世界初の不織布(ドイツ発祥)‐不足を補う発明が、やがて世界を変える産業を生んだ

ドイツで世界初の不織布(接着剤フェルト状シート)開発についてご紹介します。
1️⃣ 開発の時期と背景
・1930年代 ドイツ 世界で初めて「不織布(nonwoven)」と呼べるものが登場。
・当時は繊維を織らずに接着剤で固めたフェルト状シートとして開発されました。
・目的は、天然繊維不足の代替資材として利用するため。
特に第二次世界大戦前後、繊維資源の逼迫が背景にありました。
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2️⃣ 技術的特徴
・原料 セルロース繊維や短繊維を使用。
・製法 繊維を並べ、樹脂(接着剤)で固着することでシート化。
・形態 フェルトに似たシートで、織布や編布に比べて短時間で大量生産可能。
・製法 繊維を並べ、樹脂(接着剤)で固着することでシート化。
・形態 フェルトに似たシートで、織布や編布に比べて短時間で大量生産可能。
3️⃣ その後の進化
・1940〜50年代 アメリカ・デュポン社が「nonwoven(不織布)」という名称を定着させる。
・1960年代以降 熱接着(サーマルボンド)、水流交絡(スパンレース)、メルトブローなど多様な加工法が登場。
・現代 医療用(マスク・ガウン)、工業用(ワイパー)、生活用(紙オムツ、フェイスマスク)など幅広く利用。
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📊 不織布製法の進化(時系列図)
| 年代 | 製法 | 技術概要 | 主な用途・特徴 |
|---|---|---|---|
| 1930年代(ドイツ) | 接着剤結合法(Bonded Fiber Fabric) | 繊維をランダムに並べ、樹脂接着剤で固定してシート化 | 世界初の不織布。フェルト状。軍需資材や工業用フィルター。 |
| 1940〜50年代(米国・DuPont) | 接着剤結合法の改良 | 合成繊維(ナイロン、ポリエステル)を活用。「nonwoven」という名称を定着 | 医療用ガーゼ、衛生資材、使い捨てクロス。 |
| 1960年代〜(日本・欧米) | 熱接着法(Thermal Bond) | 熱可塑性繊維を加熱・圧着して結合。接着剤不要で強度向上 | おむつ・生理用品・衛生資材。 |
| 1970年代〜(欧米) | スパンボンド法(Spunbond) | 樹脂を溶融 → 細長いフィラメントを紡糸 → 直接シート化 | 均一性が高く安価。農業資材、防塵服、産業資材。 |
| 1980年代〜(欧米・日本) | メルトブロー法(Meltblown) | 溶融樹脂を極細繊維化 → 高密度に積層 | フィルター、マスク、精密機器ワイパー。 |
| 1990年代〜(欧米・日本) | 水流交絡法(Spunlace/Hydroentangled) | 高圧水流で繊維を絡ませ、布のような風合いを実現 | ウェットティッシュ、化粧用コットン、医療ドレープ。 |
| 2000年代〜(先進国) | 複合不織布(Hybrid) | セルロース+合成繊維、スパンボンド+メルトブロー(SMS構造) | 不織布マスク、防護服、産業用ワイパー。 |
| 2010年代〜(日本・欧米・中国) | ナノファイバー法(Electrospinningなど) | 静電紡糸で繊維径100nm以下。超微細繊維を不織布化 | 高性能フィルター(PM2.5・ウイルス対応)、医療用足場材、環境素材。 |
| 2020年代〜現在 | 生分解性不織布/サステナブル不織布 | PLA(ポリ乳酸)、セルロースナノファイバー利用 | 環境配慮。使い捨て製品の脱プラ化へ。 |
✅ まとめ
・世界初の不織布は 1930年代ドイツで「接着剤フェルト状シート」として誕生。 ・資源不足を背景に、従来の織物に代わる「短時間・大量生産の新素材」として開発された。 ・その後アメリカ、日本で技術が発展し、現代の高機能不織布産業へとつながっている。
📌 名言まとめ 「不足を補う発明が、やがて世界を変える産業を生んだ――不織布の始まりはドイツから。」
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