特殊紙・不織布加工の歴史‐紙から布へ、布を超えて―特殊紙と不織布へ

「特殊紙・不織布加工の歴史」を世界的な流れと日本の展開に分けてご紹介します。
1️⃣ 特殊紙の歴史
古代〜江戸時代
・和紙の製法により、耐久性や装飾性に優れた「特殊紙」が存在。
・奉書紙・唐紙・障子紙など、機能や用途特化の紙が発達。
・和紙の製法により、耐久性や装飾性に優れた「特殊紙」が存在。
・奉書紙・唐紙・障子紙など、機能や用途特化の紙が発達。
19世紀(産業革命期)
・西洋で木材パルプ化が進み、工業生産の紙が普及。
・絶縁紙(電気機器用)、濾紙(化学実験用)など「機能紙」分野が誕生。
・西洋で木材パルプ化が進み、工業生産の紙が普及。
・絶縁紙(電気機器用)、濾紙(化学実験用)など「機能紙」分野が誕生。
20世紀前半
・感熱紙・感圧紙などの加工紙が登場。
・セルロース繊維を応用したフィルター紙や耐油紙も開発。
・感熱紙・感圧紙などの加工紙が登場。
・セルロース繊維を応用したフィルター紙や耐油紙も開発。
戦後〜高度経済成長期(1950〜70年代)
・日本で「特殊紙」「機能紙」という概念が一般化。
・大王製紙、王子製紙、日本製紙グループなどが産業用特殊紙に参入。
・例 電気絶縁紙、建材用紙、食品包装紙。
・日本で「特殊紙」「機能紙」という概念が一般化。
・大王製紙、王子製紙、日本製紙グループなどが産業用特殊紙に参入。
・例 電気絶縁紙、建材用紙、食品包装紙。
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現代(1980年代〜現在)
・化粧品(あぶらとり紙)、防災紙(段ボールトイレ)、高機能フィルター紙へ拡大。
・非木材繊維(麻、ケナフ、バガス等)を活用した環境配慮型の特殊紙が研究開発。
・化粧品(あぶらとり紙)、防災紙(段ボールトイレ)、高機能フィルター紙へ拡大。
・非木材繊維(麻、ケナフ、バガス等)を活用した環境配慮型の特殊紙が研究開発。
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2️⃣ 不織布の歴史
1930年代(ドイツ)
・世界初の不織布(繊維を接着剤で固めたフェルト状シート)が開発。
・世界初の不織布(繊維を接着剤で固めたフェルト状シート)が開発。
1940〜50年代(アメリカ)
・デュポン社が「不織布(nonwoven)」という言葉を使用。
・ナイロン・ポリエステルなどの合成繊維普及により拡大。
・戦後、医療用マスク・ガーゼなどに応用。
・デュポン社が「不織布(nonwoven)」という言葉を使用。
・ナイロン・ポリエステルなどの合成繊維普及により拡大。
・戦後、医療用マスク・ガーゼなどに応用。
1960年代(日本)
・大手製紙会社・化学メーカーが不織布に参入。
・不織布ペーパータオル、掃除用品などが普及し始める。
・大手製紙会社・化学メーカーが不織布に参入。
・不織布ペーパータオル、掃除用品などが普及し始める。
1970〜90年代
・スパンボンド法・メルトブロー法の工業化。
・紙に代わる「使い捨て資材」として拡大。
・日本では、医療(滅菌ガウン)、産業(オイルワイパー)、生活(おしりふき)へ用途多様化。
・スパンボンド法・メルトブロー法の工業化。
・紙に代わる「使い捨て資材」として拡大。
・日本では、医療(滅菌ガウン)、産業(オイルワイパー)、生活(おしりふき)へ用途多様化。
2000年代〜現在
・クリーンルーム用・精密機器用など「低発塵・高機能」不織布が確立。
・化粧品(フェイスマスク)、防災(簡易トイレ)、環境対応(生分解性不織布)へ進化。
・コロナ禍以降、マスク用不織布需要が世界的に爆発的拡大。
・クリーンルーム用・精密機器用など「低発塵・高機能」不織布が確立。
・化粧品(フェイスマスク)、防災(簡易トイレ)、環境対応(生分解性不織布)へ進化。
・コロナ禍以降、マスク用不織布需要が世界的に爆発的拡大。
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3️⃣ 特殊紙 × 不織布の融合
・セルロース+合成繊維のハイブリッド素材(例 WypAll, Kimtowel)
・日本企業(イトウなど)は「和紙技術」+「不織布加工」で独自製品(あぶらとり紙、化粧用マスク、不織布フィルター)を開発。
・近年は、防災・環境・美容の分野で「特殊紙と不織布の境界」が曖昧になりつつある。
📊 特殊紙/不織布 × 年代別マトリクス表
| 年代 | 特殊紙の進化 | 不織布の進化 |
|---|---|---|
| 古代〜江戸時代 | 和紙文化の発展(障子紙、唐紙、奉書紙など)。機能性を持った紙の萌芽。 | ― |
| 19世紀(産業革命期) | 木材パルプ化の普及。濾紙・絶縁紙など「機能紙」誕生。 | ― |
| 1930年代(欧州) | 感光紙・耐油紙など産業用特殊紙の開発。 | ドイツで世界初の不織布(接着剤フェルト状シート)開発。 |
| 1940〜50年代(米国) | 化学加工紙、感圧紙が登場。 | デュポン社が「nonwoven」概念を提唱。医療資材(マスク・ガーゼ)に利用開始。 |
| 1960年代(日本) | 日本で「特殊紙」産業が確立。絶縁紙・食品包装紙などが普及。 | 日本メーカーが不織布に参入。紙ウエス、掃除用品に展開。 |
| 1970〜90年代 | 感熱紙・建材用紙・化粧品用あぶらとり紙など多様化。 | スパンボンド・メルトブロー工法が普及。医療用ガウン、オイルワイパーに利用。 |
| 2000年代 | 環境配慮型特殊紙(非木材繊維利用)。化粧品・防災用紙(段ボールトイレ等)。 | クリーンルーム用、精密機器用低発塵ワイパー登場。フェイスマスク基材などコスメ用途へ拡大。 |
| 2020年代〜 | 機能紙+不織布のハイブリッド(吸収+強度)。環境配慮型製品(生分解性)。 | コロナ禍でマスク用不織布需要が世界的に急増。生分解性不織布、ナノファイバーへ進化。 |
✅ まとめ
・特殊紙は「和紙の延長」から産業用・高機能紙へ。
・不織布は「布代替の工業資材」から生活・医療必需品へ。
・双方が融合し、環境配慮型・高機能・多用途な市場を形成している。
・不織布は「布代替の工業資材」から生活・医療必需品へ。
・双方が融合し、環境配慮型・高機能・多用途な市場を形成している。
📌 名言まとめ
「紙から布へ、布を超えて――特殊紙と不織布の歴史は、人の暮らしと産業の進化そのものである。」
「紙から布へ、布を超えて――特殊紙と不織布の歴史は、人の暮らしと産業の進化そのものである。」
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