食文化・料理

ぜんざいの歴史 ― 小豆を煮るだけで、文化が続いてきました

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ぜんざいの歴史 ― 小豆を煮るだけで、文化が続いてきました

冬になると恋しくなる甘さには、ちゃんと理由と歴史があります。

ぜんざいは「和菓子」以前の食べもの

ぜんざいは、 現在のような完成された和菓子というより、 「小豆を煮て食べる文化」そのもの から始まりました。

 起点は非常に古く、
・ 小豆を煮る
・ 祝いの日に供える
・ 冬に身体を温める
という、 農耕社会の生活習慣にあります。

語源は「善哉(ぜんざい)」

「ぜんざい」の語源は、 禅語の「善哉(よいかな)」 とされています。

室町時代にはすでに、
・ 甘い小豆料理
・ 祝いの席の甘味 を指す言葉として 文献に登場します。
この時点のぜんざいは、 粒あん状の甘味全般 を意味していました。

砂糖が貴重だった時代の甘味

中世〜江戸初期、
・ 砂糖は薬扱い
・ 非常に高価 でした。
そのため、ぜんざいは、
・ 日常のおやつではない
・ 正月・節目の食 「特別な甘さ」として 位置づけられていました。
小豆そのものの甘みを活かす文化が、 自然と育ったのです。

関西で「粒あん」が残った理由

関西では、現在でも ぜんざい=粒あん が基本です。

理由は、
・ 小豆は邪気払いの象徴
・ 豆の形を残すことに意味がある
という 信仰と食文化の重なりにあります。
潰さず煮ることで、 意味も一緒に食べる という感覚がありました。

餅との結びつき

ぜんざいに餅が入るのは、
・ 正月文化
・ 鏡開き と深く結びついています。
餅は、
・ 神事の食
・ ハレの日の主役
そこに、
・ 小豆の甘さ
・ 温かい汁 を合わせることで、 一年の無事を願う食 となりました。

近代以降の変化

江戸後期〜明治以降、 こしあん文化  「おしるこ」という呼び名 が広まります。

 しかし関西では、 ぜんざい=粒、 おしるこ=漉し と、 役割分担が明確に整理されました。 古い言葉を捨てなかった点に、 関西らしさがあります。

一覧で整理

時代 ぜんざいの位置づけ
古代〜中世 小豆を煮た祝い食
室町 甘味として定着
江戸 正月・冬の甘味
近代 粒あん文化として継承

まとめ

・ ぜんざいは生活から生まれた甘味
・ 語源は禅語「善哉」
・ 砂糖以前の甘さを引き継ぐ存在
・ 関西では粒あん文化として定着
・ 冬と行事を支えた保存食でもあった
名言 「続いてきた食べものには、必ず理由がある。」

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