江戸時代のお茶 ― 庶民の台所と茶の変化

風の通らない夏の長屋。 かまどの余熱が残る台所で、土瓶から湯気が上がる。 江戸の庶民にとって、茶は静かに喉を潤す日常の道具でした。
江戸庶民が飲んでいた茶の実像
江戸時代の庶民の茶は、当初は茶褐色の「番茶」が中心でした。 しかし18世紀後半から19世紀にかけて、 黄味を帯びた現在の緑茶に近い「上茶」が徐々に普及していきます。 これは嗜好の変化というより、 茶葉の製法改良と流通量の増加による段階的な変化と考えられます。
| 時期 | 主な茶 | 特徴 |
|---|---|---|
| 18世紀前半 | 番茶 | 大釜で煮出す日常茶 |
| 18世紀後半 | 上茶(初期緑茶) | 水茶屋から普及 |
| 19世紀 | 緑茶・煎茶 | 家庭内にも浸透 |
飲み方の変遷 ― 煮茶から淹茶へ
江戸後期の最大の変化は、茶の「種類」よりも 飲用法の多様化 にあります。 庶民の茶は以下の順で重なり合いながら存在しました。
| 飲用法 | 方法 | 主な道具 |
|---|---|---|
| 煮茶 | 茶葉を土瓶・薬罐で煮出す | 土瓶・七輪 |
| 烹茶 | 湯を沸かし、茶葉を入れて蒸らす | 鉄瓶+土瓶 |
| 淹茶 | 急須で抽出する | 急須 |
※ これらは「交代」ではなく、階層・経済力・場面に応じて併存していました 。
水茶屋と家庭の時間差
論文が明確に示す重要点は、 水茶屋が変化の先行地点だった という点です。 上質な茶・新しい道具・新しい飲み方は、 まず水茶屋という「非日常の場」で試され、 その後、時間差をもって一般家庭に浸透しました。
| 場所 | 役割 |
|---|---|
| 水茶屋 | 新しい茶文化の実験場 |
| 一般家庭 | 実用性重視で徐々に導入 |
まとめ
江戸時代の庶民の茶は、 決して一気に洗練されたものへ変わったわけではありません。 番茶・緑茶、煮茶・烹茶・淹茶は、 生活の中で重なり合いながら使われ続けました。 急須で淹れる一杯の煎茶は、 江戸後期に積み重なった選択の結果でもあります。 今の飲み方も、その延長線上にあります。
「日常に残るものは、便利だったものだ」
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