浸透潤滑剤の歴史

「浸透潤滑剤(Penetrating Oil / Lubricant)」の歴史 を、世界と日本それぞれの流れでご紹介します。
🌍 世界の歴史
1. 19世紀末〜20世紀初頭
・産業革命期、機械の大型化により「潤滑油」が必須となる。
・当時は主に動植物油や鉱物油が使われ、防錆力は弱かった。
・工場や鉄道整備で「錆取り・ネジ緩め」に特化した軽質オイルの需要が生まれる。
・当時は主に動植物油や鉱物油が使われ、防錆力は弱かった。
・工場や鉄道整備で「錆取り・ネジ緩め」に特化した軽質オイルの需要が生まれる。
2. 第二次世界大戦期(1930〜40年代)
・軍需産業の拡大で、航空機・潜水艦などに「防錆・防湿・水置換性能を持つ潤滑剤」が必要に。
・1953年 アメリカ・カリフォルニアで WD-40(Water Displacement 40th formula) が誕生。
→ 本来はロケットやミサイルの外装防錆のために開発された。
→ 本来はロケットやミサイルの外装防錆のために開発された。
3. 1950〜60年代 ・欧米で各社が「多機能浸透潤滑剤」を開発。 ・特徴 浸透性(固着ボルトを緩める)+防錆性+潤滑性を兼ね備える。 ・家庭や自動車整備用にスプレー缶入りが普及。
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🇯🇵 日本の歴史
1. 戦後〜高度経済成長期(1950年代後半)
工業化・自動車普及に伴い、日本でも家庭向けの浸透潤滑剤需要が増加。
1962年 呉工業が KURE 5-56 を発売。
・「5つの性能(浸透・潤滑・防錆・防湿・清浄)、56番目の試作品」という意味で命名。
・日本における代表的な潤滑スプレーとなり、整備士・家庭の必需品に。
・「5つの性能(浸透・潤滑・防錆・防湿・清浄)、56番目の試作品」という意味で命名。
・日本における代表的な潤滑スプレーとなり、整備士・家庭の必需品に。
2. 1970〜80年代
・自動車整備ブーム、バイク人気の高まりで 5-56 が国民的商品に。
・CM効果もあり「潤滑剤=5-56」という認知が定着。
・CM効果もあり「潤滑剤=5-56」という認知が定着。
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3. 1990年代以降
専用化・高機能化の流れへ。
・電気接点用(接点復活剤)
・シリコン系(ゴムや樹脂向け)
・ドライ系(埃を寄せ付けない)
・DIYだけでなく精密機器や電子機器メンテナンス向けにも拡大。
・電気接点用(接点復活剤)
・シリコン系(ゴムや樹脂向け)
・ドライ系(埃を寄せ付けない)
・DIYだけでなく精密機器や電子機器メンテナンス向けにも拡大。
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📈 現代の特徴
・多機能型(WD-40、5-56) → 汎用性は高いが、万能ではない
・専用型(シリコン、グリース、接点クリーナー) → 用途ごとの性能重視
・環境配慮型 → 低臭、低VOC(水系潤滑剤や植物油ベース)も登場
・専用型(シリコン、グリース、接点クリーナー) → 用途ごとの性能重視
・環境配慮型 → 低臭、低VOC(水系潤滑剤や植物油ベース)も登場
📝 まとめ
・浸透潤滑剤は 産業革命 → 軍需産業 → 家庭DIY という流れで発展
・世界では WD-40(1953年)、日本では KURE 5-56(1962年)が象徴的存在
・現代は「万能型+専用型+環境対応型」という三方向で進化中
・世界では WD-40(1953年)、日本では KURE 5-56(1962年)が象徴的存在
・現代は「万能型+専用型+環境対応型」という三方向で進化中
📜 名言 「油一滴は血の一滴を救う」・– 産業革命期の整備士の言葉
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