多くの開発者やブラウザベンダーが関心を持つ。
・<video> <audio> <canvas> などの新しい要素が提案された
2014年10月28日、W3CがHTML5を正式に勧告。 各種ブラウザ（Chrome、Firefox、Safari、Edge など）がHTML5に完全対応し始める。
HTML5.1（2016年）とHTML5.2（2017年）がリリースされ、さらに改良が進められる。
現在、HTMLは「Living Standard（生きた標準）」として、継続的に更新されている。
4. HTML5の主な新機能
✅ ① セマンティックタグの追加
<header> <nav> <article> <footer> などの意味を持つタグが導入され、コードの可読性が向上。
✅ ② マルチメディアの標準化
<video> <audio> タグを導入し、Flash不要で動画や音声を再生可能に。
JavaScriptと組み合わせることで、ブラウザ上でグラフィックやアニメーションを描画可能に。
✅ ④ フォーム機能の強化
<input type=”email”> や <input type=”date”> など、新しい入力タイプが追加され、バリデーション（入力チェック）が簡単に。
<meta name=”viewport” content=”width=device-width, initial-scale=1.0″> を追加することで、スマホ・タブレットに対応しやすくなった。
WebRTC（リアルタイム通信）、Geolocation（位置情報）、WebSockets（双方向通信） などがサポートされ、ウェブアプリの開発が容易に。
5. HTML5の今後
HTML5は、W3CではなくWHATWGによって管理されるようになり、常に改良が行われている。
WebAssembly（Wasm）やPWA（プログレッシブウェブアプリ）などの新技術との統合が進んでいる。
VR/AR対応、AIとの連携など、さらなる進化が期待される。
🔹 まとめ
✅ セマンティックタグ、マルチメディア機能、レスポンシブ対応など、多くの新機能を追加。
✅ HTML5.1、HTML5.2を経て、現在は「Living Standard」として進化を続けている。
✅ 今後もウェブ技術の中心として、AIやVR/AR、Webアプリ開発に活用されていく。
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