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中世ヨーロッパの数学

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中世ヨーロッパの数学

中世ヨーロッパ(5世紀~15世紀)は、古代ギリシャやローマの数学が失われつつあった時期ですが、アラビア世界やビザンツ帝国を通じて数学が再導入され、ルネサンスへの橋渡しとなる重要な時代でした。以下、中世ヨーロッパの数学の流れを解説します。

時代 主な出来事・人物 特徴・貢献
1. 初期中世(5世紀~10世紀) ・ボエティウス(6世紀)
・ビザンツ帝国
・『算術概論』執筆、ピタゴラス学派の数論紹介
・修道院での数学継承
・ギリシャ数学の伝統保持(ユークリッド『原論』等)
2. イスラム世界からの数学の流入(11世紀~12世紀) ・アル=フワーリズミー(9世紀)
・トレドの翻訳学派(12世紀)
・アラビア数字と十進法の導入
・イスラム数学書のラテン語翻訳
・ユークリッド『原論』等の西欧への伝播
3. フィボナッチと中世ヨーロッパ数学の発展(13世紀) ・レオナルド・フィボナッチ(1170年頃~1250年頃) ・『リベラ・アバチ』(1202年)出版
・アラビア数字と十進法の紹介
・フィボナッチ数列の考案
・商業数学の発展
4. 14世紀~15世紀 ルネサンスへの橋渡し ・トーマス・ブラッドワード(14世紀)
・ルカ・パチョーリ(15世紀)
・運動の数学的解析研究
・『スムマ』(1494年)出版
・商業数学・確率論・代数学の整

1. 初期中世(5世紀~10世紀) ・数学の衰退と修道院での継承

西ローマ帝国の滅亡(476年)後、ヨーロッパは政治的混乱の中で学問が衰退しました。しかし、一部の修道院やビザンツ帝国で数学が細々と継承されていました。
(1) ボエティウス(6世紀)
・ローマ時代の数学者・哲学者であり、『算術概論(De Institutione Arithmetica)』を執筆。
・ピタゴラス学派の数論を紹介し、中世ヨーロッパにおける数学教育の基盤を築く。
・しかし、当時の数学は主に神学やカトリック教会の教えと結びつき、理論的な発展は少なかった。
(2) ビザンツ帝国(東ローマ帝国)での数学の継承
・ギリシャ数学の伝統が保たれ、ユークリッド『原論』やプトレマイオスの天文学が学ばれていた。
・しかし、西ヨーロッパにはこれらの知識は十分に伝わらなかった。

2. イスラム世界からの数学の流入(11世紀~12世紀)

11世紀以降、イスラム世界で発展した数学がヨーロッパに流入し、数学の復興が始まります。
(1) イスラム数学の影響
イスラム世界では、ギリシャ数学の発展に加えて、代数学・三角法・算術が発達していました。
・アル=フワーリズミー(9世紀)の著作がラテン語に翻訳され、「アルゴリズム(Algorithm)」の語源となる。
・インドから伝わったアラビア数字(0を含む十進法)がヨーロッパに広がる。
イスラム世界 数学の歴史:黄金時代の数学的発展
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(2) 翻訳運動とトレドの翻訳学派(12世紀)
・スペインのトレドを中心に、アラビア語の数学書がラテン語に翻訳される。
・これにより、ユークリッド『原論』、プトレマイオスの天文学、アル=フワーリズミーの代数学が西ヨーロッパに広まる。

3. フィボナッチと中世ヨーロッパ数学の発展(13世紀)

 レオナルド・フィボナッチ(1170年頃~1250年頃)
イタリアの数学者フィボナッチは、中世ヨーロッパ数学の発展に大きな貢献をしました。
『リベラ・アバチ(1202年)』
・アラビア数字と十進法をヨーロッパに紹介。
・商業計算の実用化に貢献。
・フィボナッチ数列の概念が登場(ウサギの増殖問題)。
・1次・2次方程式の解法を説明。
フィボナッチの著作『算盤の書』とアラビア数字の普及
フィボナッチの著作『算盤の書』とアラビア数字の普及 フィボナッチ(Leonardo of Pisa、1170年頃–1250年)は、イタリアの数学者であり、彼の著作がアラビア数字の普及に重要な役割を果たしました。特に彼の著書『算盤の書(Lib...
商業数学の発展
・商人たちがフィボナッチの数学を利用し、ヨーロッパの経済発展に寄与。
フィボナッチが「算盤の書」で紹介した商業計算について
フィボナッチが「算盤の書」で紹介した商業計算について的背景は フィボナッチが「算盤の書」(Liber Abaci)で紹介した商業計算には、以下のような歴史的背景がありました項目内容1. 商業の発展- 12世紀末から13世紀初頭にかけてヨーロ...

4. 14世紀~15世紀 ルネサンスへの橋渡し

(1) トーマス・ブラッドワード(14世紀)
・イギリスの数学者であり、運動の数学的解析を研究。
・微分積分の先駆けとなる「ブラッドワードの定理」を発表。
(2) ルネサンス前夜の数学
・15世紀には、イタリアで代数学と幾何学が発展し始める。
・ルカ・パチョーリ(15世紀)が『スムマ(Summa de Arithmetica, Geometria, Proportioni et Proportionalità)』(1494年)を出版し、商業数学・確率論・代数学を整理。

5. まとめ

✅ 5~10世紀は数学の衰退期であり、修道院やビザンツ帝国で細々と継承。
✅ 11~12世紀にイスラム数学が翻訳され、ユークリッド幾何学・代数学・アラビア数字が広がる。
✅ 13世紀のフィボナッチがアラビア数学をヨーロッパに定着させ、商業数学の発展に貢献。
✅ 14~15世紀には数学の理論的研究が進み、ルネサンス数学の基盤が築かれた。

中世ヨーロッパの数学は、一度衰退したものの、イスラム世界からの数学の輸入とルネサンスへの橋渡しとして重要な役割を果たしました。

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国別 古代数学
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